自動車、電車、航空機といった大きなものから、家電のような家庭にあるものまで、全ての工業製品は誰かの設計によって作られています。さらにはその製品を作るマシン、ラインもまた、設計士が設計したものです。機械設計士はこの国を支える重要な職業と言えます。人からすごいね!と言われることも多い人気の職業です。
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しかし、「機械設計は難しい」「専門知識が必要なのでは?」「実務経験が無いのに務まるのだろうか?」と、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか?
そこで、機械設計歴約15年の現役エンジニアである筆者が、機械設計の難しさと、未経験でも挑戦しやすい理由を解説していきます。
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目次
そもそも機械設計は難しいの?
はい、難しいです(笑)。かく言う筆者も未だに日々勉強の毎日です。というのも、設計士に必要なのは図面を書く・読むスキルだけではありません。担当する製品や業界に関しての幅広い知識が求められるからです。
例えば自動車1台作るのにも、様々な材料や工法が使われています。材料は鉄、アルミ、樹脂、ガラス等々。工法も様々です。プレス、鋳造、射出成型、機械加工、と言った具合です。
この全てについて詳細を理解するなんて、到底不可能に思えます。この辺りが、ハードルが高いと感じてしまう理由ではないでしょうか?
しかし、未経験からでも環境が整っていれば機械設計士として活躍することは可能です。なぜそれが可能なのか?次項から解説していきます。
徐々にレベルアップできる教育体制
ほとんどの企業では、入社後に教育を行う体制になっています。独自のカリキュラムを用意して、じっくり教育を行う企業もあります。
また、入社直後にいきなりビッグプロジェクトを任されることはありません。最初は誰でもできる簡単な業務から始めることがほとんどです。
例えば、設変(せっぺん)。現状の不具合を改善したり、より効率的に製品を生産したりするために行う設計変更のことです。この設変は、すでに出来上がったものに変更を加えていくだけなので、機械設計初心者にも取り組みやすい内容です。
こういった簡単な業務から始めて徐々に難しい業務をこなしていくことで、一人前の機械設計士へと成長することができます。
既存の設計を流用できる類似設計と技術標準
機械設計と言っても、全くのゼロから設計をすることはほとんどありません。多くの場合、既存の技術やマシンを参考にし、顧客要求に沿うように変更を加えていく類似設計の手法が使われています。
例えば近年誕生した燃料電池車でも、全てが新しい技術ではありません。燃料電池車の核となる、水素からエネルギーを生み出す技術以外は、既存の自動車と同じ部品を使用していたりするのです。
また、各企業には技術標準というものが存在します。その内容は、図面の書き方だったり、部品の選定の仕方だったり、設計の指針となるものです。JIS等の規格に基づくものと、企業独自のノウハウに基づくものがあります。
類似設計と技術標準によって、初心者でも一定のレベルの設計品質を担保することができます。ゼロから設計する必要がないため、効率的でもあります。
スペシャリストによる分業化
ある程度の規模の企業になると、設計の業務は細かく分業化されています。
例えばある製品を作る場合、担当者が顧客との折衝をし、製品形状を決めていきます。製品を製造するためのマシンやラインは別の担当者が設計します。強度が必要な製品であれば、解析担当者が強度解析を実施します。
というように、1人の担当者が全て担うのではなく、スペシャリストが集まって一つのプロジェクトチームを形成しているのです。
設計士は各分野においては精通していなければなりませんが、他の分野まで把握する必要はないのです。もちろん業務を円滑に進めるためには、業務範囲外のことでも知っておくべきですが、初めから把握しておく必要はありません。
つまり、自分の担当する分野の勉強に集中することで、より早く成長することができるのです。
未経験でも機械設計に挑戦しやすい理由【まとめ】
いかがでしょうか?思っていたよりも、ハードルは低いと感じて頂けたでしょうか?機械設計は確かに難しい専門職ですが、限られた人しかできないというものではありません。
初めは言われたことをこなすのでいっぱいいっぱいになると思います。しかし、勉強する意欲さえあれば、知識を吸収してより難しい課題に取り組み、活躍することは十分可能なのです。
「自分には無理なのでは?」と諦める前に、第一歩を踏み出してみてください!
もう一度「現役エンジニアが解説!未経験でも機械設計に挑戦しやすい理由とは?」を読む ↑
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