エンジニア歴16年、スマホアプリ開発会社で主にバックエンドを担当していますが、好きなのはフロント側です。最近ではエンジニア採用の面接官や新人教育も担当しています。運営者ページはこちら
フリーランスエンジニアとして独立するまでの道のりは、今の実務経験によって長さも中身も変わります。完全未経験の人と、会社員として数年働いてきた人とでは、最初に手をつけるべきことがまったく違うからです。
この記事では、未経験者と現役エンジニアの両方を対象に、独立までにやることを8つのSTEPに分けて解説します。自分に関係のあるSTEPから読み進めてください。
フリーランスへの独立が不安なエンジニアは、フリーランスエージェントを利用してみましょう。独立前から案件や単価、働き方を確認できるので、自分がどんな条件で独立できるのかを具体的に考えられます。
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目次
フリーランスエンジニアになるまでのロードマップ
進むべきルートは、今の実務経験によって3つに分かれます。
- 完全未経験:プログラミング学習 → エンジニア転職 → 実務経験1年以上 → 独立準備 → 案件獲得 → 独立
- 実務経験が浅いエンジニア:実務経験を積む → 副業で案件経験を作る → 経験の整理 → 案件確認 → 独立
- 実務経験3年前後以上のエンジニア:経験の棚卸し → 案件確認・エージェント相談 → 独立準備 → 案件参画
どのルートにも共通するのは、会社を辞める前に案件の見通しを立てておくことです。この後のSTEPは未経験者向けの内容から順に並べています。実務経験が浅い人はSTEP3の副業から、3年前後の経験がある人はSTEP1の棚卸しを済ませたらSTEP4へ進んでください。
経験者は、この段階でフリーランスエージェントに登録して案件を眺めておくと、以降のSTEPを具体的な単価や条件で考えられるようになります。
ここで紹介するのは、職種を問わない共通の流れです。目指す職種が決まっているなら、必要なスキルや案件の取り方を職種別に押さえておくと、各STEPで何をすべきかがより具体的になります。フロントエンドエンジニアとして独立を目指す人は、以下の記事で未経験からの進め方と会社員からの独立の流れを詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
STEP1:現在のスキル・経験から独立ルートを決める
最初にやることは、フリーランスになるための勉強ではありません。現在の自分がどこからスタートするのかを整理することです。
完全未経験なら、まずエンジニアを目指す
プログラミング未経験の状態からフリーランスを目指すなら、まずエンジニアとして就職・転職するルートを考えましょう。
フリーランス案件では、実際の開発現場で何を経験してきたのかが確認されます。学習経験だけで案件を獲得するのは難しいため、最初から独立を目指すのではなく、エンジニアとして実務経験を積むことを優先します。
すでにエンジニアなら、経験を棚卸しする
すでに会社員エンジニアとして働いているなら、これまでの経験を整理します。
- 使用した言語・フレームワーク
- 担当した工程
- 開発・運用経験
- クラウドやインフラの経験
- チームリーダーやマネジメント経験
- 顧客や他部署とのやり取り
フリーランス案件では「エンジニア歴○年」だけでなく、どんな仕事ができるのかが見られます。独立を考えるなら、経験年数と一緒に担当してきた仕事も整理しておきましょう。
STEP2:フリーランス案件につながるスキルを身につける
未経験者の場合、ここで身につけるべきなのは「プログラミングを勉強した」と言える状態ではありません。エンジニアとして仕事を始められるレベルまでスキルを伸ばすことが目的です。
未経験なら、まず実務で使えるスキルを身につける
学習する言語やフレームワークを決めたら、基礎文法だけで終わらせず、実際にアプリやWebサービスを作ってみましょう。
そのうえで、ポートフォリオなど自分のスキルを示せる成果物を用意し、エンジニア転職につなげます。
独立まで見据えるなら、案件獲得まで支援するスクールを選ぶ
未経験者がつまずくのは、学習を終えたあとに実績がないという壁にぶつかる段階です。エージェント経由の案件は実務経験を前提に募集されているものが大半で、学習歴だけでは書類の時点で候補から外れます。
ここで差が出るのが、スクール選びの時点で卒業後の出口まで見ておくかどうかです。フリーランス志向のスクールには、ポートフォリオのレビューに加えて、受講中や卒業後に小規模な開発案件を紹介してもらえるところや、提案文の書き方・単価の決め方まで指導してくれるところがあります。小さくても納品まで経験した案件は、転職時の職務経歴でも、独立後に案件へ応募するときのスキルシートでも、学習用の成果物より具体的に書けます。
独学でも基礎は身につきます。ただ、学習後の実績づくりまで一人で進めるのが難しいなら、案件獲得までサポートするプログラミングスクールスクールを選ぶ方法があります。
フリーランスを目指せるプログラミングスクールは、以下の記事で詳しく比較しています。
STEP3:エンジニアとして実務経験を積む
未経験から目指す人にとって、ここが独立までで一番長い期間になります。何年働くかと同じくらい、その期間に何を経験するかで、独立後に選べる案件が決まります。
独立の目安は実務1年以上、条件を選ぶなら3年
フリーランス案件は即戦力を前提に募集されるため、応募の土台として実務経験1年以上は欠かせません。単価や働き方の希望を通しやすくなるのは3年前後からで、新卒でエンジニアになった人なら20代後半がひとつの独立タイミングになります。
ただ、年数を満たしていても、テスト工程だけを3年続けた人と、設計から運用まで一通り担当した人とでは応募できる案件の幅がまるで違います。案件票の必須条件は言語ごとの実務年数だけでなく、担当工程やチーム開発の経験まで指定されているのが普通です。年数を積む期間のうちに、設計や保守・運用、Gitを使ったチーム開発、クラウド環境での作業といった、案件票に並ぶ経験を意識して取りにいくのが独立への近道です。
自分で考えて開発を進めた経験や、チームの中で役割を持って仕事をした経験は、スキルシートや企業との面談で具体的に語れる材料になります。担当した時点で内容を書き留めておくと、STEP4の整理が格段に楽になります。
独立を急ぐなら、副業で案件経験を作る
実務経験が浅いうちに独立を考えているなら、会社員を続けながら副業で案件を受けてみてください。本業では会社が引き受けている見積もりや契約、請求、納期の交渉を自分で経験できるので、独立後に戸惑う部分を先に潰せます。本業と違う技術や業界の案件を選べば、スキルシートに書ける経験も増えます。
始める前に、勤務先の就業規則で副業が認められているかは必ず確認しましょう。週1日や土日だけで参画できる案件もあるため、本業に支障の出ない範囲から始められます。
副業の始め方や案件の探し方は、以下の記事で解説しています。せひ、参考にしてください。
STEP4:フリーランスとして売り込める経験を整理する
独立が近づいてきたら、これまでの経験を「案件を獲得するための情報」に整理します。
スキルシートに経験をまとめる
スキルシートでは、単に「Javaを3年」「エンジニア歴5年」と書くだけでは情報が足りません。
どの技術を使い、どの工程を担当し、どんな役割を担ったのかまで整理しましょう。
たとえば「Javaを使ったWebシステム開発」よりも、「Java・Spring Bootを使ったWebシステム開発で、基本設計からテストまで担当」のほうが、対応できる案件を判断しやすくなります。
STEP5:フリーランスエージェントで案件を確認する
経験の整理ができたら、フリーランスエージェントに登録して、実際の案件と自分の経験を突き合わせます。
独立前に案件を見ておく
フリーランスエージェントで案件を見ると、現在のスキルに対してどの程度の仕事があるのかが分かります。
- 自分のスキルで応募できる案件があるか
- どのような技術が求められているか
- 希望する単価に届く案件があるか
- リモートや出社など希望する働き方ができるか
- 週の稼働日数はどの程度か
これを確認しておけば、独立後の働き方を具体的にイメージできます。
フリーランスエージェントを利用する
初めての独立でエージェントを使う価値は、案件紹介そのものより、自分の市場価値を答え合わせできる点にあります。スキルシートを見てもらったうえで、この経験ならどの単価帯の案件に通るのかを具体的に示してもらえるのは、案件票を眺めているだけでは得られない情報です。
実務面の負担も大きく減ります。企業との面談日程の調整や単価交渉、契約書の確認はエージェントが間に入りますし、担当者が面談に同席してくれるサービスもあります。案件の終了が近づいた段階で次の案件を提案してもらえるので、契約の切れ目で収入が途絶える事態も避けやすくなります。
退職を決める前の相談でも問題ありません。むしろ会社員のうちに面談を受け、紹介される案件の単価と条件を見てから独立時期を決めたほうが、判断を誤りにくくなります。
フリーランスエンジニア向けのエージェントについては、以下の記事で詳しく比較しています。全て無料で利用できるので気軽な相談からはじめてみるのがおすすめです。
STEP6:独立前にお金と手続きを準備する
案件の見通しが立ったら、独立後の生活に必要な準備を進めます。ここには会社員のうちにしかできないことが混ざっているので、退職前に終わらせる項目を先に片づけてください。
最初の入金までの生活費を確保する
報酬の支払日は案件によって異なります。たとえば月末締め翌月末払いの契約なら、独立した月に働いた分が口座に入るのは翌月末です。さらに、会社員時代の所得をもとに計算された住民税や、国民健康保険料などの支払いも発生します。
単価だけを見て資金計画を立てると、この最初の数か月で手元のお金が一気に減ります。契約前に支払いサイトを確認し、最初の入金までの生活費と、税金・保険料の支払い分は会社員のうちに確保しておきましょう。
クレジットカードや賃貸契約は会社員のうちに済ませる
独立すると会社員時代とは審査で確認される収入状況が変わります。事業用のクレジットカードを作りたい、近いうちに引っ越す予定がある、という人は、退職前に必要な手続きを済ませておくとスムーズです。
事業用カードの選び方は、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
税金と保険の手続きは退職前に段取りを決めておく
退職後は、健康保険と年金の切り替え、開業届の提出を自分で進めることになります。どれも期限のある手続きなので、案件の開始日が決まった段階で、退職日から逆算して段取りを組んでおきましょう。
独立1年目に戸惑いやすいのが確定申告です。帳簿付けを後回しにすると年明けに一気に苦労するので、青色申告やインボイス制度の扱いも含めて、案件が始まる前に一度目を通しておくと安心です。
契約書は単価以外の条件まで読む
案件を選ぶときは、単価と同じくらい契約期間と更新の条件を見てください。フリーランス案件は短い契約期間から始まり、更新を重ねていく形が多いので、更新の判断がいつ行われるかで収入の安定度が変わります。
稼働時間も、精算幅と呼ばれる上限・下限の時間を超えたときに報酬がどう増減するかまで確認しておくと、想定外の減額を防げます。リモートか出社かは案件の途中で変わることもあるため、面談の段階で方針を聞いておきましょう。
STEP7:案件と独立時期を決める
エージェントから紹介された案件への参画が決まったら、案件の開始日と退職日を調整します。
案件の開始時期に合わせて退職日を決める
退職日と案件開始日の間に空白ができると、その期間はまるごと無収入になります。参画の打診から開始日までの期間が短い案件もあるので、退職の意思を伝えるタイミングは、就業規則にある退職の申し出期限と案件の開始時期の両方から逆算してください。
見落としやすいのが有給休暇の消化期間です。在籍中に案件を始めると二重就業となり、副業を禁止している会社では規則違反になります。有給消化を終えて退職日を迎えてから案件を開始する順番で、スケジュールを組みましょう。
STEP8:独立後は案件を継続しながら実績を増やす
独立後に一番避けたいのは、案件が終わるたびにゼロから次を探す状態です。参画した時点から、次の案件につなげる動きを始めておきます。
更新の打診より先に自分の方針を決めておく
契約を更新するかどうかは、契約終了より前の時点で確認されます。そのとき慌てないよう、参画中に現場で任される範囲を広げつつ、この案件を続けたいのかを自分の中で決めておきましょう。更新しない、あるいは更新されない見込みなら、早めにエージェントへ伝えることで終了日に合わせて次の案件を探してもらえます。
参画中の経験はすぐスキルシートに反映する
案件で触った技術や担当した工程は、終わってからまとめようとすると細部を忘れます。使ったフレームワークやチームの人数、自分が担当した範囲を参画中に書き足しておけば、次の案件探しにそのまま使えますし、エージェントが提案できる案件の幅も広がります。
次の案件で担当領域を広げる
実績が増えてきたら、次の案件選びでは設計や要件定義、メンバーのとりまとめを含む案件にも目を向けてみましょう。担当できる領域が広がれば、応募できる案件の幅も広がります。
まとめ|フリーランスになるなら、退職前から準備を始めよう
フリーランスエンジニアになるまでの道筋は、今の実務経験で変わります。完全未経験なら、プログラミング学習からエンジニア転職、実務経験1年以上を積むところまでが最初の区切りです。案件獲得まで支援するスクールを選んでおけば、学習後の実績づくりで足踏みせずに済みます。
すでに実務経験があるなら、会社員のうちにフリーランスエージェントへ相談し、自分の経験で通る案件と単価を確かめてから退職時期を決めてください。生活費の確保やクレジットカードの手続き、契約条件の確認まで在職中に終わらせておけば、独立後は目の前の案件に集中できます。
今の自分に合うサービスは、以下の記事で比較できます。
























