「何から手を付ければいいのか」が分からないまま、時間だけが過ぎていませんか。
私は医療機器メーカーの営業職から、30代後半・IT未経験でWebアプリ開発エンジニアに転職しました。独学を始めてから内定をもらうまでは、約1年半です。応募は50社以上。書類選考ではほとんど落ち、面接に進めたのは3社でした。それでも2社から内定をもらい、事業会社に入社しています。
この記事では、そこまでに実際にやったことを、6つのステップに分けて書きます。
- IT業界の全体像をつかみ、入口を決める
- 前職の経験を棚卸しして、応募先との共通点を探す
- 応募先の求人から逆算して学ぶ
- 履歴書・職務経歴書を、応募先の言葉で書き直す
- スクール・エージェント・転職サイトを併用する
- 面接を受けながら回答を直し、内定後に入社条件を確認する
「30代未経験からIT業界に入れるのか」「採用側は何を見ているのか」といった判断材料を先に知りたい方は、30代未経験からIT業界への転職は可能?難しいと言われる理由と成功する人の特徴をご覧ください。
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目次
- 1 【実体験】30代後半・医療機器メーカーの営業からWebアプリ開発エンジニアへ転職するまでの流れ
- 2 1.IT業界の全体像をつかみ、入口を決める
- 3 2.前職の経験を棚卸しして、応募先との共通点を探す
- 4 3.応募先の求人から逆算して学ぶ
- 5 4.履歴書・職務経歴書を、応募先の言葉で書き直す
- 6 5.スクール・エージェント・転職サイトを併用する
- 7 6.面接を受けながら回答を直し、内定後に入社条件を確認する
- 8 30代後半だから先に決めておいたこと
- 9 【まとめ】30代後半・未経験からのIT転職
- 10 最速でスキルを習得!30代未経験の方におすすめのプログラミングスクール
- 11 未経験からのITエンジニア転職におすすめのエージェント・サイト
【実体験】30代後半・医療機器メーカーの営業からWebアプリ開発エンジニアへ転職するまでの流れ

医療機器メーカーの営業から、作る側へ
前職は医療機器メーカーの営業職でした。IT業界を目指したきっかけは、作る側に回りたいという憧れです。動き出したのは30代後半で、年齢のせいで活動は想像していた以上に苦労しました。
独学で半年、スクールで9か月学んだ
在職中に独学を半年続けたあと、Ruby・Ruby on Railsに強いプログラミングスクールに9か月通いました。独学が止まった理由は、3章で書きます。学習の成果として、Webアプリを自作しています。
50社以上に応募して、面接に進めたのは3社だけ
スクールを修了してからの転職活動は、3〜4か月ほどでした。仕事は続けたまま転職活動を進めました。ワークポート、doda、リクルートエージェントを可能な限り使い、転職サイトのGreenにも登録しました。応募は50社以上でしたが、書類選考ではほとんど落ち、面接に進めたのは3社だけです。内訳は、スクール経由が2社、転職サイトが1社でした。転職サイト経由の1社は規模が小さめの受託開発会社で、面接の雰囲気があまり良くありませんでした。
内定は2社。どちらもスクール経由だった
面接に進んだ3社のうち、内定をもらえたのはスクール経由の2社です。入社先は事業会社で、入社時の年収は前職より少し上がりました。下がると思って構えていたので、正直驚きました。翌年度にも年収は上がっています。入社先の選び方は、6章で書きます。
1.IT業界の全体像をつかみ、入口を決める

IT業界と一言でいっても、扱うサービスも仕事内容も、会社ごとに違います。応募先を決める前に、全体の地図を一度だけ描いておくと、求人票の読み方が変わります。
応募先を考えるために押さえたいIT業界の6分野
代表的な分野は、次の6つです。
ハードウェア業界:パソコンやサーバー、周辺機器などの開発・製造
ソフトウェア業界:OSやミドルウェア、業務用ソフトウェアなどの開発・提供
ゲーム業界:家庭用ゲーム機やスマートフォン、オンライン向けゲームの企画・開発・運営
SIer業界:企業や官公庁などの顧客から依頼を受け、情報システムの企画・設計・開発・導入・運用を担う
Web業界:WebサービスやECサイト、スマートフォン向けサービスの企画・開発・運営
これらは完全に独立した分類ではなく、複数の分野にまたがる会社もあります。未経験の30代が実際に応募先にしやすいのは、自社サービスを持つ事業会社、受託開発会社、SES、社内SEといった会社の型です。
私はWeb業界のWebアプリ開発に絞った
私が選んだのは、Web業界のWebアプリ開発です。きっかけは、作る側に回りたいという憧れでした。
最初から一つに絞り切る必要はありません。ただ、学習を始める前には絞ってください。3章で書くとおり、学習する内容は、絞った職種の求人から逆算して決めるからです。
応募前に確認する3点:配属先、研修、30代の採用実績
未経験歓迎と書かれていても、実際に何を任されるかは会社によって違います。応募前に、次の3点を確認します。
配属先と担当業務を見分けるには、求人票の仕事内容がどこまで具体的かを見ます。使用技術や関わる工程が書かれていない求人は、面接で聞く候補に回してください。研修で確かめるのは、内容と期間、それに研修後の配属がどう決まるかです。30代の採用実績は、求人ページの社員紹介に載る年齢層が最初の手がかりになります。聞き方は、面接の逆質問か、エージェント経由なら担当者への問い合わせです。
面接でどこまで説明してくれるかも、会社を見極める材料になります。私が入社先を選んだ基準は、6章で書きます。
現役エンジニアに一度聞くと分かること
求人票に出ない情報は、現役で働いている人に聞くのが早いです。聞くのは、配属の実際の決まり方、日々の業務の割合、使っている技術、未経験入社者が最初に任される仕事の4点です。
聞ける知り合いがいなければ、スクールの講師やキャリアサポートの担当者、エージェントの担当者でも代わりになります。
2.前職の経験を棚卸しして、応募先との共通点を探す

未経験でも、前職の経験がゼロになるわけではありません。とはいえ、書き出さないと書類にも面接にも使えません。
棚卸しは、業務・使った力・開発の場面の3列で書く
前職の業務を1行ずつ書き、その業務で使った力と、その力が開発の現場で出てくる場面を横に並べます。営業職なら、次のような書き方になります。
| 前職の業務 | 使った力 | 開発の場面 |
|---|---|---|
| 見積書や提案書の作成 | 数字と根拠を揃えて文書にする | 設計書や仕様書の作成 |
| 商談後の議事録と社内報告 | 要点を短くまとめて伝える | チーム内の進捗報告、レビューの説明 |
| 既存顧客のフォロー | 継続的に関係を保ち、要望を拾う | リリース後の運用と改善 |
これは営業職の書き方の例です。私の前職は医療機器メーカーの営業で、職務経歴書には、この棚卸しをもとに前職の強みと貢献できた事例を書きました。他の職種の方は、左の列を自分の業務に置き換えてください。
IT企業の営業などから入る道もあるが、職種転換は入社後に保証されない
開発職に直接応募せず、IT企業の営業職などから入って、あとで開発職へ移る道もあります。ただ、入社後に職種転換できるかどうかは、会社によって違います。この道を選ぶなら、社内公募や職種転換の実績を、入社前に確かめてください。私は開発職として入社しています。
3.応募先の求人から逆算して学ぶ

学習は、応募先が求める技術から逆算して決めます。目的のない学習は続きませんし、続いたとしても、面接で説明できる材料になりません。
求人票10件を書き出して、学習項目を決める
目指す職種の求人を10件ほど開き、必須条件と歓迎条件を1件ずつ書き出します。私が目指したのはWebアプリ開発だったので、見るのは使用言語とフレームワークです。10件並べて、ほぼ全部に出てくるものは今すぐ学ぶ対象、1〜2件にしか出てこないものは後回しにします。
独学は半年で止まった。原因はエラーの解決と相談相手
在職中に独学を半年続けて、そこで止まりました。原因は2つあります。エラーが出たときに解決方法を見つけられなかったこと。そして、相談できる相手がいなかったことです。
検索で答えが見つかるうちは進みます。ところが、原因の見当がつかないエラーに当たると、そこから何日も動けなくなります。ここを自力で越えられないと、独学は続きません。
スクールは、質問できる速さとキャリアサポートで選ぶ
独学が止まった原因が質問できないことだったので、スクール選びでも、詰まったときに誰に、どれくらいの早さで質問できるかを第一の基準にするのが筋です。
もう一つの基準は、キャリアサポートの担当者が、学習内容と人柄を企業に伝えてくれるかどうかです。この効果は、5章で書きます。
30代後半の方は、契約前にもう一点確認してください。スクールによっては、就職支援の対象年齢に条件があります。自分の年齢で、求人紹介や面接対策を受けられるかを、申し込む前に聞いておくべきです。
学習時間は、平日2時間と休日8〜10時間
在職中の学習時間は、平日が1日2時間ほど、休日が週2回で8〜10時間ほどでした。独学の半年とスクールの9か月を合わせて、学習には1年以上かけています。
自作アプリは、興味のあるジャンルの飲食店検索サービス
成果物は、ニッチなジャンルに特化した飲食店の検索サービスです。ジャンルは、自分が興味を持てるものを選びました。Ruby on Railsで作り、HTML/CSS、JavaScript、SQL、Git/GitHub、Dockerも使っています。スクールのカリキュラムでは、PHPとLaravelも学びました。
面接では、ポートフォリオを見せて説明するよう求められました。なぜそのジャンルなのかを聞かれても詰まらないよう、選んだ理由は一言で言える形にしておくと、説明がぶれません。
資格は取らずに転職活動をした
資格は1つも持たないまま転職活動をしました。書類で学習を示す材料は、学習の期間と時間、それに自作アプリです。資格がなくても、内定は2社からもらえました。とはいえ、書類が通らない時期が長かったのも事実で、資格があれば結果が違ったのかどうかは、私には分かりません。
4.履歴書・職務経歴書を、応募先の言葉で書き直す

書類が通らない時期は長く続きました。応募は50社以上で、大半は書類選考の段階で落ちています。落ち続けた時期に、書類で変えたのは次の3点です。
前職の強みと貢献事例を、応募先で使える形に書き直した
未経験の職務経歴書で、担当業務を並べるだけでは、採用側は入社後の働き方を想像できません。前職の強みと貢献できた事例を、応募先で活かせる形に書き直しました。
書き換えの型は、担当、課題、行動、結果の順です。次は営業職の例で、数字は仮のものです。
【変更前の例】
法人顧客への提案営業を担当。
【変更後の例】
既存顧客の◯◯が課題だったため、△△を提案し、□□を◯%改善。
独学も含めた、学習意欲と継続力を伝えた
学習意欲は、書くだけでは伝わりません。裏づけになるのは継続の事実なので、独学の半年とスクールの9か月を書きました。
ポートフォリオの説明も書類と面接で使った
自作アプリは、完成品として見せるだけでなく、説明する材料としても使いました。面接でも、ポートフォリオを見せて説明するよう求められています。
通らないときは、応募先・書類・条件の順で切り分ける
書類が通らないとき、原因は3つに分けられます。応募先の募集条件と経歴が合っていない、書類の書き方が悪い、そもそも未経験を採っていない。
まず、求人票の歓迎条件に自分の経験が1つも当たっていない応募は、書類を直しても通りません。次に、条件に当たるのに落ちる応募は、書き方を疑います。最後に、未経験の応募実績が求人から読み取れない会社は、書類を直す手間をかける対象から外します。
5.スクール・エージェント・転職サイトを併用する

4つの経路を併用しても、面接に進めたのは3社だけだった
スクールの求人紹介、転職エージェント(ワークポート、doda、リクルートエージェント)、転職サイトのGreenの4つを並行して使いました。面接に進めたのは3社です。内訳は、スクール経由が2社、転職サイトが1社で、エージェント経由の面接には進めませんでした。
内定は2社とも、スクール経由だった
面接に進めた3社のうち、スクール経由の2社は、どちらも内定をもらえました。理由は2つあったと考えています。
1つは、スクールのキャリアサポート担当が、企業に私を推してくれたことです。学習内容にどう向き合い、どこまでスキルを身につけたか。人となりや学習への姿勢まで、書類には出ない部分を代わりに伝えてもらえました。もう1つは、紹介してもらった求人のマッチ度です。
エージェントは、求人と社風の情報源として使った
エージェントを利用して役に立ったのは、転職サイトでは見つからない求人を紹介してもらえたことです。企業の社風や、好まれる人物像を共有してもらえる場合もありました。担当者による差はかなり大きく、この2点をどこまで得られるかは担当者次第でした。
二重応募を避けるために、管理表を作る
複数の経路を並行して使うと、同じ企業の求人が別の経路から重複して届きます。応募経路を整理していないと、同じ会社に二重で応募したり、返事をする担当者が分からなくなったりします。
対策は、応募先の一覧表です。項目は、企業名、応募経路、応募日、選考状況、次の予定の5つで足ります。応募先が増えるほど、この表が効いてきます。
6.面接を受けながら回答を直し、内定後に入社条件を確認する

書類が通ったあとは、面接ごとに回答を磨いていきました。面接に進む機会は多くなかったので、1回ごとの準備が結果に直結します。
面接で聞かれたことと、答えに詰まった1問
面接で聞かれたことのうち、記憶に残っているものは次のとおりです。
- なぜこの年齢でエンジニアに転職しようと思ったのか
- 最近はどんな技術に興味があるか
- 将来のキャリアプランをどう考えているか
- 弊社を志望した理由は何か
- 自分のどんなところがエンジニアに向いていると思うか
- ポートフォリオを見せて説明してほしい
- 前職ではどんな仕事をしていたのか
- 年下の上司になる可能性が高いが、抵抗はないか
年下の上司の質問には、覚悟していると答えました。
答えに詰まったのは、将来のキャリアプランです。用意はしていたのに、一瞬戸惑いました。未経験から入るとなると、新しい仕事を覚えるだけで精一杯で、この業界のキャリアパスも、当時ははっきり理解していなかったからです。
そこで、徐々に慣れたら、自分から提案や発言ができる立場を目指し、事業そのものにも主体的に関われるようになりたい、と答えました。
面接のたびに、企業の公式サイトと競合企業まで調べた
志望理由を聞かれたときに備えて、面接を受ける企業ごとに、公式サイトを読み込みました。あわせて、その企業の競合企業も調べています。同じ業界の他社と何が違うかまで言えると、志望理由が自分の言葉になります。
2社の内定先から、面接での説明の丁寧さを基準に選んだ
内定は2社からもらえました。決め手にしたのは、面接での反応です。前職の経験をどう活かせるか、私のプログラミングスキルをどう見ているか、入社したらどのポジションから始めて、どんなキャリアを築いてほしいか。この3点を、具体的かつ丁寧に説明してくれたのが、入社を決めた会社でした。
内定後の確認は、スクールの担当者と一緒に整理した
内定後の確認は、スクールのキャリアサポート担当が整理してくれました。そのおかげで、内定後に戸惑うことはありませんでした。
一人で進める場合は、書面で次の点を確認してください。配属先、担当業務、研修の内容、勤務地、勤務形態、給与の内訳です。面接で口頭で聞いた内容と、書面が一致しているかも見ておきます。
30代後半だから先に決めておいたこと

在職中に動き、退職は内定後にした
学習も転職活動も、仕事を続けながら進めました。退職の手続きは、内定をもらってからです。収入が途切れない状態で動けるので、内定が出るまでの期間を、焦らずに使えます。
活動期間は3〜4か月、学習から数えると約1年半
転職活動そのものは、3〜4か月ほどでした。逆に、独学の半年とスクールの9か月を足すと、学習の開始から内定まで約1年半かかっています。年齢が上がるほど、学習期間と活動期間は分けて見積もってください。
【まとめ】30代後半・未経験からのIT転職

今回は、私が30代後半・IT未経験からWebアプリ開発エンジニアとして転職するまでに実践したことを、6つのステップに分けて紹介しました。
- IT業界の全体像をつかみ、入口を決める
- 前職の経験を棚卸しして、応募先との共通点を探す
- 応募先の求人から逆算して学ぶ
- 履歴書・職務経歴書を、応募先の言葉で書き直す
- スクール・エージェント・転職サイトを併用する
- 面接を受けながら回答を直し、内定後に入社条件を確認する
50社以上に応募しても、書類選考の壁は厚いままでした。それでも、独学の半年とスクールの9か月を積み上げ、書類の書き方を見直し続けた先に、2社の内定がありました。
最初にやることは、目指す職種の求人を10件開いて、必須条件と歓迎条件を書き出すことです。3章で書いた学習は、すべてここから始まります。
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30代未経験の方におすすめのプログラミングスクール

日々忙しい社会人が学習を進める方法として、プログラミングスクールを利用する選択肢もあります。現役メンターによる指導や、転職サポート・求人紹介などの支援が用意されているスクールもあるため、カリキュラムやサポート内容を確認してみましょう。
スクールを選ぶ際は、学習内容が目指す職種に合っているか、受講に必要な費用や時間、転職支援の対象条件などを比較することが大切です。
無料体験会や説明会があれば、複数のスクールに参加して疑問点を確認し、自分に合う学習環境を検討してみてください。
30代におすすめな転職に強いプログラミングスクール【3選】
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