Webサイトを見ていると、ボタンをクリックしてメニューが開いたり、入力内容に応じて画面が変わったりすることがあります。こうしたWebページの動きや機能を実現する代表的なプログラミング言語が、JavaScript(ジャバスクリプト)です。
JavaScriptはWeb開発で広く使われており、Webサイトに動きを付けるだけでなく、Webアプリの開発にも活用されています。Node.jsなどを利用すれば、サーバーサイド開発に使うことも可能です。
「初心者でも何か作れる?」
「JavaScriptを学んだらエンジニア転職できる?」
学び始める前は、こうした疑問を持つ方が多いはずです。この記事では、JavaScriptの基本からできること・できないこと、初心者が作れるもの、Javaとの違い、勉強方法、エンジニア転職を目指す場合に必要なスキルまで、順番に解説します。全体像を知りたい方も、これから学習を始めたい方も、参考にしてみてください。
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目次
- 1 JavaScriptとは?Webサイトやアプリに動きを加えるプログラミング言語
- 2 JavaScriptでできること
- 3 JavaScriptでできないこと・JavaScriptだけでは完結しないこと
- 4 JavaScriptを学ぶと何ができるようになる?
- 5 JavaScript初心者でも作れるもの
- 6 JavaScriptとJavaの違い
- 7 JavaScriptを学ぶメリット・デメリット
- 8 JavaScriptの需要・将来性は?今後も学ぶ価値はある?
- 9 JavaScriptを学ぶと目指せるエンジニア・キャリア
- 10 JavaScript初心者におすすめの勉強方法・学習ロードマップ
- 11 JavaScriptは独学とプログラミングスクールのどちらで学ぶべき?
- 12 JavaScriptでエンジニア転職を目指す場合に必要なこと
- 13 JavaScript初心者がつまずきやすいポイント
- 14 まとめ|JavaScriptはWeb開発を目指す初心者におすすめのプログラミング言語
- 15 JavaScriptを未経験から学ぶのにおすすめのプログラミングスクール
- 16 もっと多くのプログラミングスクールを比較するなら
- 17 未経験の転職におすすめなエージェント5選
JavaScriptとは?Webサイトやアプリに動きを加えるプログラミング言語
JavaScriptは、WebサイトやWebアプリに動きや機能を加えるために使われるプログラミング言語です。ボタンをクリックするとメニューが開く、入力内容に応じてエラーメッセージを表示する、ページを再読み込みせずに新しい情報を表示する。こうした機能の多くに、JavaScriptが使われています。
Webページを作る際には、HTML・CSS・JavaScriptを組み合わせるのが基本です。
- HTML:Webページの構造を作る
- CSS:文字や色、レイアウトなど見た目を整える
- JavaScript:ユーザーの操作に応じた動きや処理を加える
HTMLとCSSだけでもWebページを作ることはできます。ただ、ユーザーの操作に応じて画面の内容を変えたり、データを取得して表示したりするには、JavaScriptが必要になり、この部分は他の2つの言語では代われません。現在のWebサイトやWebアプリを理解するうえで、JavaScriptはフロントエンド開発の中心的な技術のひとつです。
JavaScriptでできることは、Webサイトに簡単な動きを付けることだけではありません。Webアプリの開発はもちろん、Node.jsなどを利用したサーバーサイド開発にも活用されています。次の章では、JavaScriptが実際にどのようなことに使われているのか、具体的に見ていきます。
JavaScriptでできること
ユーザーの操作に応じて画面を変化させたり、入力内容を処理したり、外部から取得したデータを表示したり。JavaScriptが担う役割は幅広く、現在のWebサービスの多くで使われています。ここでは、代表的な用途を具体的に見ていきます。
Webページに動きや変化を加える
たとえば、画像をスライド表示する、スクロールに合わせて表示内容を変える、特定の条件で要素を表示・非表示にするといった処理です。
- 画像をスライド表示する
- スクロールに合わせて表示内容を変える
- 特定の条件で要素を表示・非表示にする
- マウスの動きに合わせて要素を動かす
HTMLとCSSだけでもWebページの見た目は作れますが、ユーザーの操作に応じて内容を変化させる処理には、JavaScriptが使われます。
フォームの入力内容をチェックする
お問い合わせフォームや会員登録画面などでも、JavaScriptが使われています。メールアドレスが正しい形式で入力されているか、必須項目が空欄になっていないか。こうした点をその場で確認し、エラーメッセージを表示できるのが特徴です。
送信後にエラーを知らせるのではなく、入力中に問題を確認できるため、ユーザーにとっても使いやすいフォームを作れます。何度も入力し直す手間が減るという意味では、地味ながら効果の大きい機能といえるでしょう。
ページを再読み込みせずに情報を更新する
現在のWebサービスでは、ページ全体を再読み込みせず、必要な部分だけを更新する仕組みも広く使われています。新しいデータを取得して一覧に追加する、検索条件を変更して結果を更新する。こうした処理では、JavaScriptがサーバーや外部サービスからデータを取得し、画面に反映する役割を担います。
Webアプリを作る
JavaScriptを使えば、Webページだけでなく、ToDoリストやカレンダー、メモアプリ、チャットアプリ、予約システムといったWebアプリも開発できます。
- ToDoリスト
- カレンダー
- メモアプリ
- チャットアプリ
- 予約システム
学習を始めたばかりの段階では、こうした中でも比較的シンプルなものから着手するのが現実的です。Reactなどの技術を利用すると、より複雑なWebアプリの開発にも対応できるようになります。
外部サービスのデータを利用する
JavaScriptでは、APIを利用して外部サービスからデータを取得することもできます。天気情報を取得して画面に表示する、地図や位置情報を利用したサービスを作る。こうした仕組みも、APIを通じたデータ連携によって実現しています。自分ですべてのデータや機能を用意する必要がない点は、JavaScriptの強みのひとつといえるでしょう。
サーバーサイド開発にも使える
JavaScriptはもともと、ブラウザ上で動くプログラムを作るための言語でした。ただ、Node.jsの登場によって状況は変わり、今ではデータベースとの連携やユーザー情報の処理、Webアプリの裏側の処理まで、サーバー側の開発も同じ言語でこなせるようになっています。フロントエンドを学んだ人が、同じ言語のままサーバーサイドへ知識を広げられる点は、次のステップを考えるうえで大きな武器になります。
スマートフォンアプリの開発にも活用できる
React Nativeのような関連技術を使えば、JavaScriptでiOSやAndroid向けのスマートフォンアプリも開発できます。もちろん、JavaScriptひとつですべての開発が完結するわけではありません。とはいえ、Web開発を入口に、フロントエンドやサーバーサイド、アプリ開発へと学習範囲を広げられるのは、JavaScriptならではの特徴です。
JavaScriptでできないこと・JavaScriptだけでは完結しないこと
JavaScriptは幅広い用途で使われていますが、これひとつですべてが完結するわけではありません。特にWeb開発では、HTMLやCSS、サーバーサイドの技術、データベースなどと組み合わせて使われるケースがほとんどです。
Webページの構造やデザインを作ること
JavaScriptが担うのは、Webページに動きや処理を加える役割です。ページの基本的な構造を作るHTMLや、文字・色・レイアウトを整えるCSSの代わりにはなりません。JavaScriptを学んだからといって、それだけで見栄えのよいWebサイトを作れるようになるわけではないのです。フロントエンド開発を目指すなら、HTML・CSS・JavaScriptをセットで学ぶ必要があります。
データを安全に保存・管理すること
ブラウザ上で動くJavaScriptだけでは、会員情報や購入履歴など、重要なデータを安全に管理することはできません。こうした処理にはサーバーサイドのプログラムやデータベースが欠かせません。たとえばログイン機能のあるWebサービスでは、画面上の入力や操作をJavaScriptが処理する一方、ユーザー情報の管理や認証はサーバー側が担う、という形で役割を分けています。JavaScriptは重要な技術ですが、サービスの全部を一人で背負っているわけではありません。
複雑なWebサービスをJavaScriptだけで作ること
簡単なWebページやアプリであれば、JavaScriptだけでも作れます。ただ、機能が増え、扱うデータが多くなるほど、JavaScriptだけでは管理が難しくなっていきます。実際の開発現場では、Reactなどのライブラリやフレームワーク、Node.js、データベースなど、複数の技術を組み合わせるのが一般的です。JavaScriptを学ぶ際も、最終的にはこの言語だけを使い続けるというより、必要に応じて関連技術を取り入れていくことになるでしょう。
JavaScriptを学ぶと何ができるようになる?
JavaScriptを学ぶと、単にWebサイトへ動きを付けられるだけでなく、作れるものや関われる開発の幅が広がっていきます。とはいえ、基礎を身に付けたばかりの段階でいきなり複雑なWebサービスを作れるようになるわけではありません。できることを少しずつ増やしていく過程で、作れるものも自然と変わっていきます。ここからは、JavaScriptを学び始めた人が実際にどのようなものを作れるようになるのか、具体的に見ていきます。
JavaScript初心者でも作れるもの
JavaScriptを学び始めたばかりでも、基礎を身に付ければ簡単なWebページやアプリを作れるようになります。最初から複雑なWebサービスを目指す必要はなく、覚えた文法や機能を使いながら小さなものを実際に作っていくことが、学習では重要です。ここでは、初心者でも挑戦しやすいものを紹介します。
ボタンやメニューの動き
JavaScriptを学び始めた段階では、Webページの一部に動きを付けるものから作れます。ボタンをクリックすると文字が変わる、メニューが開閉する。こうしたシンプルな処理でも、JavaScriptの基本であるイベント処理やDOM操作を使うことに変わりはありません。HTML・CSSで作ったWebページにJavaScriptを追加する形になるため、フロントエンド開発の基本的な流れも理解しやすいでしょう。
電卓やタイマー
基本文法を学んだ後は、電卓やタイマーのようなシンプルなアプリにも挑戦できます。電卓では数値の計算やボタン操作、タイマーでは時間の計算や開始・停止といった処理を扱うため、変数や関数、条件分岐などJavaScriptの基礎を組み合わせる練習になります。
ToDoリストやメモアプリ
DOM操作に慣れてきたら、ToDoリストやメモアプリも作れるようになります。タスクを追加する、完了したタスクを一覧から削除する。画面に表示する内容をJavaScriptで変更するため、実際のWebアプリに近い感覚で学習できます。カテゴリ分けや期限の設定、検索機能などを追加すれば、同じアプリでも少しずつ複雑にしていけるのも特徴です。
クイズアプリ
JavaScriptの条件分岐や配列、オブジェクトを学ぶ際には、クイズアプリも良い題材になります。問題を表示し、ユーザーが回答すると正解・不正解を判定する仕組みです。複数の問題を用意する場合、問題と回答のデータをまとめて扱う必要があるため、単純な文法だけでなく複数のデータを扱う練習にもなります。
天気予報アプリ
学習を進めると、外部のAPIを利用したアプリも作れるようになります。代表的な例が天気予報アプリで、都市名などを指定すると外部サービスから天気情報を取得し、結果を画面に表示する仕組みです。この段階まで来ると、JavaScriptの基本文法だけでなく、APIや非同期処理についての理解も必要になってきます。
作品をポートフォリオに発展させることもできる
ここまで紹介したものは、学習課題として作るだけでなく、工夫次第でポートフォリオにも発展させられます。ただし、電卓やToDoリストを作っただけで、そのまま転職用のポートフォリオとして十分とは限りません。転職活動で使う場合は、作品を完成させるだけでなく、どのような目的で作ったのか、どの技術を使ったのか、どの部分を自分で考えて実装したのかまで説明できるようにしておく必要があります。
- どのような目的で作ったのか
- どの技術を使ったのか
- どの部分を自分で考えて実装したのか
基本的な作品をそのまま作るだけでなく、自分なりの機能を追加する方法もあります。たとえばToDoリストであれば、期限や優先順位を設定できるようにしたり、完了したタスクを別に表示したりできるでしょう。まず小さなものを完成させ、その後に機能を追加していく方が、初心者には取り組みやすいはずです。
JavaScriptとJavaの違い
JavaScriptとJavaは名前が似ていますが、別のプログラミング言語です。「JavaScriptはJavaの一種」「Javaを簡単にしたもの」と考える方もいますが、そのような関係ではありません。主に使われる分野にも違いがあります。
| 言語 | 主な用途 |
|---|---|
| JavaScript | WebサイトやWebアプリの開発 |
| Java | 業務システムやWebアプリなどの開発 |
JavaScriptはWebブラウザ上で動くプログラムを作るための技術として広く使われており、Node.jsを利用すればサーバーサイド開発に使われることもあります。一方のJavaは、大規模な業務システムやWebアプリの開発などで使われているプログラミング言語です。
どちらを学ぶべきかは、名前が似ている・似ていないではなく、何を作りたいのかで考える必要があります。Webサイトの見た目や動き、Webアプリのユーザー画面を作りたいならJavaScriptが中心になりますし、Javaを使ったシステム開発に興味があるならJavaを学ぶことになるでしょう。
両方ともWeb開発で使われるケースがあるため組み合わせて使うこともありますが、初心者の段階で同時に学ぶ必要はありません。まずは自分が目指す開発分野に合わせて、一つずつ学んでいく方が学習範囲を整理しやすいはずです。
JavaScriptを学ぶメリット・デメリット
JavaScriptは、Web開発を学びたい初心者にとって取り組みやすいプログラミング言語のひとつです。ただし学習範囲は広く、JavaScript特有の考え方につまずくこともあります。ここでは、学ぶメリットとあらかじめ知っておきたい点を整理します。
メリット①Web開発の幅広い分野に活用できる
JavaScriptの大きな特徴は、活用できる範囲の広さです。Webサイトに動きを付けるフロントエンド開発はもちろん、Reactなどを使ったWebアプリ開発、Node.jsを使ったサーバーサイド開発まで、ひとつの言語を軸に学習範囲を広げていけます。
メリット②比較的始めやすく、学習情報が豊富
パソコンとWebブラウザさえあれば、基本的な学習はすぐに始められます。書籍や学習サイト、動画、技術ブログなど日本語の情報も豊富にあるため、学習中にエラーや疑問が出ても、同じ問題を扱った解説を見つけやすいでしょう。
メリット③作りながら学びやすい
書いたコードの結果を、ブラウザ上ですぐ確認できるのもJavaScriptらしさのひとつです。ボタンをクリックすると画面の内容が変わる、といった処理であれば、コードを書いた直後に動作を確かめられます。基礎文法を学んだ後は、電卓やToDoリストなど小さなアプリを作りながら学習を進めることも可能で、学んだ内容をすぐ形にできる分、プログラミングの基礎とWeb開発の仕組みを結び付けて理解しやすくなります。
デメリット①学ぶ範囲が広がりやすい
JavaScriptだけを学べば終わり、というわけにはいきません。フロントエンド開発を目指すならHTMLやCSSも必要ですし、Webアプリ開発を進めるならAPIやGit、React、TypeScriptといった関連技術も増えていきます。そのため初心者のうちは、次に何を学べばよいのか迷いやすいはずです。とはいえ、最初からすべてを学ぶ必要はありません。まずJavaScriptの基礎を身に付け、その後は作りたいものや目指す仕事に合わせて必要な技術を選んでいく、という流れが現実的です。
デメリット②初心者には理解しにくい部分もある
配列やオブジェクト、非同期処理などは、最初のうちは仕組みをイメージしにくいかもしれません。JavaScriptは柔軟にコードを書ける反面、意図しない動作が起こることもあり、一度学んだだけですべてを理解できるとは限らないのです。実際にコードを書き、同じ仕組みを何度か使う中で理解が深まっていくものもあります。最初から複雑な技術に進むのではなく、基本的な処理から順番に学んだ方がよいでしょう。
JavaScriptの需要・将来性は?今後も学ぶ価値はある?
JavaScriptは現在もWeb開発で広く使われているプログラミング言語です。WebサイトやWebアプリのフロントエンド開発では基本となっており、ReactやVue.jsなど多くの関連技術も、JavaScriptを中心に発展してきました。Web開発を目指すなら、この言語を学ぶ意味は今も大きいといえます。
Web開発では今後もJavaScriptが必要になる
ユーザーの操作に応じて画面を変化させたり、サーバーから取得したデータを表示したりする仕組みは、現在のWebサイトやWebアプリの多くで使われています。こうしたフロントエンド開発において、JavaScriptは中心的な役割を担っている技術です。今後、新しい技術やフレームワークが登場する可能性は十分にありますが、Web開発の世界からJavaScriptそのものが突然姿を消すとは考えにくいでしょう。むしろ重要なのは、JavaScriptを基礎として周辺技術をどう使いこなせるかという点です。
TypeScriptを学ぶエンジニアも増えている
JavaScriptの将来性を考えるうえで、TypeScriptの存在は無視できません。TypeScriptはJavaScriptをベースにした言語で、JavaScriptの知識を活かしながら型を使った開発ができます。近年のフロントエンド開発ではTypeScriptを採用するプロジェクトも増えており、フロントエンドエンジニアを目指す場合、JavaScriptの基礎を身に付けた後にTypeScriptへ進む流れも一般的です。とはいえ、初心者が最初からJavaScriptを飛ばしてTypeScriptだけを学ぶ必要はありません。JavaScriptの基本的な仕組みを理解していれば、TypeScriptにも進みやすくなります。
JavaScriptだけでは市場価値を判断できない
JavaScriptを学べば、それだけで高い市場価値を得られるわけではありません。実際の開発現場では、HTML・CSSやGit、APIなどの知識も必要になりますし、フロントエンド開発ではReactやVue.js、TypeScriptなどを使うケースもあります。エンジニアとしての評価は「JavaScriptが書けるか」だけでなく、どの程度の開発ができるかによって変わるものです。基本文法を理解している段階と、フレームワークを使ってWebアプリを開発できる段階とでは、任せられる仕事も異なります。JavaScriptは重要なスキルですが、それだけで完結する技術ではありません。
AIが普及してもJavaScriptを学ぶ意味はある?
生成AIの普及によって、コードを書く仕事がなくなるのではと考える方もいるでしょう。たしかにAIを使えばJavaScriptのコードを生成することはできますが、生成されたコードをそのまま使えるとは限りません。仕様に合わせて修正したり、エラーの原因を調べたり、既存のコードを理解したりする作業は、実際の開発では避けて通れないのです。AIを活用する場合でも、JavaScriptの基本を理解していることは重要で、特に初心者がAIにコードを書いてもらうだけで進めてしまうと、なぜそのコードが動くのかを理解できないまま学習が進んでしまいます。JavaScriptを学ぶ目的は、すべてのコードを自分だけで書けるようになることではなく、コードを理解し必要に応じて修正できる基礎を身に付けることにあります。
JavaScriptを学ぶと目指せるエンジニア・キャリア
JavaScriptを身に付けると、Web開発を中心としたエンジニア職を目指せるようになります。ただし、これひとつを学べばすぐにすべての仕事に対応できるわけではなく、目指す仕事によって必要な技術は変わってきます。代表的なキャリアを紹介します。
フロントエンドエンジニア
JavaScriptを学んだ先の代表的な職種が、フロントエンドエンジニアです。ユーザーが実際に見るWebサイトやWebアプリの画面側を開発する仕事で、Webページの画面を作る、ボタンやメニューの動きを実装する、ユーザーの操作に応じて画面を更新する、APIから取得したデータを画面に表示するといった業務があります。
- Webページの画面を作る
- ボタンやメニューなどの動きを実装する
- ユーザーの操作に応じて画面を更新する
- APIから取得したデータを画面に表示する
JavaScriptに加えて、HTML・CSS、Git、ReactやVue.jsなどの知識が求められるケースも少なくありません。フロントエンドエンジニアを目指すなら、JavaScriptを入口に関連技術を学んでいくことになります。
サーバーサイドエンジニア
Webアプリの裏側、つまりユーザー情報の管理やデータベースとの連携、アプリケーションの処理などを担うのがサーバーサイドエンジニアです。Node.jsを使えば、この領域もJavaScriptで開発できます。フロントエンドと同じ言語のまま裏側の処理まで扱えるため、Web開発全体を理解したい人にとっては選びやすい選択肢のひとつです。
フルスタックエンジニア
フロントエンドとサーバーサイドの両方を担当できるエンジニアは、フルスタックエンジニアと呼ばれます。ひとつの言語を軸に両方の技術を学べる点は、JavaScriptならではの強みです。ただし、フルスタックエンジニアになるにはJavaScriptだけでは不十分で、データベースやサーバー、APIなど、Webサービス全体に関する知識も求められます。
その後は専門性を高める道もある
エンジニアとして経験を積んだ後のキャリアは、一つに絞られるわけではありません。フロントエンド開発の専門性を高める道もあれば、サーバーサイドまで担当範囲を広げる道もあります。技術選定や設計を担うテックリード、チームをまとめるエンジニアマネージャーを目指すケースもあるでしょう。こうしたキャリアは、JavaScriptを学んだ先に自動的に進むものではなく、実際の開発経験を積みながら得意分野や担当範囲を広げていく中で、方向性が決まっていくものです。
未経験から転職を目指す場合はJavaScript以外のスキルも必要
未経験からエンジニア転職を目指す場合、JavaScriptだけを学習対象にするのではなく、フロントエンド開発に必要な周辺技術も身に付ける必要があります。基本的には、HTML・CSS、JavaScript、Git・GitHub、APIの基本、Reactなどのフレームワークやライブラリが候補になりますが、すべてを同じ深さまで学ぶ必要はありません。
- HTML・CSS
- JavaScript
- Git・GitHub
- APIの基本
- Reactなどのフレームワークやライブラリ
まずはHTML・CSSとJavaScriptの基礎を身に付け、その後、目指す求人や作りたいものに合わせて学習範囲を広げる方が、必要なスキルを整理しやすいはずです。
JavaScript初心者におすすめの勉強方法・学習ロードマップ
JavaScriptを学ぶ際は、最初からReactやTypeScriptなどの関連技術に進むのではなく、基礎から順番に学ぶ方が理解しやすくなります。特にフロントエンドエンジニアを目指す場合は、JavaScriptだけでなくHTML・CSSとの関係も押さえておく必要があります。
おすすめの学習順序は、次の通りです。
1.HTML・CSSの基本を学ぶ
JavaScriptを使ったフロントエンド開発では、HTMLとCSSの知識も欠かせません。HTMLはWebページの構造を作り、CSSは文字や色、レイアウトを整える役割です。JavaScriptはHTMLで作られた要素を取得したり表示内容を変更したりするため、HTMLの基本を理解していないと学習を進めにくくなります。最初から複雑なWebサイトを作れる必要はなく、見出しや文章、画像を配置し、CSSで基本的な見た目を整えられる程度から始めれば十分です。
2.JavaScriptの基本文法を学ぶ
次に、変数、データ型、演算子、条件分岐、繰り返し処理、関数、配列・オブジェクトといった基本文法を学びます。
- 変数
- データ型
- 演算子
- 条件分岐
- 繰り返し処理
- 関数
- 配列・オブジェクト
この段階で文法をすべて暗記する必要はありません。それぞれがどのような場面で使われるのかを理解し、簡単なコードを書けるようになることを目指しましょう。
3.DOM操作とイベント処理を学ぶ
基本文法を学んだら、次はJavaScriptを使ってWebページを操作する方法です。ボタンをクリックしたときに処理を実行する、画面に表示されている文字を変更する、要素を表示・非表示にする、フォームの入力内容を取得する。ここで重要になるのが、DOM操作とイベント処理です。
- ボタンをクリックしたときに処理を実行する
- 画面に表示されている文字を変更する
- 要素を表示・非表示にする
- フォームの入力内容を取得する
DOMという言葉を、最初から難しく考える必要はありません。HTMLで作られたWebページの内容を、JavaScriptから取得したり変更したりするための仕組みとして理解しておけば、まずは問題ないでしょう。
4.小さなアプリを作る
DOM操作やイベント処理を学んだら、電卓やタイマー、ToDoリストなど、実際に簡単なアプリを作ってみる段階です。ここまでに学んだ変数や関数、条件分岐、DOM操作などを組み合わせるため、個別に学んできた知識がどうつながるのかを確認できます。この段階で複雑なWebサービスを作る必要はなく、一つの機能を持つ小さなアプリで十分です。
5.APIや非同期処理を学ぶ
基礎に慣れてきたら、APIや非同期処理を学ぶ段階です。APIを利用すると外部サービスからデータを取得し、その情報をWebページに表示できるようになり、たとえば天気情報を取得して表示するアプリなどが作れます。外部との通信には処理が完了するまで時間がかかる場合があるため、JavaScriptでは非同期処理の仕組みも理解しておく必要があるのです。この段階まで来ると、より実践的なWebアプリに近いものを作れるようになります。
6.Git・GitHubを学ぶ
エンジニアとして開発を行うなら、Git・GitHubの基本も欠かせません。Gitはソースコードの変更履歴を管理するツール、GitHubはそのコードを共有・管理できるサービスです。実際の開発では複数人でコードを管理することも多いため、JavaScriptと並行して基本的な使い方を覚えておくとよいでしょう。自分で作ったアプリをGitHubに公開しておけば、転職活動で成果物を見せる際にも活用できます。
7.ReactやTypeScriptなどの関連技術を学ぶ
JavaScriptの基礎を身に付けた後は、目指す方向に合わせて関連技術を学んでいきます。フロントエンドエンジニアを目指すならReactやVue.jsなどのライブラリ・フレームワークが候補になりますし、TypeScriptを採用している開発現場も多いため、こちらも次に学ぶ技術の一つです。ただし、ReactやTypeScriptをいつ学ぶべきかは、目指す仕事によっても変わります。まずはJavaScriptの基礎を理解したうえで、求人で求められている技術や作りたいものに合わせて学習範囲を広げていきましょう。
JavaScriptは独学とプログラミングスクールのどちらで学ぶべき?
JavaScriptの学習方法には、独学とプログラミングスクールがあります。どちらが向いているかは、現在の知識や学習の目的によって異なるものです。JavaScriptの基礎を学ぶだけであれば、書籍や学習サイト、動画など初心者向けの教材が多いため、独学でも十分に始められます。
独学が向いている人
独学は、自分のペースで学習を進めたい人に向いています。JavaScriptには無料・有料を問わず多くの学習教材があり、基礎から学べる環境も整っています。すでにHTML・CSSの知識がある場合は、JavaScriptに絞って学習を進めることも可能です。ただし、学習内容を自分で選ぶ必要があり、エラーが解決できない場合や次に何を学ぶべきか迷った場合も、自分で情報を調べることになります。
プログラミングスクールが向いている人
プログラミングスクールでは、用意されたカリキュラムに沿って学習を進められます。質問できる環境があるため、独学で解決に時間がかかる部分を相談できるのも特徴です。未経験からエンジニア転職を目指す場合は、ポートフォリオ制作や転職活動をサポートするスクールもあります。
- 何から学べばよいかわからない
- 質問できる環境がほしい
- 未経験からエンジニア転職を目指している
こうした場合は、スクールも選択肢のひとつになるでしょう。
ただし、スクールに通えば自動的にエンジニアになれるわけではありません。カリキュラムの内容や質問対応、転職支援の範囲はスクールによって異なるため、受講前に確認しておく必要があります。
まずは学習目的から考える
趣味としてJavaScriptを学びたいのか、Webサイトを作れるようになりたいのか、それともエンジニア転職を目指すのか。目的によって、選ぶべき方法は変わってきます。基礎を知りたい段階なら、まず独学で始めてみるのもひとつの手です。未経験から転職を目指しており、学習からポートフォリオ制作、転職活動まで進める必要がある場合は、スクールを利用する方法もあります。重要なのは、独学とスクールのどちらが優れているかではなく、自分の目的に合った方法を選ぶことです。
JavaScriptでエンジニア転職を目指す場合に必要なこと
JavaScriptを学んだからといって、すぐにフロントエンドエンジニアとして転職できるわけではありません。未経験者の採用では、JavaScriptの知識だけでなく、どの程度のものを作れるのか、Web開発の基本を理解しているかなども確認されます。転職を目指す場合、学習と並行して次のような準備が必要です。
HTML・CSSを含めてWeb開発の基礎を身に付ける
フロントエンドエンジニアを目指すなら、JavaScriptだけでは十分ではありません。Webページの構造を作るHTML、見た目を整えるCSS、動きや処理を加えるJavaScriptはそれぞれ密接に関係しているため、個別に学ぶのではなく、組み合わせて簡単なWebページやアプリを作れるようになることが大切です。
Git・GitHubの基本を覚える
実際の開発では、ソースコードをGitで管理するのが一般的です。未経験者であっても、Gitの基本的な使い方を知っておくと開発の進め方を理解しやすくなります。GitHubを使えば自分で作ったコードを公開でき、すべてを公開する必要はないものの、成果物を管理し必要に応じて共有できる状態にしておくとよいでしょう。
自分で作ったWebアプリを用意する
転職を目指す場合、学習の成果を確認できるものがあると、どのような技術を学んできたのかを説明しやすくなります。ただし、チュートリアルをそのまま再現しただけのものでは、自分がどこまで理解しているのかが伝わりにくいのが実情です。
基本的なToDoリストを作った後に、
- 期限を設定できるようにする
- 優先順位を追加する
- 検索機能を付ける
といった、自分なりの機能を追加していく方法があります。
大規模なサービスを作る必要はありません。基本的な機能であっても、自分で考えながら改善した経験があれば、使用した技術や実装内容を説明しやすくなります。
求人で求められているスキルを確認する
未経験からフロントエンドエンジニアを目指す場合、求人を確認することも欠かせません。どのような技術が求められているのかを見れば、JavaScriptの次に何を学ぶべきかを考えやすくなります。ReactやTypeScriptを使用する求人が多ければ、それらを学習候補に加えればよいでしょう。ただし、求人に書かれている技術をすべて学ぶ必要はなく、未経験者向けの求人であれば、応募条件と歓迎条件を分けて確認し、まずは応募に必要な基礎を身に付けることを優先した方が現実的です。
JavaScript以外の質問にも答えられるようにする
エンジニアの採用では、JavaScriptの知識だけが確認されるとは限りません。HTML・CSSやGit、作成したポートフォリオについて質問されることもありますし、未経験からの転職では、これまでの仕事でどのような経験をしてきたのか、なぜエンジニアを目指すのかといった点も面接で確認されます。技術を学ぶだけでなく、自分が作ったものについて説明できるようにしておくことが大切です。
JavaScript初心者がつまずきやすいポイント
JavaScriptは初心者でも始めやすいプログラミング言語ですが、学習を進める中で理解しにくい部分も出てきます。特に、次のようなポイントは最初につまずきやすい部分です。
HTML・CSS・JavaScriptの役割が混ざってしまう
フロントエンド開発を始めたばかりの頃は、HTML・CSS・JavaScriptの役割を混同しやすいものです。HTMLはページの構造を作り、CSSは見た目を整え、JavaScriptは動きや処理を加える。実際のWebページでは3つを組み合わせて使うため、最初は「どこに何を書くのか」がわかりにくいかもしれません。まずは簡単なWebページを作り、HTMLとCSSで表示を作った後にJavaScriptでボタンの動きなどを追加してみると、それぞれの役割が見えてきます。
DOM操作の仕組みがわかりにくい
基本文法を学んだ後、DOM操作でつまずく人も少なくありません。DOM操作では、JavaScriptからHTMLの要素を取得し、その内容や表示を変更します。たとえばボタンをクリックしたときに文字を変更する場合も、対象となるHTML要素を取得したうえで変更する必要があり、この考え方は文法だけを学んでいる段階とは少し違うのです。複雑な処理をいきなり理解しようとするより、ブラウザの開発者ツールのコンソールを開き、文字の変更や要素の表示・非表示など、簡単な操作を一つずつ試していく方が身に付きやすいでしょう。
エラーの原因がわからない
JavaScriptでは、コードの書き方が少し違うだけでエラーが発生することがあります。スペルミスや記号の書き忘れ、変数名の間違いなど、原因はさまざまです。エラーが出た場合は、コード全体を最初から書き直すのではなく、まずブラウザの開発者ツールでエラーメッセージを確認します。どの行で、どんな種類のエラーが出ているのかを読む習慣を付けておくと、原因を探すスピードが上がっていきます。
非同期処理で処理の流れを理解しにくい
APIを使ったデータ取得などを学び始めると、非同期処理が出てきます。非同期処理は、通信などの完了を待つ必要がある処理を扱うための仕組みで、ここまで学んできた「上から順番に処理される」書き方とは、少し異なる考え方が求められます。学習を始めた直後に無理に理解する必要はなく、まず基本文法やDOM操作を固め、APIを扱う段階になってから改めて学べば十分間に合います。
まとめ|JavaScriptはWeb開発を目指す初心者におすすめのプログラミング言語
JavaScriptは、WebサイトやWebアプリに動きや機能を加えるためのプログラミング言語です。ボタンやメニューの操作、フォームの入力チェック、データの表示など、現在のWebサービスのさまざまな場面で使われています。学ぶことで、フロントエンド開発を中心に、Node.jsを使ったサーバーサイド開発などへ学習範囲を広げることも可能です。この記事のポイントを整理すると、次の通りです。
- JavaScriptはWebサイトやWebアプリに動きや処理を加えるための言語
- HTML・CSSと組み合わせてフロントエンド開発を行う
- WebアプリやAPIを利用したサービスも作れる
- JavaScriptとJavaは別のプログラミング言語
- フロントエンドエンジニアを目指す場合はJavaScript以外の知識も必要
- 初心者はHTML・CSSから学び、JavaScriptの基礎、DOM操作へ進むと理解しやすい
これからJavaScriptを学ぶなら、まずHTML・CSSとJavaScriptの基本を身に付け、電卓やToDoリストのような小さなアプリを一つ完成させてみるところから始めるとよいでしょう。その後、フロントエンドエンジニアを目指すのか、Webアプリ開発を学びたいのかによって、ReactやTypeScriptなど必要な技術を選んでいくことになります。
学習範囲の広い言語ではありますが、最初からすべてを覚える必要はありません。作りたいものや目指す仕事から逆算して、次に学ぶことを一つずつ決めていけば十分です。
もう一度「JavaScript超入門|できることや学習方法など未経験者向けに解説!」を読む ↑
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