
ケンジさん(仮名)のプロフィール
当時はエンジニアとして働いた経験もなく、プログラミングの知識もほとんどありません。ゲームプログラマーという仕事に興味を持ったものの、「本当に自分にできるのだろうか」という不安もありました。
それでも、必要なことを調べてプログラミングの学習を始めると、少しずつできることが増えていきました。そして、転職活動を続ける中で思いがけない出会いもあり、最終的にはスマホアプリゲームを制作する会社でゲームプログラマーとして働くことになりました。
今回は、異業種からゲームプログラマーへ転職するまでに、私が何を考え、どのように学習や転職活動を進めたのかを、順を追ってお話しします。
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目次
- 1 新卒で入った飲食業を半年ほどで退職
- 2 仕事を辞めて、これから何をしたいのかを考えた
- 3 未経験からゲームプログラマーになるために、まず必要なことを調べた
- 4 プログラミングスクールで基礎から学習を始めた
- 5 未経験からの転職活動は、思っていたより簡単ではなかった
- 6 転職活動中に、リファラルでゲーム会社を紹介してもらった
- 7 未経験のゲームプログラマーとして、スマホアプリゲーム制作会社の面接へ
- 8 無事に採用され、ゲームプログラマーとして転職できた
- 9 スマホアプリゲームの制作会社で、実際のゲーム開発に携わる
- 10 ゲームを何本か開発し、後輩を指導する立場になった
- 11 未経験からゲームプログラマーへ転職して感じたこと
- 12 ゲーム業界に強いエンジニア向け転職サイト・エージェント!
- 13 いきなりの転職が不安な方はプログラミングスクールという選択も
新卒で入った飲食業を半年ほどで退職

大学を卒業した私は、飲食業界の会社に就職しました。
当時は特定の業界に強いこだわりがあったわけではなく、就職活動をしながら自分が働けそうな会社を探していました。結果的に入社することになったのが、飲食業の会社でした。
ただ、実際に働き始めてみると、想像していた以上に勤務時間が長い仕事でした。
毎日12時間ほど働くことが普通になり、8時間程度で仕事が終わる日は「今日は楽だった」と感じるような状態でした。さらに、24時間続けて勤務することもありました。
仕事を始めたばかりということもあり、最初は何とか頑張ろうと思っていました。周りの先輩たちも同じような働き方をしていたので、これが社会人というものなのかもしれない、と自分に言い聞かせていた部分もあります。
しかし、長時間勤務が続くにつれて体力的にも精神的にも余裕がなくなっていきました。休みの日も疲れを取ることで精一杯で、次第に「次の出勤までにどうやって体を休めるか」ということばかり考えるようになっていったのです。仕事をすること自体がつらくなり、このまま続けていくのは難しいと考えるようになりました。
そして、入社した年の9月末で会社を退職しました。
振り出しからのスタートでした。
仕事を辞めて、これから何をしたいのかを考えた

退職してから1週間ほどは、ほとんど何もせずに過ごしました。
それまで毎日のように長時間働いていたので、普通にお風呂に入って、布団でゆっくり眠れることがありがたく感じられました。
今振り返っても、あの頃の働き方はかなり無理をしていたと思います。
とはいえ、仕事を辞めたことで安心できたのもつかの間です。
少し落ち着いてくると、今度は「これからどうやって生活していこうか」「次はどんな仕事をすればいいのか」という問題が出てきました。同世代の友人たちがそれぞれの会社でキャリアを積んでいく中、自分だけ立ち止まっているような焦りも正直ありました。
もう一度転職活動をしなければならないことはわかっていました。ただ、同じように勤務時間の長い仕事にまた就いてしまったら、結局同じことの繰り返しになるのではないかという不安もありました。
そこで、これから自分が何をしたいのかを改めて考えることにしました。
スマホゲームをきっかけに、作る側に興味を持った
そんなとき、普段スマートフォンで遊んでいたゲームが目に入りました。
当時の私はゲームで遊ぶことは好きでしたが、それを仕事にしようと考えたことはありませんでした。
ただ、ふと「こういうゲームは、どうやって作っているんだろう」と考えるようになったのです。画面をタップしたときの反応や、キャラクターが滑らかに動く仕組みなど、遊んでいるときには気にも留めなかった部分が急に気になり始めました。
スマートフォンで遊べるゲームを作る側に回ることができれば、これまでとは違う仕事ができるのではないか。何より、自分が普段遊んでいるようなゲームを自分で作ることができたら楽しそうだと思いました。
そこから、ゲームを作る仕事について調べ始めました。
調べていく中で知ったのが、ゲームの開発をプログラミング面から支える「ゲームプログラマー」という仕事です。
それまでエンジニアという仕事自体を身近に感じていたわけではありませんでしたが、ゲームプログラマーについて調べるうちに、「自分もゲーム開発に携わってみたい」という気持ちが強くなっていきました。
未経験からゲームプログラマーになるために、まず必要なことを調べた

ゲームプログラマーになりたいと思ったからといって、すぐにゲーム会社へ応募できるわけではありません。
当時の私はプログラミングの知識がほとんどなかったため、まずはゲーム開発の仕事をするには何を身につける必要があるのかを調べました。
調べてみると、ゲームを作るにはプログラミングの知識が必要だということがわかりました。
それまでの私は、ゲームは遊ぶものという感覚しかありませんでした。
しかし、実際にはゲームの裏側にはプログラムがあり、プレイヤーの操作に合わせてキャラクターを動かしたり、画面を切り替えたり、さまざまな処理を組み立てたりしています。調べれば調べるほど、自分が普段何気なく遊んでいたゲームの裏側に、想像していたよりずっと細かい仕組みが積み重なっていることがわかってきました。
ゲームプログラマーとして働くのであれば、まず自分自身がプログラミングを学ばなければなりません。
そこで私は、未経験からでも学べる方法を探し始めました。独学で少しずつ進める方法もありましたが、右も左もわからない状態で一人で続けられる自信はありませんでした。
プログラミングスクールで基礎から学習を始めた

私は、オンラインで学習できるプログラミングスクールを受講することにしました。決まったカリキュラムをそのままなぞるタイプのスクールではなく、マンツーマンで自分の目標に合わせて学ぶ内容を組んでもらえる形式だったので、「ゲームを作れるようになりたい」という希望を伝えたところ、スマホアプリゲームの開発でよく使われている「Unity」というゲームエンジンと、そこで扱う「C#」という言語を中心に学ぶカリキュラムを組んでもらいました。
完全な未経験だったので、最初はわからないことばかりでした。
プログラミングは、それまでの仕事で使っていた知識とはまったく違います。最初からすべて理解できるわけではありませんし、調べても意味がわからないこともありました。エラーが出た理由がわからず、同じ画面を何十分も眺めていることも珍しくありませんでした。
それでも、わからないことを一つずつ調べながら学習を進めました。
すると、少しずつ「こういう仕組みなのか」と理解できることが増えていきました。基本的な文法を覚えるところから始まり、簡単な計算処理や、画面に文字を表示させるだけの内容でも、自分の書いたコードが思い通りに動いたときは素直にうれしかったのを覚えています。
最初は難しいと思っていたことでも、学習を続けていると少しずつわかるようになる。その感覚が、次の勉強を続けるきっかけにもなりました。
ゲームを作るための勉強をするうちに、少しずつ自信がついた
プログラミングを勉強していると、単純に知識を覚えるだけではなく、「これを使って何ができるのか」ということにも興味が出てきました。
ゲーム開発について調べながら学習していたので、少しずつですがゲームを作るためのプログラミングについても理解できるようになっていきました。Unity上でキャラクターを矢印キーで動かせるようにしたときや、タップした場所でブロックを消せるようにできたときは、遊ぶ側だった自分が、少しだけ作る側に近づけたような気がしたことを覚えています。
もちろん、当時の自分はまだプロとして仕事ができるレベルではありません。
それでも、まったく何も知らなかった状態から、自分で調べてコードを書き、少しずつ理解できるようになったことで、「もしかしたら自分でもエンジニアになれるかもしれない」と思えるようになりました。
この感覚が、その後の転職活動を続けるうえでも大きかったと思います。
スクールの講師に転職について相談できた
プログラミングスクールでは、学習だけではなく転職についても相談することができました。マンツーマンで見てもらっていたこともあり、自分のペースや目標に合わせて話を聞いてもらえたのは心強かったです。
自分では「これくらいの知識で転職活動を始めていいのだろうか」と迷うこともありましたが、講師に相談できたことで、転職について少しずつ具体的に考えられるようになりました。
また、現場で使われている技術や知識について教えてもらえたことも、自分にとっては大きかったです。学習だけでなく、その先にある仕事についても話を聞けたことで、ゲーム開発の仕事を目指すために自分が何をすればいいのか、少しずつ整理できるようになりました。
学習を始めたばかりの頃は、何をどこまで勉強すればいいのかもわかりませんでした。
その後、自分なりに簡単な作品も作り、転職活動の際に見せられるよう準備を進めました。
オンラインの交流会で、卒業生とつながりができた
オンライン完結のスクールでしたが、月に一度ほど、在校生と卒業生が参加できるオンラインの交流会が開かれていました。
最初は少し気後れしていたのですが、同じように未経験からスタートした先輩たちの話を聞けるのは貴重な機会だと思い、思い切って参加してみることにしました。
そこで知り合ったのが、少し前にそのスクールを卒業し、スマホアプリゲームを開発している会社でエンジニアとして働いている方でした。
学習中に感じていた不安や、実際にゲーム開発の仕事をしている人の話を聞かせてもらったことで、自分が目指している仕事をより具体的にイメージできるようになりました。
それ以来、ちょっとした近況報告をやり取りする関係が続いていました。
このときは、この出会いが後の転職につながるとは思っていませんでした。
未経験からの転職活動は、思っていたより簡単ではなかった

ある程度プログラミングを学んだところで、転職活動も始めました。
マイナビ転職やリクナビNEXTなどの転職サイトにも登録し、ゲーム業界やエンジニアの求人を探しました。
しかし、実際に求人を見てみると、未経験でゲームプログラマーを目指すことが簡単ではないことがわかってきました。
私はプログラミングを勉強しているとはいっても、実際に企業でエンジニアとして働いた経験はありません。
求人を探していると、実務経験を応募条件にしている会社もあります。自分では「これだけ勉強したのだから大丈夫だろう」と思っていても、企業が求めている経験と、自分が持っている経験にはまだ差がありました。
ゲーム開発の仕事に就きたいと思って勉強を始めたものの、学習しただけですぐに仕事につながるわけではない。転職活動を始めて、初めてそのことを実感しました。
それでも、ここでゲームプログラマーになることを諦めようとは思いませんでした。
せっかく自分がやってみたいと思える仕事を見つけたので、できるところまで挑戦してみようと思っていました。
転職活動中に、リファラルでゲーム会社を紹介してもらった

そんな中、転職活動を続けていた私に、一つの転機がありました。
交流会で知り合った卒業生の方に、未経験からゲームプログラマーを目指して転職活動をしていることを相談してみたのです。
すると、「うちの会社なら、未経験でもポテンシャルを見て採用することがあるから、一度話を聞いてみたら」と声をかけてもらいました。
自分で求人を探して応募するだけではなく、実際にその会社で働いている先輩から紹介してもらえることになりました。今でいうリファラルが、ゲーム会社へ応募するきっかけになったのです。
紹介してもらった会社は、誰もが知っているような大きな企業ではありませんでした。
ただ、スマホアプリゲームを作っている会社であることは間違いありません。何より、同じスクールを卒業した先輩が実際に働いている会社だったので、どんな会社なのかをイメージしやすかったことも大きかったです。
もちろん、紹介してもらったからといって、採用が約束されているわけではありません。
それでも、ゲーム開発の仕事に挑戦できる機会だと思い、まずは話を聞いてみることにしました。
こうして、その会社の面接を受けることになりました。
未経験のゲームプログラマーとして、スマホアプリゲーム制作会社の面接へ

面接では、これまでの仕事についてだけではなく、エンジニアとしてどの程度の経験があるのかについても聞かれました。
私は実務経験がありません。
そこを隠しても仕方がないので、プログラミングスクールで学習していることを正直に伝えました。
当時の私には、エンジニアとしての実務経験はありませんでした。また、本格的なポートフォリオと呼べるようなものを完成させていたわけでもありません。
その代わり、学習を始めてから作った簡単なパズルゲームを持参しました。ブロックを揃えて消すだけの単純なものでしたが、拙いなりに自分でUnity上で組み立てた、手を動かして作った証でした。
経験者と同じような実績をアピールできるわけではありません。
だからこそ、自分がこれまで何をしてきたのか、そしてこれからゲーム開発の仕事をしたいという気持ちはきちんと伝えようとしました。
「プログラミングスクールで学習しています。まだ実務経験はありませんが、ゲーム開発の仕事に携わりたいと思っています」
ということを、自分の言葉で伝えました。
面接だからといって、経験がないものをあるように見せることはできません。当時の自分にできたのは、未経験であることを認めたうえで、これまで学習してきたことや、実際に作ったものを見てもらい、ゲーム開発を仕事にしたいという気持ちを飾らずに伝えることでした。
無事に採用され、ゲームプログラマーとして転職できた

面接を受けてから、わずか2日後に、紹介してくれた卒業生の先輩からメッセージが届きました。「結果が出たから、会社に来られる?」という内容でした。
会社に着くと、面接を担当してくれた男性と、紹介してくれた先輩が同じ部屋で待っていてくれました。
そして、そこで採用を伝えてもらいました。
まさか自分が本当にゲーム会社で働けることになるとは思っていなかったので、とても驚きました。
それまで私は、飲食業で働いていました。
そこから仕事を辞め、何をしたいのかを考え、プログラミングを学び、ゲーム開発の仕事に応募するところまで来ました。
そして今度は、本当にゲームを作る側として働くことになったのです。
面接官の方からは、「みんな最初は初心者なので、仕事をしながら覚えていけばいい」という趣旨の言葉もかけてもらいました。
当時の自分にとって、その言葉はとてもありがたいものでした。
紹介してくれた先輩からも、「わからないことがあったら遠慮なく聞いていいから」と声をかけてもらい、心強く感じたのを覚えています。
もちろん、採用されたからといって、すぐに一人前のゲームプログラマーになれるわけではありません。
むしろ、ここからが本当のスタートでした。
スマホアプリゲームの制作会社で、実際のゲーム開発に携わる

入社後は、実際にゲーム開発の仕事に携わるようになりました。
それまで自分がスマートフォンで遊んでいたゲームを、今度は自分が作る側です。
仕事としてゲーム開発をするようになると、勉強しているときとは違う難しさがありました。
自分一人で好きなものを作るのとは違い、会社の仕事として開発する以上、自分の都合だけで進めることはできません。納期があり、他のメンバーが作った部分と組み合わせて動かす必要もあります。スクールで学んでいたときには意識していなかった「他の人と一緒に一つのものを作る」という感覚を、身をもって知ることになりました。
周囲の人と一緒に仕事を進めながら、自分に与えられた仕事を覚えていく必要があります。
最初から何でもできたわけではありません。
わからないことを調べたり、周りの人に教えてもらったりしながら、一つずつ仕事を覚えていきました。簡単な修正作業でも先輩に確認してもらいながら進めていた時期があります。
プログラミングスクールで勉強していたときとは違い、自分が書いたものが実際のゲーム開発につながっていくことには大きなやりがいを感じました。自分が担当した部分が実際にリリースされたアプリに反映されたときは、それまでの苦労が報われるような気持ちになりました。
「ゲームを作る仕事がしたい」と思って勉強を始めたことが、本当に仕事になったのだと実感しました。
ゲームを何本か開発し、後輩を指導する立場になった

それからおよそ3年が経ち、私は面接のときに持参したパズルゲームに近いジャンルを中心に、何本かのゲーム開発に携わり、実際にゲームを世の中へ送り出す経験もしました。
最初は何もわからなかった自分も、ゲーム開発の仕事を続ける中で少しずつできることが増えていきました。
気づけば、後輩を指導する立場にもなっていました。
その人たちも、私と同じように未経験に近い状態で採用された人たちでした。
入社したばかりの頃には、自分が誰かに仕事を教える側になるとは想像していませんでした。
未経験だったからこそ、最初につまずくところや、わからないことを質問する難しさも理解できます。かつての自分がそうだったように、些細なことでも聞きにくいと感じてしまう気持ちがわかるので、なるべく質問しやすい雰囲気を作ることを心がけています。
自分自身が未経験から仕事を覚えてきた経験は、今こうして後輩を指導するときにも役立っていると感じます。
未経験からゲームプログラマーへ転職して感じたこと

飲食業を辞めたときには、自分がゲームプログラマーとして働くことになるとは思っていませんでした。
次の仕事も決まっておらず、プログラミングの知識もない状態から、ゲームを作る仕事に興味を持ち、必要なことを調べて学習を始めました。転職活動を続ける中で、知り合った人とのつながりがきっかけとなり、スマホアプリゲームの制作会社へ入ることができました。
振り返ってみても、最初からプログラミングが得意だったわけではありません。「ゲームを作る仕事をやってみたい」という気持ちから勉強を始めたことが、その後につながったのだと思います。
もちろん、未経験からゲームプログラマーになるまでの道のりが簡単だったわけでもないです。実務経験がないことを不安に感じたり、転職活動が思うように進まず、このまま挑戦を続けていいのか迷ったりもしました。
それでも、学習を続けて実際に動いてみると、最初は自分とは関係がないと思っていたゲーム開発が、少しずつ現実的な仕事として見えてきました。
私の場合は、プログラミングスクールでの学習、転職活動、そして交流会で知り合った卒業生からの紹介が転職につながりました。
今ではゲーム開発に携わり、後輩を指導する立場にもなっています。入社当初は仕事を覚えることで精一杯でしたが、何本かのゲーム開発を経験する中で、任される仕事も少しずつ変わっていきました。
未経験からゲームプログラマーを目指した私の経験が、これからゲーム開発の仕事について考える方にとって、一つの参考になればと思います。
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