マサオさん(仮名) 30代 男性の《転職体験談・口コミ》
- 転職したときの年齢は? 26才
- 転職前の職種は? Webサービス管理会社にてWebディレクター業務(エンジニア志望であったが、希望叶わず)
- 転職後の職種は? Excel VBAマクロの開発エンジニア
- 内定の成功ポイントは? 研修期間中に得意分野(Excel)をひたすら勉強し強みをアピールした事
- 転職活動に使ったサービスは? 大手派遣会社からの紹介予定派遣にて派遣先に正社員雇用
- 転職前後の収入の違いは? 300万から400万へアップ
- 性別は? 男性
- お住いは? 神奈川県
目次
IT業界を志し上京
私は大学卒業後、バンド活動を行うかたわら、フリーターを続けておりました。
弁当工場のライン作業、運送業者の仕分作業、コンビニエンスストア店員、交通誘導の警備等、実に10箇所以上の職を転々としました。また、パソコンに興味があったため、PCショップの店員のアルバイトも行っておりましたが、どれも長続きしませんでした。
そんな中、30歳が近づいた28歳の時、このままではいけないと思い、バンド活動を辞め、IT業界を志し出身地の福岡より上京しました。
東京へ行こうと思った理由は、まったくの未経験者で年齢を重ねた自分でもなんとか採用されやすいようIT業界の求人の多い場所へ行こうと思ったからでした。
はじめてのデスクワーク
「IT業界へ就職したい」そう思った私でしたが、文字入力やパソコンの組み立て(PCショップ店員時に習得)はできるけどパソコンを使ってどのような仕事をしたいというビジョンがまったくありませんでした。ただ、自分が理解できる内容でアルバイトでも良いからと思い、「Web制作会社でのHTML修正作業」というアルバイト求人に応募しました。
面接時の志望動機として「Web業界に興味があり、HTMLについて勉強中。いずれはWebプログラマとして就職したい。御社でそのスキルを少しでも身につける事ができれば」と正直に話した所、「うちの仕事で勉強になるのかな。」という回答でした。
その時は「HTML修正作業を行う仕事だし、無駄になる事はないと思うけど・・」と面接官の言っている事が不思議に思えましたが、後々その意味がわかる事になります。そんな内容の面接でしたが、結果は無事合格。週5日のアルバイトとして勤務する事になりました。
仕事内容としては、飲食店を紹介するサイトでのHTML修正、ページに載せる画像をPhotoshopを使用しての修正・サイズ変更作業等でした。給料は日給にて7000円でした。アルバイトのメンバーは8人で年齢が近く(それでも私が年長者でした)皆仲良くやっておりました。
職場での状況変化
そんな生活が1か月ほど続いた頃、職場にてちょっとした変化がおこります。
当時のアルバイトリーダーの方がバンド活動に専念したい為、退職するとの事でした。これまでアルバイトのシフト管理、日々実施する作業の担当割り当て、私含め他のメンバーの実施した作業の添削修正等、様々な作業を担当しておりました。
リーダー不在となってしまった現場ですが、シフト管理は社員が受け持ちその他作業についても、それなりに経験の長いメンバーがそろっていた事もあり、各自補って順調に仕事を進めておりました。またその頃、私自身も日給8000円にアップしました。
それから1か月たった頃、さらにもう一人、転職により退社する事となりました。立て続けに退職者が発生し、不思議には思ってましたが、当時の私はその意味を深く考える事はありませんでした。
まさかの正社員採用
この仕事を半年ほど続けた頃、日給が8500円に増え、ほどなくして意外な話をいただく事になりました。
「社員になりませんか。」
これまで正社員として勤めた事がなくアルバイトの転職回数も非常に多い私が正社員なんて・・、しかも経験の長く社員志望の先輩がいる中ででした。私はてっきり自分の能力が認められたと思い、二つ返事でOKを出しました。
社員としての待遇は試用期間中は月給23万円。試用期間後は月給24万円+精勤手当3万円裁量労働制にてボーナスなしというものでした。アルバイトしかした事がなく、月に15万ほどしかいただいた事のない私にとってはもらった事のない額に、ただただ驚いていました。
しかし、ここから大変な日々が始まる事になりました。
Webディレクターとしての仕事
仕事内容としてはフロント業務といわれました。
具体的にはアルバイトへの作業指示、および説明、アルバイトシフト管理、採用面接官Webデザイナーとプログラマの間にたっての折衝、Webサイトに載せる店舗や書籍の掲載許可等実に様々な作業を担当いたしました。飲み会等、社内催し事の手配も毎回行いました。
Webディレクターと言えば聞こえは良いですが、総務職とも考えられますし、その他雑務を全て引き受けていたように思えます。
私は、アルバイトの方々の勤務時間中はアルバイト管理に手一杯となり、みんなが退社した19時以降、ようやく自分の仕事を始められるという有様でした。この頃は、毎日24時前後に帰っていたと思います。
ようやく、アルバイト時代の先輩方が社員登用を避けるため退職した事に気が付きました。
希望とのギャップを感じ退職
当時の私は電話や社内での折衝、メールを送っている時間ばかりでWebページのコーディング等、技術的な事はほとんど行っていませんでした。
「うちの仕事で勉強になるのかな。」
アルバイトで応募した時の面接官のセリフが頭をよぎります。Webプログラマの募集をかけるとの話もあり、自分がやりたいと手を挙げましたが、30歳近い年齢を理由に却下されました。
”このままだと全くスキルアップが望めない”
私は転職を決意しました。とはいえ、転職先のコネがあるわけでもなく、土曜、祝日も働いている状態で就職活動を行う事もできず先が見えぬ中での退職となりました。アルバイトとして7か月、正社員として9か月。1年4か月ほどでしたが、何年もいたように思えました。
難航した就職活動
求職中に、様々な企業に応募しました。しかし、Web業界に身をおいていたとは言え、技術者としての経験のない私を受け入れてくれる会社はありませんでした。10社ほど応募しましたが、全て書類選考にて不採用となり、面接にいく事すら叶いませんでした。
そんな中、求人誌にて気になる記事が目にとまりました。
「若者正社員チャレンジ事業」
対象が応募時に29歳までで、正社員経験が2年未満の者30歳まであと数か月と迫っていた私は即座に応募を決意しました。
この制度は国から採用した派遣会社に助成金出るため、派遣会社の雇用のハードルが下がるというものです。実際の所、3か月間企業へ派遣され、その後派遣先と契約となる紹介予定派遣とほぼ同じと考えて良いです。
派遣先での研修、VBAとの出会い
派遣中の業務は派遣先により様々ですが、私が派遣された企業では「研修にて適正を見極める」というものでした。
研修内容は
- 「HTML/CSSでのコーディング」
- 「LINUXコマンド学習」
- 「Excel VBA学習」
の3つでした。
それぞれ積極的に取り組みましたが、中でも「Excel VBA」に非常に興味を持ちました。
かつて独学にてJavaやC言語を学習してましたが、それなりに習熟していないと満足した処理結果を得る事ができない事から挫折しておりました。しかし、「Excel VBA」だとプログラムした結果がセルに直接反映される為、成果を実感しやすく、魅力を感じました。
それから私は研修期間中、家に帰ってもひたすらVBAの学習をし、研修先から出される課題はすぐに完了し、他の研修生に教える状態になりました。
そんな3か月の研修もあっという間に終わり、無事派遣先に正社員として採用となりました。研修生の中では、実際に採用されなかった方も何名かいたため、研修時の進捗、態度等で判断していたようです。
転職後の現在
現在、雇用先から通信事業会社のシステム部へ出向しVBA開発業務を行っております。
実際に職務に就いてみると、次々と新しい知識が必要となり、日々勉強する毎日には変わりませんでした。しかし、自分の好きな事を仕事にしているという事もあり、まったく苦痛に思う事はありませんでした。Excelだけで完結するものだけでなく、Webやメール等、他のアプリケーションとの連携も必要となり、VBAを介して様々な事を改めて学習する良い機会となりました。
ほとんど残業する事がなく、給料も初年度こそ、月給20万円、ボーナス2か月分と300万にも満たない状態でしたが、順調に昇給を果たし、今では400万を超える(月給30万、ボーナス2か月)待遇をいただく事ができております。
システム開発を行う上で大切な事は、プログラミングスキルももちろん必要ではありますが、なによりも依頼内容をしっかりと聞き取り忠実に表現する事だと思います。
VBAでの開発では、要件定義から実際のプログラミングまで一人で行う必要がある事がほとんどです。依頼者は要求を伝えてくれますが、よくよく聞いてみると得たい結果があやふやな事が多く、結局何をしてほしいのかわからない事も多々あります。
こちらもただ話を聞くだけでなく、矛盾や疑問に思った事は何度も聞き返し、お互いの誤解を失くす事が重要となります。その為に、何度も会議を行い、完成までに数か月といったものもよくあります。
ただ、こういった事を物怖じせず一人で行う事ができたのは、Webディレクターだった頃の経験があったからだと思います。これまで遠回りしてきた事も多かったですが、無駄な事はなかったと今では思えるようになりました。
今後の展望
VBAでの開発を行っているかたわら、HTML/CSS、Javascriptも取り入れて本格的なWeb開発ができるよう学習しております。
現在35歳ではありますが、プログラマーとしての終わりはなく、さらなるスキルアップを目指し、日々勉強中です。
もう一度「バンド活動とフリーターからWebディレクターを経てエンジニアへ!」を読む ↑
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いきなりの転職が不安な方はプログラミングスクールという選択も
いきなり転職活動を開始する前に、「まずはプログラミング言語のスキルを身につけておきたい」。そう考える方には、プログラミングスクールの受講をおすすめします。
未経験・社会人でも安心して学習できるスクール、そして転職付き(転職保証型)のスクールなど、条件や目的によって選ぶ基準も様々だと思います。まずはじっくりと比較して、少しでも気になる教室があれば無料相談・体験会に申し込んでみると良いでしょう。
未経験・社会人、学生におすすめなプログラミングスクールを比較するなら、「おすすめプログラミングスクール比較11選!社会人・未経験の転職・就職にも有利!」という記事を参考にしてください。
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