Ruby on Railsとは、プログラミング言語「Ruby」を使ってWebアプリケーションを開発するためのフレームワークです。
名前は聞いたことがあっても、
「Ruby on Railsを使うと、何ができるの?」
「今から勉強しても需要はある?」
「オワコンって聞いたけど本当?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
Ruby on Railsは、これまでWebサービスや業務システムなど、さまざまなWebアプリケーションの開発に使われてきました。開発を効率よく進めるための仕組みが整っているため、これからWebアプリ開発を学びたい人にとっても、知っておきたい技術の一つです。
ただ、Ruby on Railsについて調べていると、「オワコン」「需要がない」といった意見も目に入ります。これから学習を始めるなら、本当に今から学ぶ価値があるのか、将来仕事につながるのかも気になるところでしょう。
この記事では、Ruby on Railsとは何なのかをはじめ、Rubyとの違い、主な特徴やメリット・デメリット、できることを解説します。さらに、現在の需要や市場価値、初心者がどのように勉強を進めればよいのかについても、順を追って紹介していきます。
Ruby on Railsに興味を持ち始めた方はもちろん、これからプログラミングを学び、Webエンジニアを目指したい方にも役立つ内容です。ぜひ最後まで読んでみてください。
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目次
- 1 Ruby on Railsとは?
- 2 Ruby on Railsが便利な理由|主な特徴を初心者向けに解説
- 3 Ruby on Railsのメリット・デメリット
- 4 Ruby on Railsでできること・作れるもの
- 5 Ruby on Railsで作られているサービスの例
- 6 Ruby on Railsはオワコン?今後の需要や将来性
- 7 Ruby on Railsを学ぶとどんな仕事ができる?市場価値は?
- 8 プログラミング初心者がRuby on Railsを勉強する方法
- 9 まとめ|Ruby on Railsは初心者がWeb開発を学ぶ際にもおすすめのフレームワーク
- 10 Ruby/Ruby on Railsを学べるおすすめプログラミングスクール5選
- 11 Ruby/Ruby on Railsを活かせるエンジニア転職におすすめな転職サイト・転職エージェント
Ruby on Railsとは?
そもそもフレームワークとは?
Ruby on Railsを理解するうえで、まず知っておきたいのが「フレームワーク」という言葉です。
Webアプリケーションを一から作ろうとすると、画面の表示やデータベースとの連携、URLの処理など、さまざまな仕組みを自分で用意しなければなりません。しかし、毎回すべてをゼロから作っていては、その分だけ開発に時間がかかります。
そこで使われるのがフレームワークです。
フレームワークとは、アプリケーションを開発するための基本的な仕組みや、よく使われる機能があらかじめ用意されたものを指します。
料理でいえば、材料や調味料をすべて自分で揃えるのではなく、ある程度必要なものが揃った「料理キット」のようなイメージです。決められた手順や仕組みを利用することで、一からすべてを作るよりも効率よく開発を進められます。
Ruby on Railsは「Webアプリを効率よく作るための仕組み」
Ruby on Railsは、プログラミング言語「Ruby」を使ってWebアプリケーションを開発するためのフレームワークです。
「Ruby on Rails」という名前は少し長いため、一般的には「Rails」と呼ばれます。
Webサービスや業務システムを作るには、データベースとの連携、画面表示、ユーザーからの操作を処理する仕組みなど、さまざまな機能が必要です。
Ruby on Railsには、こうしたWebアプリケーション開発でよく使われる仕組みがあらかじめ用意されています。そのため、必要な機能をすべてゼロから作るのではなく、Railsが用意しているルールや仕組みに沿って開発を進めることで、Webアプリケーションを効率よく作れます。
RubyとRuby on Railsの違い
RubyとRuby on Railsは名前が似ているため、同じものだと思われることがあります。しかし、両者はまったく別のものです。
Rubyは、プログラムを書くための「プログラミング言語」です。
一方、Ruby on Railsは、Rubyを使ってWebアプリケーションを開発するための「フレームワーク」です。
簡単にまとめると、以下のような違いがあります。
Ruby on Rails:Rubyを使ってWebアプリを効率よく作るための仕組み
つまり、Ruby on RailsはRubyなしでは使えません。
ちなみに、RubyでWebアプリケーションを作るためのフレームワークは、Ruby on Railsだけではありません。SinatraやHanamiなど、より軽量な別のフレームワークも存在します。ただ、日本語の情報量や実務での採用実績を踏まえると、初心者が最初に学ぶフレームワークとしては、今もRuby on Railsが有力な候補です。
これからRuby on Railsを学ぶ場合は、まずRubyの基本的な書き方やプログラムの考え方を理解し、その後にRailsを使ったWebアプリケーション開発を学んでいくのが基本的な流れです。
ただ、Rubyを完璧に習得してからRailsに進む必要はありません。基本的な文法やプログラムの考え方を理解したら、実際にRailsを触りながら学習を進めていく方が、Webアプリケーション全体の仕組みもつかみやすくなります。
Ruby on Railsが便利な理由|主な特徴を初心者向けに解説
Ruby on Railsは、Webアプリケーションを効率よく開発するためのフレームワークです。
では、なぜWebアプリ開発に向いているのでしょうか。
ここでは、Ruby on Railsにどのような仕組みが用意されているのか、初心者にもわかりやすく解説します。
Webアプリ開発に必要な仕組みが揃っている
Webアプリケーションを作るには、さまざまな処理や機能が必要になります。例えば、ユーザーが入力した情報を受け取り、それをデータベースに保存し、必要に応じて画面に表示する仕組みです。
これらをすべてゼロから作ることもできますが、その分だけ開発には時間がかかります。
Ruby on Railsには、Webアプリケーションを開発するために必要な基本的な仕組みが用意されています。そのため、開発者は必要な機能を一から組み立てるのではなく、Railsの仕組みを活用しながら開発を進められます。
これが、Ruby on RailsがWebアプリ開発に使われる大きな理由の一つです。
決められたルールに従うことで開発を進めやすい
Ruby on Railsには、開発を進めるうえで一定のルールや慣習があります。
例えば、ファイルをどこに配置するのか、どのような名前を付けるのかにも、Rails独自のルールがあります。
最初は覚えることが多く感じるかもしれませんが、決められたルールに従って開発することで、細かい設定を毎回考える必要がありません。
また、複数のエンジニアで開発する場合も、一定のルールに沿ってコードを書くことで、他の人が書いたプログラムを理解しやすくなります。
このように、細かな設定を増やすよりも「決められたルール」に従う考え方は、Ruby on Railsでは「Convention over Configuration(設定より規約)」と呼ばれています。
同じコードを何度も書かなくてよい
プログラムの中に同じようなコードが何度も出てくると、修正や管理が大変になります。
例えば、同じ処理を複数の場所に書いていた場合、その処理を変更するときには、関係する箇所をすべて修正しなければなりません。
Ruby on Railsでは、同じコードや処理をできるだけ繰り返さない考え方も重視されています。これが「DRY(Don’t Repeat Yourself)」です。
同じ処理をまとめておけば、修正が必要になったときも、一か所を変更するだけで対応できる場合があります。
結果としてコードを管理しやすくなり、開発後の修正や保守も進めやすくなります。
MVCという仕組みで役割を分けて開発できる
Ruby on Railsでは、Webアプリケーションを「MVC」という考え方に沿って整理します。
MVCとは、プログラムの役割を大きく3つに分ける仕組みです。
Modelは、ユーザー情報や商品情報など、アプリケーションで扱うデータを管理します。
Viewは、ユーザーが実際に見る画面を担当します。
そしてControllerは、ユーザーからの操作を受け取り、必要に応じてModelやViewをつなぐ役割を持ちます。
このように役割を分けることで、プログラム全体を整理しやすくなります。すべての処理を一つの場所に書くよりも、どこに何の処理があるのかを把握しやすくなるため、開発や修正もしやすくなります。
Gemを活用して便利な機能を追加できる
Rubyには、「Gem」と呼ばれる便利なプログラム部品があります。
Gemを活用すれば、必要な機能をすべて一から作るのではなく、既存のプログラムやライブラリを利用して開発を進められます。
例えば、ログイン機能や画像のアップロードなど、Webアプリケーションでよく使われる機能を実装する際にも、既存のGemを活用できる場合があります。
もちろん、Gemを使えば何でも簡単にできるわけではありません。
それでも、すでに多くの開発者に利用されているライブラリを活用できることは、開発効率を高めるうえで大きなメリットです。
Ruby on RailsがWebアプリケーションを効率よく開発しやすいのは、Rails本体の仕組みだけが理由ではありません。このようにRubyのライブラリを活用できる環境も、Railsで開発するメリットの一つです。
Ruby on Railsのメリット・デメリット
ここまで紹介したように、Ruby on RailsにはWebアプリケーションを効率よく開発するためのさまざまな仕組みがあります。
では、実際にRuby on Railsを使うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
便利な面がある一方で、学習する前に知っておきたい注意点もあります。ここでは、Ruby on Railsのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
開発スピードを上げやすい
Ruby on Railsの大きなメリットは、Webアプリケーションを比較的スムーズに開発しやすいことです。
前の章で紹介したように、RailsにはWeb開発でよく使われる仕組みが用意されており、一定のルールに沿って開発を進められます。そのため、開発のたびに細かな仕組みを一から考えたり、同じような処理を何度も作ったりする手間を減らせます。
特に、新しいWebサービスやアプリケーションをできるだけ早く形にしたい場面では、こうしたRailsの特徴が活かされます。
プログラムを整理しながら開発しやすい
Ruby on Railsには、プログラムの役割を分けて管理するための考え方やルールがあります。
開発規模が大きくなると、すべての処理を一つの場所に書くのではなく、役割ごとに整理することが重要です。Ruby on Railsでは一定のルールに沿って開発を進めるため、コード全体の構造を把握しやすくなります。
Railsを使っているだけできれいなコードが完成するわけではありません。それでも、最初から一定の開発ルールが用意されていることは、複数人で開発を進めるうえで大きなメリットです。
日本語の学習情報が比較的豊富
Rubyは日本で生まれたプログラミング言語ということもあり、日本語で学べる情報が比較的充実しています。
初心者向けの学習サイトや書籍、動画教材なども多いため、自分に合った学習方法を選びやすいのもメリットです。
プログラミングを勉強していると、エラーが発生したり、わからない部分が出てきたりします。そんなとき、日本語の解説記事や技術情報を見つけやすいことは、特に初心者にとって大きな助けになります。
決められたルールを覚える必要がある
Ruby on Railsには、開発を進めるためのさまざまなルールがあります。
このルールがあるからこそ開発を進めやすいのですが、初心者にとっては、最初のうちは戸惑う部分も出てくるでしょう。
Rubyの文法だけでなく、Rails独自のディレクトリ構成や処理の流れなども理解する必要があります。そのため、Rubyを少し覚えただけですぐにRailsを自由に使えるようになるわけではありません。
最初はチュートリアルなどを利用しながら、実際に手を動かして少しずつ仕組みを理解していくことが大切です。
処理速度の面では注意が必要
Ruby on Railsは開発のしやすさに優れる一方、処理速度の面では他の技術に見劣りする場面があります。
Rubyは、コードを一行ずつ解釈しながら実行する「インタプリタ言語」です。あらかじめコードを機械語に変換しておくコンパイル言語と比べると、処理速度で劣る傾向があります。
とはいえ、通常のWebサービスであれば、処理速度の差がユーザーの体感につながる場面はそれほど多くありません。サービスの立ち上げ期は、処理速度よりも開発スピードを優先したい場面の方が多く、そこはRuby on Railsの強みが活きるところです。
ただし、大量のアクセスを同時にさばく必要があるサービスや、リアルタイム性が強く求められるシステムでは、処理速度を重視して別の技術が選ばれることもあります。この点については、次の章でも改めて触れます。
Ruby on Railsでできること・作れるもの
Ruby on Railsは、主にWebアプリケーションを開発するために使われるフレームワークです。
では、実際にはどのようなサービスやシステムを作れるのでしょうか。
ここでは、Ruby on Railsの主な活用例を紹介します。
Webアプリケーション・Webサービスの開発
Ruby on Railsが得意としているのは、Webブラウザを通じて利用するアプリケーションやサービスの開発です。
例えば、以下のようなものを作れます。
- SNS
- ECサイト
- ブログやWebメディア
- 予約サービス
- マッチングサービス
- 会員制サービス
ユーザーが登録し、情報を投稿したり、商品を購入したり、ほかのユーザーとやり取りしたりする。こうした機能を持つWebサービスは、Ruby on Railsが活用される代表的な分野です。
新しいサービスを立ち上げる際には、まず必要な機能をできるだけ早く形にする必要があります。そのような場面では、Webアプリケーション開発に必要な仕組みが揃っているRailsの強みを活かせます。
業務システム・社内ツールの開発
Ruby on Railsは、一般のユーザーが利用するWebサービスだけでなく、企業の業務を効率化するシステムや社内向けの管理ツールにも活用できます。
例えば、以下のようなものがあります。
- 顧客管理システム
- 問い合わせ管理システム
- 勤怠管理システム
- 進捗管理ツール
- 社内情報の管理システム
こうしたシステムでは、ユーザー情報や顧客情報などのデータを登録し、必要に応じて表示・更新・管理する機能が必要です。
Ruby on Railsは、データベースを利用したWebアプリケーションを開発しやすいため、こうした業務システムや社内ツールの開発にも活用されています。
APIの開発
Ruby on Railsでは、APIの開発もできます。
APIとは、簡単にいうと、アプリケーションやサービス同士がデータをやり取りするための仕組みです。
例えば、スマホアプリとサーバー側のシステムが情報をやり取りする場合や、複数のサービスを連携させる場合などにAPIが使われます。
初心者のうちは少しイメージしにくいかもしれません。しかし、普段何気なく使っているWebサービスやアプリの裏側では、こうした仕組みが使われています。
Ruby on Railsは、Webサイトの画面を作るだけの技術ではありません。データを受け渡しする仕組みなど、Webサービスの裏側を支える部分も開発できます。
作りたいものによっては別の技術が選ばれることもある
Ruby on Railsは便利なフレームワークですが、何でも作るための技術ではありません。
例えば、AIや機械学習を中心に取り組みたい場合はPythonが選ばれることが多く、ネイティブのスマホアプリを開発する場合はSwiftやKotlinなどが使われます。
また、前の章で触れたように、Ruby on Railsは処理速度の面で他の技術に見劣りする場面があるため、ゲーム開発や、大量のアクセスをさばく必要があるシステムでは、性能を重視して別の技術が選ばれることもあります。
もちろん、Ruby on Railsでは絶対に開発できないという意味ではありません。作りたいものや目的によって、得意な技術が違うだけです。
大切なのは、作りたいものに合わせて技術を選ぶことです。Webサービスや業務システムなど、Webを通じて利用するアプリケーションを開発したいなら、Ruby on Railsは現在でも幅広く活用できるフレームワークといえるでしょう。
Ruby on Railsで作られているサービスの例
ここまで読んで、
「Ruby on Railsで作れるものはわかったけど、実際にはどんなサービスで使われているの?」
と思った方もいるかもしれません。
Ruby on Railsは、これまで国内外のさまざまなWebサービスで採用されてきました。代表的な例として、以下のようなサービスがあります。
Airbnb
世界中の宿泊施設を検索・予約できるサービスとして知られるAirbnbは、創業初期からRuby on Railsを活用してサービスを開発してきました。
サービスの成長に合わせて技術構成は変化していますが、Ruby on Railsは、Webサービスをスピーディーに立ち上げる技術として活用されてきた代表的な例の一つです。
Shopify
世界中の企業が利用するネットショップ構築プラットフォーム、Shopifyも、Ruby on Railsを基盤にサービスを開発しています。
Shopifyは世界有数の規模でRailsを運用している企業の一つで、大量のアクセスをさばくために、Ruby自体の実行速度を高めるJITコンパイラ「YJIT」の開発を主導するなど、Rails・Rubyの性能改善にも継続的に投資しています。前の章で触れたとおり、Rubyは処理速度の面で注意が必要な場面もありますが、Shopifyのような大規模サービスで今も使われ続けているのは、こうした改善が積み重ねられてきたからでしょう。
クックパッド
料理レシピの投稿・検索サービスであるクックパッドも、Rubyを活用したWebサービスとしてよく知られています。
レシピを投稿するユーザーがいて、それを検索・閲覧するユーザーがいる。このようなサービスでは、投稿されたレシピをはじめ、多くのデータを登録・管理する必要があります。
Ruby on Railsは、こうしたデータを扱うWebサービスの開発とも相性のよいフレームワークです。
BASE
ネットショップを簡単に作成できるサービスとして知られるBASEでも、RubyやRuby on Railsが活用されてきました。
ECサイトでは、商品情報だけでなく、ユーザー情報や注文情報など、さまざまなデータを扱います。多くのデータを登録・管理するWebサービスの開発は、Ruby on Railsが得意としてきた分野の一つです。
このようにRuby on Railsは、小規模な個人サービスから、Shopifyのような世界的な規模のWebサービスまで、幅広い場面で採用されてきました。
ただ、サービスが成長すれば、必要に応じて新しい技術を導入したり、一部のシステムを別の技術に置き換えたりします。最初から最後まで、同じ技術だけを使い続けるとは限りません。
そのため、「有名なサービスがRailsを使っているから、今から学べば安心」と単純に考えることはできません。
それでも、Ruby on Railsには実際のWebサービス開発で長く使われてきた実績があります。そして、これから学習を始める人にとって本当に気になるのは、過去の実績だけではないはずです。
「Ruby on Railsは現在も使われているのか?」
「今から学んでも仕事につながるのか?」
次は、Ruby on Railsが「オワコン」と言われる理由や現在の需要、今から学ぶ価値について詳しく見ていきましょう。
Ruby on Railsはオワコン?今後の需要や将来性
Ruby on Railsについて調べていると、「オワコン」という言葉を目にすることがあります。
これから勉強を始める人にとっては、「本当に今から学んで大丈夫なのか?」と気になるところでしょう。
実際、Ruby on Railsを取り巻く環境は以前と変わっています。PythonやJavaScript系の技術、Goなど、Web開発で使われる技術の選択肢が増えたからです。
そのため、Ruby on Railsだけが圧倒的に選ばれる時代ではなくなりました。
では、なぜRuby on Railsは「オワコン」と言われるのでしょうか。そして、実際の需要はどうなっているのでしょうか。
なぜ「Ruby on Railsはオワコン」と言われるのか
Ruby on Railsがオワコンと言われる大きな理由は、Web開発の選択肢が増えたことです。
現在は、JavaScriptやTypeScriptを中心とした開発環境をはじめ、Pythonを使ったWeb開発やGoによるバックエンド開発など、さまざまな技術が使われています。
Ruby on Railsが注目を集めていた時代と比べると、現在は特定の技術だけが目立つ状況ではありません。
また、Ruby on Railsは長く使われてきたフレームワークであるため、「古い技術」というイメージを持たれることもあります。
こうした背景から、「新しい技術が増えた」「Railsは昔からある」という理由だけで、Ruby on Railsはもう終わった技術だと判断されることがあります。
しかし、新しい技術が登場したからといって、それまで使われていた技術がすぐに使われなくなるわけではありません。
実際にRuby on Railsの需要はなくなったのか
結論からいうと、Ruby on Railsの需要がなくなったわけではありません。
Ruby on Railsで作られたWebサービスや業務システムは現在も多く存在しており、新規開発だけでなく、既存サービスの機能追加や改善、保守にもRuby on Railsの知識が必要です。
また、WebサービスやSaaSでは、アイデアをできるだけ早く形にし、市場に出すことが求められる場面もあります。Ruby on Railsは、Webアプリケーションを効率よく開発しやすい特徴があるため、こうした開発でも使われています。
つまり、Ruby on Railsは「これから急激に伸びる最新技術」というより、すでに多くのサービスやシステムで使われている成熟した技術と考える方が実態に近いでしょう。
今からRuby on Railsを学ぶ価値はある?
では、これからプログラミングを勉強する人にとって、Ruby on Railsを学ぶ価値はあるのでしょうか。
Webエンジニアを目指すのであれば、十分にあります。
Ruby on Railsを学ぶと、Rubyの知識だけでなく、Webアプリケーションがどのような仕組みで動いているのかも理解できます。
例えば、データベースとの連携やユーザーからの操作を処理する仕組みなど、実際にアプリケーションを作りながらWeb開発の基本に触れられます。
ここで身につけた考え方は、将来ほかの言語やフレームワークを学ぶときにも役立ちます。
ただし、「Ruby on Railsだけを学べば将来も安心」と考えるのはおすすめできません。
エンジニアとして働くには、Ruby on Rails以外にもHTMLやCSS、JavaScript、データベース、Gitなど、Web開発に必要な周辺知識も身につける必要があります。
Ruby on Railsだけにこだわるのではなく、Web開発全体を学ぶ入口として捉えるのがおすすめです。
まずは実際にRuby on Railsで簡単なアプリケーションを作りながら、Web開発全体の知識を少しずつ身につけていきましょう。
Ruby on Railsを学ぶとどんな仕事ができる?市場価値は?
Ruby on Railsを学び始める人の中には、
「エンジニアとして働けるようになる?」
「市場価値はどのくらいあるの?」
と気になっている方もいるでしょう。
Ruby on Railsを使えるようになると、主にWebアプリケーションの開発に関わる仕事を目指せます。ただし、少し勉強しただけですぐに現場で通用するわけではありません。実際の開発ではRails以外の知識も求められるため、学習を通して少しずつできることを増やしていく必要があります。
ここでは、Ruby on Railsを学んだ先にどのような仕事があるのか、年収の目安も含めて紹介します。
Ruby on Railsを使うWebエンジニア
Ruby on Railsを使う代表的な仕事が、Webエンジニアです。
Webエンジニアは、WebサービスやWebアプリケーション、業務システムなどの開発を担当します。ユーザーが利用するサービスに新しい機能を追加したり、データベースと連携する処理を作ったり、既存のシステムを改善したりするのが主な仕事です。
採用しているのは、Web系企業や自社サービスを展開する企業、スタートアップが中心です。求人票を見ると、自社開発のSaaSやWebサービスのバックエンド開発を担当し、AWSなどのインフラ設計やVue.jsなどフロントエンドの実装まで幅広く任されるポジションもあります。
また、すでにRailsで作られているサービスは現在も数多く存在するため、新しいサービスを開発する仕事だけでなく、既存サービスの機能追加や改善、保守に関わる仕事もあります。
Ruby on Railsエンジニアの年収の目安
Ruby on Railsを扱うエンジニアの年収は、経験年数や企業規模、雇用形態によって幅があります。
正社員の求人を見ると、想定年収は400万円台から800万円台のレンジで出ているケースが多く、経験を積んだエンジニアやリードクラスのポジションでは、それ以上の年収が提示されている求人もあります。dodaが公表しているITエンジニア全体の平均年収は469万円(2025年12月時点)で、Ruby on Railsを扱うエンジニアの年収も、この水準を一つの軸としながら、経験やスキルに応じて上下すると考えるとイメージしやすいでしょう。
フリーランスとして独立した場合は、正社員よりも高い年収水準になる傾向があり、案件によっては年収800万円を超えることもあります。ただ、フリーランスは案件を自分で確保する必要があるため、未経験からいきなり目指すルートとしてはおすすめできません。
年収は景気や企業の採用状況によっても変動します。あくまで目安として捉えたうえで、実際に転職や案件探しをする際は、最新の求人情報を確認するようにしてください。
未経験から転職するならRails以外の知識も必要
ここまで紹介してきたように、Ruby on Railsには現在も需要があります。
しかし、「Railsを学べば未経験から簡単にエンジニアになれる」というほど甘くはありません。
未経験からWebエンジニアを目指す場合は、RubyやRuby on Rails以外の知識も必要になります。
例えば、
- HTML/CSS
- JavaScript
- SQLやデータベース
- Git
- Webアプリケーションの基本的な仕組み
といった知識です。
すべてを最初から完璧に理解する必要はありません。ただ、実際にWebアプリケーションを作ろうとすると、Railsだけでは完結しません。
画面を作るならHTMLやCSSが必要になり、データを扱うならデータベースの知識も必要です。複数のファイルを管理するようになれば、Gitにも触れることになります。
また、転職活動では「何を勉強したか」だけでなく、実際に何を作ったのかも重要になります。
そのため、学習を進めながら、自分なりのWebアプリケーションを作ってみることが大切です。
実務経験を積むとキャリアの選択肢が広がる
Ruby on Railsを使った開発経験を積むことで、その後のキャリアの選択肢も広がっていきます。
Webエンジニアとして経験を積みながら、より規模の大きなサービスの開発に関わることもできますし、身につけたスキルをもとに、より条件のよい企業への転職を目指すこともできます。
実務経験を積んだ後には、フリーランスとして仕事をする、個人でWebサービスを開発するといった道もあります。前の項目で触れたとおり、フリーランスのRuby on Railsエンジニアは正社員より高い年収水準になりやすい傾向がありますが、案件を自分で見つける力や、クライアントとの調整力も求められます。
ただ、未経験の段階からいきなりフリーランスを目指すより、まずはエンジニアとして実際の開発経験を積む方が現実的です。
実際の開発では、プログラミングの知識だけでは仕事になりません。既存のコードを理解する力や、チームで開発を進める力も必要になるからです。
Ruby on Railsを学ぶことは、エンジニアとしてのゴールではなく、スタート地点の一つです。
そこから実際にアプリケーションを作り、仕事を通じて開発経験を積んでいくことで、できることが増え、少しずつ仕事やキャリアの選択肢も広がっていきます。
プログラミング初心者がRuby on Railsを勉強する方法
Ruby on Railsをこれから勉強する場合、「何から始めればいいのかわからない」という方も多いでしょう。
Ruby on RailsはRubyを使うフレームワークです。そのため、いきなりRailsだけを学ぶのではなく、Rubyの基礎やWeb開発の仕組みを理解しながら進めると、学習内容がつながりやすくなります。
ここでは、プログラミング初心者がRuby on Railsを学ぶ際の基本的な流れと、実際に使いやすい教材もあわせて紹介します。
まずはRubyの基礎を学ぶ
最初に学びたいのが、Rubyの基本的な文法やプログラムの考え方です。
例えば、
- 変数
- 条件分岐
- 繰り返し処理
- メソッド
- クラス
などがあります。
学習サイトを使うなら、Progateやドットインストールが定番です。どちらもブラウザ上で実際にコードを書きながら進められるため、環境構築でつまずく心配がなく、プログラミングそのものが初めての人でも取りかかりやすいでしょう。
最初から難しい内容まで理解する必要はありません。簡単なプログラムを書きながら、「Rubyではどのように処理を書くのか」を体で覚えていきましょう。
Ruby on RailsはRubyを使って開発するため、Rubyの基本がまったくわからないままRailsを始めると、エラーが起きたときにRubyでつまずいているのか、Railsの仕組みでつまずいているのか判断しにくくなります。まずはRubyの基本を身につけてから、Railsに進むのがおすすめです。
Web開発の基本にも触れる
RubyやRailsだけを勉強すれば、すぐにWebアプリケーションを作れるわけではありません。
Webアプリケーションでは、HTMLやCSSを使って画面を作り、データベースに情報を保存します。また、Webブラウザから送られた情報をサーバー側で処理するなど、さまざまな仕組みが関係しています。
すべてを深く理解する必要はありませんが、例えば、
- HTMLやCSSは画面を作るためのもの
- データベースは情報を保存するためのもの
といった基本的な役割を知っておくと、Railsでアプリケーションを作る際に「今、何をしているのか」が理解しやすくなります。
Ruby on Railsで実際にWebアプリを作ってみる
Rubyの基本とWeb開発の仕組みに少し触れたら、実際にRuby on Railsを使ってWebアプリケーションを作ってみましょう。
このとき、多くの学習者が通ることになるのが「Railsチュートリアル」です。実際にSNSのようなミニアプリを作りながらRailsの基本を学べる教材で、大学の授業や企業の新人研修でも使われるほど内容の信頼性が高く、Railsを学ぶなら一度は目を通しておきたい教材です。ただ、情報量が多いため、初心者がいきなり取り組むと挫折しやすいのも事実です。ProgateやドットインストールでRubyの基礎を固めてから挑戦すると、格段に進めやすくなります。
書籍で学びたい場合は、『現場で使えるRuby on Rails 5速習実践ガイド』(通称「現場Rails」)が定番の一冊です。環境構築からアプリ開発の一連の流れまでを一冊でカバーしており、手元に置きながら進められる安心感があります。扱っているRailsのバージョンはやや古いものの、基本的な考え方や開発の流れをつかむうえでは今でも十分に役立ちます。
この段階で大切なのは、コードを読むだけで終わらせず、実際に手を動かすことです。
例えば、
- どのように画面が表示されるのか
- 入力した情報がどのように保存されるのか
- RubyとRailsがどのように使われているのか
といった流れを、一つずつ確認しながら理解していきましょう。
チュートリアルのコードをそのままコピーするだけでは、なかなか理解は深まりません。少しコードを書き換えて動きを確認したり、自分で簡単な機能を追加してみたりすると、「このコードは何のためにあるのか」が少しずつ見えてきます。
データベースやGitなどの基本も学ぶ
Ruby on Railsを使った開発では、データベースを利用する機会が多いため、SQLやデータベースの基本的な仕組みにも触れておきましょう。
また、実際の開発ではGitを使ってソースコードを管理することも基本です。
初心者のうちは難しく感じるかもしれませんが、最初から複雑な操作を覚える必要はありません。
まずは、
- Gitで変更履歴を管理できる
- GitHubなどを使ってコードを共有できる
といった基本から理解すれば十分です。
Ruby on Railsを学ぶ中で、こうした周辺知識にも触れておくと、実際の開発で必要になる技術が少しずつつながってきます。
オリジナルアプリを作ってみる
チュートリアルを一通り終えたら、次は自分で考えたWebアプリケーションを作ってみましょう。
チュートリアルでは手順が用意されていますが、オリジナルアプリでは、「どのような機能が必要なのか」「どのように実装するのか」を自分で考える必要があります。
わからないことが出てきたら調べ、試してみる。その繰り返しです。
もちろん、最初から大きなサービスを作る必要はありません。自分が興味を持てるテーマで、簡単なアプリケーションを一つ完成させるだけでも十分な学習になります。
実際に作り始めると、エラーが発生したり、思ったように動かなかったりするでしょう。
しかし、そこで発生した問題を一つずつ調べ、解決していく経験は、チュートリアルを進めるだけでは得にくいものです。
独学とプログラミングスクールはどちらがいい?
Ruby on Railsを学ぶ方法には、大きく分けて独学とプログラミングスクールがあります。
独学の場合は、書籍や学習サイト、動画教材などを利用しながら、自分のペースで勉強を進められます。費用を抑えやすいこともメリットです。
ただ、わからないことがあったときは、基本的に自分で調べて解決しなければなりません。学習計画も自分で考える必要があります。
プログラミングスクールでは、学習する内容や順番がある程度決められているため、何から勉強すればいいのかわからない人でも進めやすいでしょう。質問できる環境が用意されているスクールもあります。
もちろん、スクールに通えば必ずエンジニアになれるわけではありませんし、受講費用もかかります。
どちらが正解というものではありません。
費用をできるだけ抑えたいのか、質問できる環境がほしいのか。それとも、一人で学習を続けることに不安があるのか。
自分の予算や学習時間、学習スタイルに合わせて選ぶことが大切です。
まとめ|Ruby on Railsは初心者がWeb開発を学ぶ際にもおすすめのフレームワーク
Ruby on Railsは、プログラミング言語「Ruby」を使ってWebアプリケーションを開発するためのフレームワークです。
Web開発に必要な仕組みが用意されており、一定のルールに沿って開発を進められるため、Webサービスや業務システムなど、さまざまなWebアプリケーションの開発に活用されています。
Ruby on Railsについて調べると、「オワコン」という言葉を目にすることもあります。確かに、現在のWeb開発には多くの技術があり、Ruby on Railsだけが圧倒的に選ばれる時代ではありません。
ただ、それだけで「もう学ぶ価値がない」と判断するのは早すぎます。
Ruby on Railsで作られたサービスやシステムは現在も多く、既存サービスの機能追加や改善、保守などを含め、Ruby on Railsを使う仕事はあります。
また、これからWebエンジニアを目指す人にとっても、Ruby on Railsを学ぶ意味は十分にあります。
Rubyの文法だけでなく、データベースとの連携やWebアプリケーションの仕組みなど、実際にアプリケーションを作りながらWeb開発の基本を学べるからです。
もちろん、Ruby on Railsだけを覚えればエンジニアになれるわけではありません。HTMLやCSS、JavaScript、データベース、Gitなど、Web開発にはさまざまな知識が必要です。
だからこそ、Railsだけを覚えることを目的にするのではなく、Web開発を学ぶ入口の一つとして取り組んでみるとよいでしょう。
まずはRubyの基本を学び、その後、実際にRailsを使って簡単なWebアプリケーションを作ってみてください。
実際に手を動かしてみると、「Rubyだけを勉強していたときにはわからなかったこと」が少しずつ見えてきます。画面を表示し、データを保存し、機能を追加する。その過程で、Webアプリケーションがどのような仕組みで動いているのかも理解できるようになります。
Ruby on Railsは、今から学び始めても遅い技術ではありません。
WebサービスやWebアプリケーションを作ってみたいと思っているなら、まずは実際に触れてみることから始めてみましょう。
もう一度「プログラミング初心者向け「Ruby on Rails」入門。学習方法やできることなど丁寧に解説します!」を読む ↑
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Ruby/Ruby on Railsを活かせるエンジニア転職におすすめな転職サイト・転職エージェント
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