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自社開発エンジニアは未経験だと厳しい?現役エンジニアが転職の現実を解説

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自社開発エンジニアは未経験だと厳しい?現役エンジニアが転職の現実を解説

自社開発エンジニアという働き方に憧れて転職活動を始めたものの、求人サイトを見ると未経験歓迎の枠が少なく、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

SNSや知恵袋などでは「自社開発は未経験だと無理」「やめとけ」といった声も見かけますし、実際にどこまで本当なのか気になりますよね。

この記事では、エンジニア歴16年、現在は採用面接や新人エンジニアの教育にも関わっている筆者が、自社開発企業への未経験転職について、求人サイトの情報だけでは見えてこない現場の実情をお伝えします。

厳しい」と言われる理由を理解したうえで、自分なりの対策を考えるきっかけにしていただければと思います。

結論|自社開発エンジニアへの未経験転職、現実はどうなのか

最初に結論からお伝えすると、未経験から自社開発企業に転職すること自体は、不可能ではありません

「厳しい」という言葉だけが切り取られて広まっているせいで、最初から諦めてしまう方も少なくないのですが、実際には未経験から自社開発企業への転職を実現できているケースもあります

ただし、入社難易度が高いことは間違いなく、実際に内定を獲得している方のように選考を突破するには、相応の対策が欠かせません。

何が「厳しさ」の正体なのか、そして内定を獲得している方が共通して取り組んでいることは何なのか。この記事では、その両方を順番に見ていきます。

なぜ「未経験では厳しい」と言われるのか

自社開発企業への未経験転職が「厳しい」と言われる理由は、主に3つに整理できます。

①求人数自体が少なく、応募が集中しやすい

自社開発企業は、受託開発やSESと比べてもともと求人数自体が少なくなりがちです。一つのサービスを自社で運営しているため、必要な人員も限られており、新規採用の枠が年間に数名程度というケースも珍しくありません。

加えて、自社開発企業は「客先常駐がない」「自社サービスに携われる」といった理由から人気が高く、求人が出ればそこに応募が集中しやすくなります。

経済産業省が公表した「IT人材需給に関する調査」によると、IT人材の不足数は2030年に最大で79万人に達すると推計されていますが、これは業界全体の需給バランスの話であり、知名度の高い自社開発企業の求人に限ってみれば、応募が集中して倍率が大きく跳ね上がるのが実情です。

経済産業省:「IT人材需給に関する調査

②選考で求められるポートフォリオ・技術レベルが上がっている

未経験者向けのプログラミングスクールが増えたことで、ポートフォリオを持って転職活動に臨む人自体は珍しくなくなりました。その結果、採用担当者が目にするポートフォリオの水準も年々上がっており、「スクールの課題をそのまま提出したような作品」では、書類選考の段階で他の応募者に埋もれてしまうことも増えています。

求められているのは、見た目の完成度よりも、なぜそのサービスを作ったのか、どこで詰まり、どう解決したのかを自分の言葉で説明できるかどうかです。この点については、後の章で面接官目線から詳しく触れます。

③入社後、周囲のスキルレベルとのギャップに悩むケースがある

選考を通過できたとしても、入社後に苦労するケースもあります。自社開発企業で活躍している先輩エンジニアは、中途採用で実力のある人材が多く、入社直後はコードレビューで細かい指摘を受ける機会も増えるはずです。

dodaの転職求人倍率レポートでは、エンジニア職種の求人倍率は他の職種と比べても高い水準で推移していると報告されています。ただ、求人倍率が高いことと、未経験者にとって居心地の良い環境であることは、必ずしも同じ意味ではありません。周囲のレベルとのギャップに戸惑い、早い段階で離職を考えてしまう方がいるのも事実です。

転職求人倍率レポートのスクリーンショット
出典:doda(パーソルキャリア)

自社開発・受託開発・SESの違いを整理する

「自社開発が厳しいなら、ほかの働き方はどうなのか」を考えるためにも、まずは代表的な3つの働き方の違いを整理しておきましょう。それぞれの特徴を知っておくことで、自社開発にこだわるべきかどうかも判断しやすくなります。

自社開発受託開発SES
主な業務自社サービスの開発・改善クライアントから依頼されたシステムの開発クライアント先に常駐して開発業務を担当
使用技術固定されやすい案件ごとに変わりやすい案件ごとに変わりやすい
未経験求人の多さ少ない案件による比較的多い

表からも分かるとおり、未経験者向けの求人で比べると、自社開発は選択肢が限られやすく、受託開発やSESのほうが間口が広い傾向にあります。

ただし、これは「自社開発が劣っている」という話ではありません。受託開発は様々な技術や業界に触れられる経験SESは現場で実務経験を積みながら働けるという特徴があり、それぞれに異なる強みがあります。「自社開発が厳しい」という現実は、裏を返せば、それ以外の選択肢にもエンジニアとしてのキャリアを広げるチャンスがあるということでもあります。

未経験者が自社開発企業で働くメリット・デメリット

メリット

自社開発企業で働く一番の魅力は、自分が書いたコードがそのまま自社サービスの成長につながる実感を持てることです。ユーザーからの反応も近い距離で受け取れるため、機能改善のモチベーションにもつながりやすくなります。

また、開発メンバー全員が同じKPIを追っているケースが多く、エンジニアでありながらビジネス側の視点も自然に身についていきます。マーケティングや営業のメンバーと直接やり取りする機会も多く、サービス全体を見渡しながら開発できる点も、自社開発ならではの経験といえます。将来的に自分でサービスを作りたい、起業を考えているという方にとっては、この経験は大きな財産になるはずです。

デメリット

反対に、デメリットとして挙げられるのは、扱う技術やサービスの幅が限られやすいことです。一つのサービスを長く担当することになるため、特定の言語やフレームワークへの理解は深まりますが、他の技術領域に触れる機会は少なくなります。

企業の業績がそのまま待遇に直結しやすいという点も無視できません。サービスの成長が鈍化したり、事業の縮小が決まったりすると、エンジニアの採用や待遇にも影響が出ることがあります。受託開発やSESのように複数のクライアントを抱えている企業と比べると、この点は自社開発特有のリスクといえるでしょう。

加えて、自社サービスへの愛着を持てるかどうかも、長く働き続けられるかに直結します。サービス自体に興味を持てない場合、待遇面に問題がなくても、モチベーションを保ちづらくなる場合があります。

面接官として見てきた「受かる未経験者」の特徴

ここからは、実際に未経験者の面接にも立ち会っている立場から、選考を通過しやすい人の特徴についてお伝えします。

まず感じるのは、ポートフォリオについて聞かれたときの答え方の差です。「スクールの課題で作りました」という説明で終わってしまう人と、「こういう課題を持っている人のために、こんな機能を考えて、ここで詰まったので、こう調べて解決しました」と話せる人では、印象が大きく変わります。技術力そのものよりも、自分で考えて手を動かした経験があるかどうかが伝わってくるからです。

また、技術的な質問に対して「分かりません」で終わらせず、「現時点では分かりませんが、こう調べれば分かると思います」と答えられる人も評価されやすいと感じます。入社後に成長できるかどうかを見られている以上、今の知識量よりも、知らないことへの向き合い方のほうが重視される場面は多いものです。

逆に、志望動機が「自社開発だから」という理由だけで終わっている場合は、少し心配になります。なぜその会社のサービスに関わりたいのか、自分なりの理由を持っているかどうかは、思っている以上に見られているポイントです。

未経験から自社開発を目指すための具体的な対策

ここまでの内容を踏まえて、未経験から自社開発企業を目指す場合に取り組んでおきたい対策を3つ紹介します。

①ポートフォリオの質を上げる

前章でも触れたとおり、ポートフォリオは「何を作ったか」だけでなく「なぜ作ったか」が問われます。架空のペルソナを設定し、その人が困っていることを解決するサービスを企画してみると、面接で聞かれる質問にも自然と答えられるようになります。

技術選定の理由やER図、簡単な構成図まで用意しておくと、技術への理解度も合わせて伝えられます。一つの作品を丁寧に作り込むだけでなく、機能を追加したり、リプレースしてみたりと、継続して手を加え続けていることも評価されるポイントです。

②SES・受託でのステップアップという選択肢

いきなり自社開発を目指すのではなく、まずはSESや受託開発企業で実務経験を積み、その後に自社開発企業へ転職するという道もあります。実際に、現場での開発経験を積んだうえで自社開発企業に転職してきたメンバーは、社内でも少なくありません。

「最初から自社開発でなければ意味がない」と考えすぎず、エンジニアとしての経験を積む場として受託やSESを位置づける視点も、選択肢の一つとして持っておくと良いでしょう。第二新卒や20代であれば、ポテンシャル採用の枠が用意されている企業も多く、実務経験があることでその後の選考はかなり進めやすくなります。

③エージェントの活用方法

未経験者向けの求人は、求人サイトに掲載される前にエージェント経由で動いていることも多くあります。IT専門のエージェントであれば、応募先企業の選考傾向や、過去に未経験から内定した人の特徴なども教えてもらえるケースがあります。

複数のエージェントに登録し、自分の状況を正直に伝えてみましょう。エージェントによって紹介される企業の傾向は異なるため、一社だけに絞らず複数の担当者の意見を聞いてみると、自社開発を目指す上でのより現実的な視点が得られます

未経験から自社開発企業への転職を実現した人に共通すること

ここまで、自社開発企業への未経験転職が「厳しい」と言われる理由や、面接で見られているポイントについてお伝えしてきました。最後に伝えたいのは、こうした厳しさを理解したうえで行動した人は、実際に内定を獲得しているという事実です。

実際に未経験から自社開発企業への転職を成功させた方の体験談を読むと、ポートフォリオの作り込み方や面接での話し方など、共通しているポイントが見えてきます。これから対策を進める際の参考にしてみてください。

まとめ

自社開発エンジニアへの未経験転職は、求人数の少なさや求められるスキルレベルの高さから、簡単な道ではありません。ただ、「厳しい」という言葉だけで判断してしまうと、本来は届くはずだった可能性まで諦めてしまうことになります。

何が厳しさの理由になっているのかを知り、ポートフォリオや経験の積み方で対策をしていけば、未経験からでも自社開発企業を目指す道は十分にあります。まずは自分の現在地を整理し、できることから一つずつ取り組んでみてください。今日からの小さな積み重ねが、半年後、一年後の選考結果を変えていくはずです。

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