ITエンジニア歴20年以上の筆者は、新卒で下請け・派遣を中心としたIT企業で15年勤務した後、その経歴を活かして大手メーカーへ転職し、現在もエンジニアとして活躍しています。
エンジニアは社会にとって欠かせない仕事です。高いスキルや実績を持つエンジニアは企業にとって需要があります。2000年前後の時点では「SE35歳定年説」という言葉を聞きました。しかし、筆者は既に35歳を上回っております。
ご存知の通り、終身雇用は崩壊し、転職は当たり前になり、人材の流動性は高まりつつあります。転職には若手が有利とはいえ、転職事情は変化し、求人に年齢制限がなくなり、40代にとっては以前と比べると、転職しやすい時代になりました。
この記事では、40代におけるITエンジニアへの転職でおさえておきたいポイントについて、次の3項目を中心に解説いたします。
2.スキル・経験・実績は必須!転職エージェントを活用した情報収集は欠かせない!
3.未経験者はプログラミングスクールを活用し、副業・転職のサポートを受けることが得策!
目次
40代におけるITエンジニアへの転職でおさえておきたいポイント
40代のITエンジニアのニーズが高まる背景を理解する!
まず、大前提として世の中の発展にITは欠かせません。ITエンジニアが担う役割は重要です。
しかし、ITエンジニアの数は不足しています。日本の人口は減少が続いており、少子高齢化が進み、労働人口は減少しつつあります。これに伴い、ほとんどの企業で深刻なエンジニア不足が続いております。
一昔前は、20代のような若手ほど転職に有利とされてきました。ITエンジニアについても同じです。しかし、最近は上述のような人手不足の問題に各企業が悩まされています。20代の労働者が減り、若手が貴重な存在となり、採用が困難となってきました。
また、就職氷河期と言われた2000年前後に企業が新卒採用を絞ったことで、今は中堅として活躍しているはずの世代が抜け落ちている形で組織のバランスが崩れてしまっているケースもあります。
そこで企業側は、実務経験の豊富な40代のITエンジニアを中途採用する動きが出てきています。それどころか、40代のITエンジニアですら不足しており、採用に苦戦しています。
50代のITエンジニアを採用して成功した事例もあります。60代のITエンジニアが最前線で活躍されている企業もあります。売り手市場ではあるのですが、年齢が高ければ求められるスキルが高いことが前提であると言えます。
スキル・経験・実績は必須!転職エージェントを活用した情報収集は欠かせない!
前述の通り、40代でITエンジニアとして転職する場合、専門スキル、関連スキル、実務経験、豊富な実績を保有していることは必須となります。
そのような経験者が、キャリアアップの目的、キャリアプラン上の理由、その他の何らかの理由で、同じくITエンジニアとして転職する場合、転職エージェントを活用することをお勧めします。
筆者も冒頭に記載の経歴を持つ40代のITエンジニアですが、転職事情が以前から変化していることを肌で感じています。元々、30代後半や40代の転職となると、豊富なプロジェクトマネジメント経験が求められ、管理職やその候補といった求人が多いという認識でした。もちろん、現在でもそのような求人は存在します。
しかし、最近は状況が変わり、以下のような求人が増えています。
- 技術を大切にし、スペシャリストとしてのキャリアを用意している
- マネジメントを求めるが、実務もこなすプレイングマネージャを求める
- マネジメント経験が多くなくても、実務経験が豊富なエンジニアを貴重な存在としている
開発業務に専念してきたため、マネジメント経験が同世代の他のエンジニアより少なく、弱みと感じていた40代の現役エンジニアが、逆に強みであるということもあり得ます。
市場価値を知るために、40代のITエンジニアが転職エージェントに登録して、キャリアアドバイザーと面談すると、
「この実績で、この忙しさで、現年収がこれでは、正直少ないですね!」
といったフィードバックが貰えたりすることもあります。
下請けIT企業からメーカーのソフトウェアエンジニアに転職したい場合は、メーカーに強いエージェントに相談すれば、それに見合った適切な求人を紹介してもらえることもあります。
昔ながらの製造業で、メカトロニクスの分野が強く、ソフトウェアエンジニアが軽視され、評価されにくい状況に困っていることを相談すれば、ソフトウェアの重要性を理解し、エンジニアを大切にする企業を紹介してもらえるケースもあります。
いずれにせよ、転職エージェントを活用することで、
- 自分のイメージしていた姿と違った
- 転職エージェントを活用しなければ得られなかった情報が得られた
といったことがあり得ますので、転職エージェントを活用した情報収集は欠かせないと言っても過言ではありません。
更に、複数の転職エージェントを活用することをお勧めします。医療の分野では「セカンドオピニオン」という言葉がありますが、転職エージェントの場合でも複数登録した方が、多方面からアドバイスや求人情報が得られ、選択肢が広がります。複数のエージェントから同じ求人案件が紹介されるとマッチしている可能性が高いと考えられます。
40代の転職に強い転職エージェントを知りたい方は、以下の記事をご覧いただき、できれば複数登録されることをお勧めします。
未経験者はプログラミングスクールを活用し、副業・転職のサポートを受けることが得策!
これまでは、40代のITエンジニアは、豊富な経験や実績が必要と述べてきました。では、未経験者はどのようにアクションすれば良いのでしょうか?
正直、ITエンジニアに限らず、40代で未経験分野への転職は厳しいと考えられています。しかし、絶対に無理かというと、そうとも言いきれません。
例えば一部の大企業であれば、ITエンジニア不足の解消を含む体制増強を目的に、社内の非ITエンジニアからITエンジニアを募集し、再教育する取り組みを行っています。これは一般的に「リスキリング」と呼ばれ、今の時代やニーズに合わせて「学び直す」ことを指します。
先程の例は社内公募でしたが、この「リスキリング」という概念が重要です。40代といえども、時代の変化に合わせて学び直すことのできる人は、そうでない人と比べて活躍の場は広いと言えます。
プログラミングは小学校の授業でも取り入れられるようになりました。40代の大人ならば、その気になれば伸び代は十分にあります。取り組む対象に、興味を持てるか、楽しくできるかが鍵となります。
最近はプログラミングスクールが多く存在しており、独学での習得が困難な方でも、サポートを受けながらスキルを身に付けることができます。そして、IT・プログラミングは実際に自分でアプリやWebページ等を作ることで、とにかく手を動かして体感し、子供の成長と同じく小さな成功体験を積んでいくことが大切です。
次に、副業等でITエンジニアとしての経験を積むことをお勧めします。いきなりITエンジニアに転職してそれを本業とすることは、やはり無理があります。まずは、リスク低減のためにも副業から開始し、徐々に慣れると共に、実績を積むようにしていきます。
プログラミングスクールの中には、転職情報の提供や、現役ITエンジニアにより副業の案件獲得を含めたサポートをしてもらえるところもあります。このようなサポートを最大限に活用しない手はありません。
そして、未経験からITエンジニアに転職する頃には、
- ITエンジニア以外の領域で、転職先で活かせると考えられる経験、スキル
- ITエンジニアになるための「リスキリング」への取り組み過程と成果
をアピールできるようになっておくと良いと考えます。ある程度経験を積むことができれば、上述のような転職エージェントを活用する方法があります。
もしこの時点で、「やはり自分はITエンジニアに向かない」、もしくは「まだまだ経験が必要だ」と自身で判断したならば、ITエンジニアへの転職を留まることで、転職後に大変な思いをすることを未然に防ぐことができます。
40代向けのIT・プログラミングスクールを知りたい方は、以下の記事をご覧いただき、自分に合ったものを選定されることをお勧めします。
まとめ
この記事では、40代におけるITエンジニアへの転職について、経験者、未経験者、それぞれの立場にフォーカスしたポイントを述べました。
ITエンジニアが不足する状況ではあるものの、40代ともなると求めるスキルは高く、また必要な人材が、ITエンジニアをまとめる管理職なのか、プロジェクトマネジメントを行いながら実務を行うプレイングマネージャなのか、高度な技術に精通しているスペシャリストなのか、どの技術領域の専門知識なのか、企業によっても変わってきます。
このような企業のニーズに、そして社会のニーズに対応するために、これまでの実績を棚卸しし、自己研鑽しつつ、転職エージェントやプログラミングスクールを有効に活用し、綿密な情報収集を行うことが、40代のITエンジニアにとって転職成功の鍵と言えます。
皆様のスキルアップ、そして各々の分野での活躍を祈念いたします。
もう一度「40代におけるITエンジニアへの転職はスキル・実績・情報収集が鍵!」を読む ↑
40代のエンジニア転職におすすめの転職サイト・エージェント
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