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SESから社内SEへ転職できる?客先常駐の経験が評価される理由と、失敗しない求人の選び方!

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客先常駐から抜けて、自社のシステムに腰を据えて関わりたい
でもSESの経歴だと、社内SEの書類選考で軽く見られないか不安
やっと転職できても、また客先に常駐する会社だったら意味がない

SESから社内SEへの転職は十分狙えます。常駐先で情報システム部門やユーザー部門と同じフロアに座り、事業会社のITがどう回っているかを内側から見てきた経験は、社内SEの採用で評価される材料になるからです。

ただ、SESから抜けることそのものを目的に動くと、社内SEとは名ばかりの客先常駐求人や、問い合わせ対応だけを延々と続けるヘルプデスク専任のポジションに流れてしまいます。転職したのに働き方が何も変わらなかったという失敗は、SES出身者が特に陥りやすいものです。

これを避けるためにやることは3つです。常駐先で見てきた発注側の現場を自分の強みとして言葉にすること、これまでの常駐形態から狙うポジションを決めること、そして名前だけ社内SEの求人を自分で見分けること。この記事では、その具体的なやり方を順に解説します。

  • SES出身者の経験が社内SEで評価される理由と、採用側が確認するポイント
  • 開発・インフラ・テスト・情シス支援・PMOなど、常駐形態別の狙いどころ
  • 情シス常駐の経験を職務経歴書で伝える方法と、客先名を出せない場合の書き方
  • 名前だけ社内SEの客先常駐求人を見分ける具体的な基準
  • SESから社内SEへ転職するときの年収の考え方と進め方

筆者はエンジニア歴16年のStaff Hです。開発現場と採用の両方に関わってきた立場から、SES出身者の経験を評価につなげる方法と、転職後に後悔しないための確認ポイントを具体的に書いていきます。

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目次

SESから社内SEへの転職はできる?SES出身者がつまずくポイント

SESという雇用形態だけで、社内SEの合否が決まることはありません。見られているのは、常駐先で何を担当し、どこまで自分で判断していたかです。

それでもSES出身者が社内SEの選考でつまずくのは、たいてい2つの原因からです。自分の経験を社内SEの言葉に置き換えられていないことと、転職理由が今の環境からの脱出に見えてしまうことです。

SESの経験は「社内SE未経験」とイコールではない

客先常駐で働いてきた人は、事業会社の社員と同じ現場で業務に関わってきました。ユーザー部門の要望を聞く、情報システム部門の運用を支える、元請やほかのベンダーと連携する。こうした経験は社内SEの仕事と地続きです。

採用側が知りたいのは、肩書きより中身です。保守を担当していたなら、障害の一次切り分けまで任されていたのか、それとも手順書どおりにエスカレーションするだけだったのか。この差だけで、同じ3年のSES経験でも評価はまったく変わります。

SES出身だから不利という見方は、半分しか当たっていません。客先の指示どおりに作業してきた話しかできない人は、たしかに未経験に近い扱いを受けます。反対に、業務の背景を理解したうえで自分の持ち場を改善してきた人なら、SES出身であることはほとんど問題になりません。

まずは、これまでの仕事を作業の履歴としてではなく、どんな課題に関わり、何を判断し、何を変えたかという視点で振り返ってみてください。

つまずく原因は、スキルより「逃げの転職」に見えること

SES出身者の転職理由は、帰属意識を持てない、評価の基準が見えない、案件を自分で選べない、のどれかにほぼ集約されます。どれも本音としてはもっともです。とはいえ、採用担当者のもとには同じ趣旨の応募書類が何通も届くので、それだけでは埋もれてしまいます。

面接官が本当に気にしているのは、この人は社内SEになっても同じ不満で辞めてしまわないか、という一点です。社内SEには社内SEの難しさがあり、限られた予算の中で優先順位をつけたり、ITに関心の薄い部署を説得したり、経営層に投資の必要性を説明したりする場面が日常的にあります。SESの不満から逃げたい気持ちだけが透けて見えると、そうした場面に耐えられるのかを疑われます。

だからこそ、転職理由はSESの不満を並べる形ではなく、常駐先で何を見て、次の職場で何をやりたいのかにつなげて組み立てます。具体的な組み立て方は、後半の進め方の章で例文と一緒に紹介します。

社内SEへの転職が難しいと言われる一般的な理由と対策は、社内SEへの転職は難しい?理由と対策を解説にまとめています。

技術面の準備は出身職種別の記事で補う

この記事が扱うのは、SESという立場から生まれる論点です。常駐先で見てきた発注側の事情、自分が持っていた権限の範囲、常駐形態ごとの狙いどころ、そして客先常駐に戻らないための求人選びが中心になります。

サーバーやクラウドの知識をどう補うか、社内SEのポジションごとに開発の比率がどう違うかといった技術寄りの話は、出身職種別の記事で詳しく扱っています。必要に応じて、SIerから社内SEへの転職、インフラエンジニアから社内SEへの転職、開発エンジニアから社内SEへの転職もあわせて読んでみてください。

SESの経験が社内SEで評価される理由|常駐先の情シスを内側から見てきた強み

SES出身者の強みは、技術スキルとは別のところにもあります。客先の中で働いてきたからこそ、システムを使う部署の事情や、発注側が抱えている問題を間近で見てきました。

SIerは元請として顧客と向き合う立場ですが、SESは客先の現場に入り込み、日々の業務や運用の実態を横で見ています。立場が違えば、見えているものも違います。この違いを押さえておくと、職務経歴書で何を前に出すべきかがはっきりします。

ベンダーの見積もりや進捗報告の「裏側」を知っている

2次請けや3次請けとして客先に常駐していた人は、見積もりの工数がどう積み上がるのか、遅れているプロジェクトの進捗報告がどう調整されて上に届くのかを、現場の内側で見てきたはずです。要件が固まりきらないまま見積もりが出され、あとから追加費用とスケジュール変更が積み重なっていく。そんな流れを一度でも経験していれば、発注側に回ったときに何を確認すべきかが分かります。

社内SEは、ベンダーの提案や見積もり、進捗報告を受け取って妥当性を判断する側です。ベンダー側の事情を知っている人は、説明をそのまま受け入れずに、工数の根拠や前提条件を確かめる質問ができます。

とはいえ、裏側を知っているだけでベンダー管理を任せてもらえるわけではありません。見積もりの内訳を確認した、進捗の問題を上位の担当者に報告した、追加作業の影響を整理して客先に説明したなど、自分が実際に関わった場面を言えるようにしておくことが前提です。

ベンダーコントロールの役割と進め方は、ベンダーコントロールとは?社内SEに求められる役割と進め方で解説しています。

現場が変わるたびに業務を覚え直してきた速さ

SESでは、配属先が変わるたびに業界、業務フロー、社内ルール、使うシステムが一度に入れ替わります。そのたびに関係者の顔と業務の流れを覚え直してきた経験は、社内SEになってから効いてきます。

社内SEは、IT部門の中だけを見ていればよい仕事ではありません。営業、経理、製造、カスタマーサポートなど各部署の業務を理解したうえで、システムや運用の問題に結びつける必要があります。入社後の数か月で各部署の業務をどれだけ早くつかめるかは、社内SEとしての立ち上がりを大きく左右します。

もっとも、職務経歴書に適応力がありますと書くだけでは何も伝わりません。どの業界のどんな業務を扱う現場だったのか、誰とやり取りしたのか、業務を把握するために何をしたのかまで書いてください。参画した最初の月に業務フロー図を自作し、客先の担当者に確認してもらった。そんな一文があるだけで、業務理解の進め方が具体的に伝わります。

常駐先ユーザーとのやり取りは、社内ユーザー対応の予行演習

常駐先の社員は、社内SEにとっての社内ユーザーとほぼ同じ立場です。ITに詳しい人ばかりではなく、要望があいまいなまま問い合わせてくる人もいれば、今日中に何とかしてほしいと急かしてくる人もいます。

こうした相手と付き合ってきた経験は、そのまま社内SEのユーザー対応に生きます。問い合わせを受けて原因を切り分けた、要望を整理して情報システム部門に上げた、同じ質問が続くので操作手順書を書き直した。どれも社内SEの面接で具体的に話せる材料です。

アピールするときに対応件数だけを前に出すのはおすすめしません。件数は作業量の証明にしかならないからです。相手が本当に困っていたことをどう聞き出し、解決までどう動いたかを話すほうが、業務理解と問題解決の力がまとめて伝わります。

評価されるのは「関わった」ではなく「自分が判断した範囲」

SESの経歴には、自分の実績とチームや客先の実績が混ざりやすいという弱点があります。常駐先のプロジェクトで成果が出たとしても、そのうち自分が担った部分を切り分けて話さないと、採用側には何も残りません。

手順書を作成しただけなのか、手順そのものを変える提案をしたのか。問い合わせに対応しただけなのか、切り分けの基準を作ってチームに展開したのか。仕事の範囲が違えば、評価されるポイントも違います。

自分が関わっていない意思決定まで実績として語る必要はありません。どこまでを自分で判断し、どこから先は承認を得て進めたのかを正確に言える人のほうが、採用側は入社後に任せる仕事を具体的に想像できます。この切り分けは、後半の職務経歴書と面接の章でも土台になります。

常駐していた現場別|SES出身者が狙いやすい社内SEのポジション

SESから社内SEを目指すときは、職種名よりも、どんな現場に常駐していたかを基準に狙うポジションを決めるほうが的を外しません。同じ開発経験でも、業務システムの改修に常駐していた人とテスト工程だけを担当していた人とでは、通りやすい社内SEの求人がまるで違うからです。

まずは下の表で、自分の経験に近い行を確認してください。

常駐していた現場狙いやすい社内SEのポジション補っておきたいこと関連記事
開発案件内製開発・業務改善・SaaS連携業務理解と要件の整理開発エンジニアから社内SEへの転職
インフラ運用・監視社内インフラ・基盤担当構築経験、PCとアカウントの管理インフラエンジニアから社内SEへの転職
テスト・QA運用・ヘルプデスク寄りの社内SE運用設計と改善の実績開発職に進みたい場合:テストエンジニアからプログラマーへの転職
ヘルプデスク・情シス支援社内IT運用・IT資産管理・ヘルプデスク統括改善実績と判断範囲の整理この記事の次の章で解説
PMO・事務局IT企画・ベンダー管理寄り自分が意思決定に関わった範囲の整理ベンダーコントロールの役割と進め方

開発案件に常駐していた人

開発案件に常駐していた人は、内製開発、業務改善、SaaS連携などを担う社内SEが狙い目です。顧客の業務を理解しながら機能を作ってきた経験があれば、事業会社の業務システムを改善する仕事につなげやすくなります。

注意したいのは、社内SEという職種名だけで、入社後もコードを書けると判断してしまうことです。社内SEには自社で手を動かして開発するポジションもあれば、要件をまとめてベンダーに渡すことが中心のポジションもあります。開発を続けたいなら、面接で入社後の担当工程と、実際にコードを書く時間の割合を必ず確認してください。ポジションごとの開発比率の違いや確認の仕方は、表に挙げた開発エンジニア向けの記事で詳しく解説しています。

インフラ運用・監視に常駐していた人

インフラの運用や監視に常駐していた人は、社内インフラや基盤を担当する社内SEと相性が良い経歴です。サーバー、ネットワーク、クラウド、PCやアカウントの管理など、社内のIT環境を止めずに動かし続ける仕事は、社内SEの中心業務の一つです。

ただし、監視だけで構築の経験がない場合は、応募できる求人がかなり絞られます。アラートを確認して手順書どおりに一次対応する仕事と、障害の原因を調べて再発防止策を考える仕事とでは、求められる経験の水準が違うからです。

社内インフラの求人票には、Microsoft 365やGoogle Workspaceの管理、Active DirectoryやEntra IDでのアカウント管理、PCのキッティングといった業務がよく並びます。常駐先でこれらに少しでも触れていたなら、担当した範囲を洗い出しておいてください。構築や改善の経験が足りないと感じるなら、今の現場で設定変更や構築作業に手を挙げ、担当工程を広げてから動くのも十分ありです。

インフラ経験の整理の仕方は表に挙げたインフラエンジニア向けの記事で、監視から先のキャリアの考え方はインフラエンジニアの運用監視は何年続ける?構築・設計へ進むタイミングを解説で解説しています。

テスト・QAに常駐していた人

テストやQAの工程だけを担当してきた人が、いきなり企画や開発寄りの社内SEに応募しても、書類の段階で厳しい結果になることが多いのが実情です。品質を確かめる経験に価値がないわけではありません。ただ、社内SEの求人の多くは運用設計、要件の整理、ユーザー対応の経験を前提にしているため、担当範囲の狭さがそのまま弱点として見られます。

筆者がすすめるのは、運用寄りやヘルプデスク寄りの社内SEに入り、運用改善の実績を作ってから担当範囲を広げていくルートです。テスト工程で身につけた不具合の切り分けや、再発を防ぐための確認の観点は、運用の品質を上げる仕事にそのまま使えます。

例外は、今の会社でテスト以外の工程の案件へ移れる具体的な見込みがある場合です。20代で、営業や上司に相談した結果、半年程度のうちに要件定義や開発の工程に入れそうなら、先にそちらで経験を積んでから転職したほうが応募できる求人は大きく増えます。反対に、相談しても案件が変わる気配がない、あるいはすでに30代に入っているなら、待たずに運用寄りの社内SEを足がかりにする方向で動いてください。

社内SEより開発職への転身を優先したい人は、テストエンジニアからプログラマーへの転職も参考になります。

ヘルプデスク・情シス支援に常駐していた人

ヘルプデスクや情シス支援の常駐経験は、社内SEの実務にもっとも近い経歴です。PCのキッティング、アカウント管理、問い合わせ対応、IT資産管理、社内システムの操作支援などを担当していたなら、社内IT運用の現場を一通り知っていることになります。

気をつけたいのは、慣れた仕事に近いからといってヘルプデスク専任の求人ばかりを選んでしまうことです。転職しても問い合わせ対応と端末設定の繰り返しで、数年後にもう一度転職するときに語れる経験がほとんど増えません。

求人票を見るときは、仕事内容に問い合わせ対応以外の業務が書かれているかを確かめてください。社内の運用ルールや規程づくり、SaaSの導入や選定、IT資産管理の仕組み化といった業務が並んでいれば、経験を生かしながら担当範囲を広げられる求人です。面接では、ヘルプデスク業務が全体のどのくらいを占めるのかを聞いておくと、入社後の働き方がかなり具体的に見えてきます。

常駐先の情報システム部門で働いた経験を職務経歴書にどう書くかは、次の章で詳しく扱います。

PMO・事務局に常駐していた人

PMOや事務局として進捗管理、会議の運営、関係者の調整を担当していた人は、IT企画やベンダー管理寄りの社内SEを狙えます。プロジェクトの状況を整理し、立場の違う関係者の間で情報をそろえてきた経験は、社内SEの調整業務と重なる部分が大きいからです。

ここで正直になっておきたいのが、自分の役割の書き方です。議事録の作成や日程調整が中心だったのに、プロジェクト管理を主導したと書くと、面接の深掘りで必ず崩れます。

職務経歴書には、進捗の遅れを見つけて報告した、課題の優先順位づけに意見を出した、関係者の意見をまとめて対応方針の案を作ったなど、自分が実際に担った役割を切り出して書いてください。意思決定そのものを支えた場面があれば、その範囲と結果を添えることで、IT企画やベンダー管理に近いポジションへの説得力が増します。

情シス常駐の経験は「社内SE経験」と書いていいのか

結論から言うと、常駐先の情報システム部門で社内SEと同じ業務を担当していたなら、その経験は社内SEの実務経験としてアピールして構いません。

気をつけるべきなのは、常駐先の社員だったかのように読める書き方です。仕事の中身と、自分の所属や立場は分けて書く。この一点を守れば、情シス常駐の経験は強い武器になります。

仕事の中身は同じでも、立場と権限が違う

常駐先の情報システム部門でPCのキッティング、アカウント管理、問い合わせ対応、IT資産管理などを担当していたなら、業務の中身は社内SEの仕事そのものです。ここを必要以上に低く見積もる必要はありません。

ただ、予算を決める、ベンダーを選ぶ、社内ルールを決める、経営層に投資を提案するといった権限は、常駐先の社員が持っていたはずです。社内SEの経験者を採る企業が期待しているのは、日々の作業を回す力に加えて、自社の状況を踏まえて優先順位を決め、関係者と合意しながら改善を進める力です。

経験の有無をあいまいに主張するより、担当した業務と自分が判断できた範囲を正確に伝えるほうが、結果として評価は上がります。採用側が入社後の役割を具体的に描けるからです。

職務経歴書では立場を明記して書く

職務経歴書に情報システム部門にて社内SE業務を担当とだけ書くと、常駐先の社員だったのか外部の支援メンバーだったのか、読み手には判断がつきません。面接で常駐だったと分かった時点で、書類の印象が下がることもあります。

書き方の基本は、所属会社の欄には自社であるSES企業を書き、プロジェクトの欄で常駐先の業種や規模、自分の立場を示す形です。そのうえで、担当業務と改善への関わりを具体的に書きます。

Before:情報システム部門にて社内SE業務を担当。
After:従業員約〇名の製造業の情報システム部門に常駐し、アカウント管理と問い合わせ対応を担当。退職者アカウントの削除漏れが続いていたため、人事からの退職連絡を起点にした削除手順を提案し、常駐先の承認を得て運用に組み込んだ。

この書き方なら、常駐という立場を隠さずに、業務の中身と改善に関わった事実を伝えられます。実績を書くときは、自分が提案したこと、承認を得て実施したこと、運用として定着させたことを分けて整理してください。削減件数や工数などの数字は、記録で裏付けられるものだけを書きます。覚えていない数字を作る必要はありません。

面接では「どこまで自分で決めていたか」を必ず聞かれる

情シス常駐の経験をアピールすると、面接ではほぼ確実に、その判断は誰がしたのですか、ご自身から提案したのですか、と深掘りされます。

答えに詰まらないよう、常駐先が決めたこと、自社の上司や元請が決めたこと、自分が判断して実行したことを事前に切り分けておいてください。話すときは、提案したのは自分、承認したのは常駐先の情報システム部門の課長、実施から定着までの運用は自分、というように役割ごとに分けると誤解が生まれません。

この質問に正確に答えられれば、常駐経験を誇張せずに実務の力を伝えられます。ほかの質問も含めた面接対策は、社内SEの面接で聞かれる質問25選と回答例を参考にしてください。

SESの職務経歴書を社内SE向けに書き換えるコツ

SESの職務経歴書が弱く見えるのは、SESという経歴のせいではありません。客先名を出せない、現場が多い、運用やテストの作業ばかりになるといったSES特有の事情をうまく処理できず、強みが伝わらない書き方になっていることが原因です。

ここでは、その3つの書きにくさに絞って書き換え方を解説します。

客先名を出せないときは「業種・規模・体制・自分の範囲」で書く

守秘義務や契約上の理由で、客先名やシステム名を書けないことはよくあります。とはいえ、社名を伏せることと、業務の中身を説明できないことは別の話です。

客先名を出さなくても、業種、従業員規模やシステムの利用者数、チームの人数、自分の役割は書けます。大手製造業(従業員約〇名)の生産管理システムの運用保守で、チーム〇名のうち問い合わせ対応と障害の一次切り分けを担当、と書けば、読み手はどんな環境で何をしていた人なのかを具体的に想像できます。製造業の基幹系なのか金融機関の社内システムなのかによっても、採用側が思い浮かべる業務環境は大きく変わります。

判断の基準は、読み手がこの人を自社のどこに置けるかを想像できるかどうかです。社名を伏せていても、固有のシステム名や取引の内容から客先が特定できてしまう場合は、その部分をぼかしてください。記載してよい範囲に迷ったら、所属会社の営業担当に確認しておくと安全です。

現場が多い人ほど「どの現場でも担ってきた役割」で束ねる

複数の客先を経験している人が、現場ごとの業務を時系列ですべて並べると、読み手は結局この人が何を得意としているのかを把握できません。現場の数が多いほど、この問題は深刻になります。

そこで、複数の現場で共通して担ってきた役割を先に整理します。どの現場でも担当者ごとに作業手順がばらついていて、そのたびに手順を整理して品質をそろえてきたなら、それは偶然ではなく再現できる強みです。採用側から見ても、自社に来ても同じことをしてくれそうだと判断しやすくなります。

この束ねた強みは、職務要約の冒頭3〜4行で先に伝えてください。

職務要約の例:SES企業にて約〇年、製造業・小売業など〇社の客先に常駐し、業務システムの運用保守とユーザー対応を担当。いずれの現場でも作業手順が担当者ごとに異なる課題があり、手順書の標準化と問い合わせの切り分け基準づくりに取り組んできました。

現場ごとの具体的な業務は、この要約の後に代表的なものから並べれば十分です。もちろん、複数の現場で同じ改善をしたと書くなら、実際に各現場で取り組んだ事実が必要です。経験していないことまで共通の実績としてまとめるのはやめてください。

運用・テスト中心の経歴でも書ける「改善の跡」

運用やテストが中心の経歴でも、社内SEにアピールできる材料は見つかります。探すべきなのは、決められた作業をこなした話ではなく、作業そのものを変えた話です。規模は小さくて構いません。

Before:〇〇システムの監視業務を担当。アラート発生時の一次対応を実施。
After:〇〇業向け業務システムの監視業務を担当。同じアラートが夜間に繰り返し発生していたため、発生条件と対応履歴を整理して原因の候補をまとめ、対応手順の見直し案を作成。リーダーの承認を得て手順書に反映し、夜間に連絡先の判断で迷う場面を減らした。

テストの現場なら、担当者によって確認項目がばらついていたので共通のチェックシートにまとめた、といった経験が同じように使えます。

書くときは、提案で止まったもの、実際に手順を変えたもの、変更が運用に定着したものを区別してください。効果を数字で示せない場合でも、確認漏れを防ぐ手順を整えた、判断に迷う場面を減らした、のように事実に沿って書けば十分に伝わります。

なお、自社開発を目指す場合の書類やポートフォリオの考え方は、SESから自社開発へ転職するための準備で扱っています。社内SE向けとは評価の軸が違うので、混ぜずに準備してください。

SES出身者がハマりやすい「名前だけ社内SE」の求人を見分ける

SESから社内SEへ転職するときに何より避けたいのは、社内SEという名前が付いているのに、実際には客先常駐が続く求人です。勤務形態が変わらなければ、客先常駐から抜けたいという転職の目的そのものが果たせません。

求人を探すときは、職種名だけで判断せず、雇用主と勤務場所、実際に担当する仕事を確認してください。

なぜSES出身者ほど引っかかりやすいのか

SESで働いてきた人は、顧客先やプロジェクト先で仕事をするのが当たり前になっています。そのため、求人票の勤務地欄に顧客先、プロジェクト先、配属先による、と書かれていても、違和感を持たずに読み飛ばしてしまいます。

求人を出す側もそれを分かっています。社内SEを名乗る客先常駐型の募集は、客先常駐から抜けたいSES経験者が反応しやすい職種名を使っている面があります。特にヘルプデスク、キッティング、情シス支援の経験がある人は、経験を生かせますという誘い文句にそのまま乗りやすい層です。

ヘルプデスクや情シス支援の仕事そのものが悪いわけではありません。問題は、その仕事が自社のIT部門で行われるのか、顧客企業に常駐して行われるのかです。後者なら、職種名が社内SEでも働き方は今のSESと変わりません。

求人票で疑ったほうがいい表現

求人票に次のような表現がある場合は、客先常駐の可能性を疑ってください。

勤務地:顧客先/プロジェクト先/首都圏の各拠点(配属先による)
職種名・仕事内容:常駐型社内SE/お客様の情報システム部門にて/情シス支援/社内SE(客先)
雇用形態:無期雇用派遣/派遣先での勤務
会社の事業内容:SES・技術者派遣・ITアウトソーシングが主事業

これらの表現があっても、それだけで応募をやめる必要はありません。自社の情報システム部門で働く求人なのか、取引先に配属される求人なのかを確かめてから判断すれば十分です。仕事内容がぼんやりとしか書かれていない求人は、配属先と担当業務がどう決まるのかもあわせて確認してください。

SES企業自身の「社内SE」募集はアリなのか

SES企業が自社の情報システム部門で働く社内SEを募集しているなら、それは客先常駐型の求人とは別物です。自社の端末、アカウント、業務システム、社員を支える仕事であれば、正真正銘の社内SEです。

確認しておきたいのは体制です。SES企業の情報システム部門は少人数で回していることも多く、問い合わせ対応から端末管理、システム運用まで一人に集中していると、改善や企画に時間を割けません。

応募前に、担当業務の範囲、情報システム部門の人数、障害時の対応体制、外部ベンダーとの役割分担を確かめてください。ひとり情シスに近い求人をどう判断するかは、社内SEの求人票の見方とやめておくべき求人のサインで詳しく解説しています。

確認の起点は「雇用主と働く場所が同じか」

求人を見るとき、最初に確かめるのは、雇ってくれる会社と入社後に毎日働く場所が同じ会社かどうかです。名前だけ社内SEの求人は、この一点でほとんど見分けられます。

求人票で判断がつかないときは、面接や応募前の問い合わせの段階で、入社後の勤務場所は御社のオフィスになりますか、顧客企業に配属される可能性はありますか、と率直に聞いてください。本物の社内SE求人なら、答えに迷う企業はありません。返答があいまいなら、その時点で候補から外して構いません。

エージェントを使う場合も、社内SEの求人を希望するとだけ伝えるのでは足りません。客先常駐なしを必須条件として最初に伝え、紹介された求人ごとに勤務場所を確認してもらってください。

SESから社内SEへ移るときの年収の考え方

SESから社内SEへ移るときの年収は、今の契約単価ではなく、今の年収と狙うポジションを基準に考えます。SES時代に高い単価の案件にいたとしても、その金額が転職先の給与に反映されることはまずありません。事業会社には独自の給与テーブルと等級があり、提示額はそこに当てはめて決まります。

提示額は「単価」ではなく「今の年収」をベースに決まりやすい

事業会社が中途採用の提示額を決めるときは、応募者の現在の年収、経験、募集ポジションの給与レンジ、自社の等級を突き合わせるのが普通です。内定の前後で源泉徴収票の提出を求める企業もあるため、今の年収を高めに申告してもごまかしは利きません。

SESの契約単価は、顧客がSES企業に払う金額です。そこから会社の経費や利益が差し引かれて給与になるので、単価と年収の間には大きな差があります。単価が高かったことを理由に同じ水準の給与を求めても、交渉材料にはなりません。

反対に、今の年収が低いからといって、自分の市場価値まで低いと思い込む必要もありません。SESの給与は、本人の能力より会社の還元の仕組みで決まっている部分が大きいからです。転職活動の前に、今の年収、賞与、各種手当、残業代の実額を整理し、狙うポジションの給与レンジと照らし合わせて希望額を考えてください。

賞与・手当・待機時の扱いまで含めて比べる

転職先を比べるときに、月給だけを見るのは危険です。SES企業と事業会社とでは、賞与、手当、退職金、評価制度の仕組みが大きく違います。月給が上がっても賞与が少なければ年間の総額はほとんど増えませんし、逆に月給が少し下がっても、賞与を含めると年収は変わらないどころか上がるケースもあります。

今の会社に、待機期間中は給与が減る仕組みがあるなら、その分も比較に入れてください。社内SEにはそもそも待機という概念がないので、収入の安定性という点では見た目の月給以上の差が出ます。

比べるときは、次の項目をそろえておくと判断を誤りません。

  • 月給と賞与を合わせた年間の総支給額
  • 賞与の支給条件と評価制度
  • 残業代や各種手当の扱い
  • 退職金や福利厚生の内容
  • 今の会社における待機時の給与の扱い

年収交渉はエージェント経由で、相場を根拠にする

希望年収は、今の年収を少し上回る数字をなんとなく出すのではなく、根拠を持って決めます。根拠になるのは、自分の経験で狙えるポジションの給与レンジです。これは求人票の記載だけでは分かりにくいので、転職エージェントに今の経歴で狙える年収の幅を聞くのがいちばん早い方法です。

エージェントには、今の年収、これを下回るなら転職しない最低ライン、実現したい希望額の3つを伝えておくと、応募先の選定から内定後の条件交渉までを一貫して任せられます。交渉の本番は内定が出た後の条件面談です。選考の途中で年収の話を強く押し出すのは得策ではありません。

年収を優先しすぎて、勤務場所や担当業務の条件を後回しにしないことも大切です。客先常駐から抜けるのが転職の目的なら、年収と同じ重さでそこを確認してください。交渉の具体的な進め方は、エンジニアの年収交渉の方法と成功させるコツで解説しています。

SESから社内SEへ転職する進め方|在籍中に押さえたいこと

SESから社内SEへの転職では、求人を探し始める前に常駐経験を整理しておくことが何より大切です。社内SEの求人は開発やインフラの求人に比べて数が限られ、人気も高いので、応募先を絞り込める状態を作ってから動いたほうが結果的に早く決まります。

①常駐先ごとに「立場・判断範囲・関係者」を棚卸しする

これまでの常駐先ごとに、自分の立場、担当業務、自分が判断したこと、やり取りした相手を書き出します。

立場の欄には、元請の下で働いていたのか、客先と直接やり取りしていたのかまで書いておくと、面接で商流を聞かれたときに迷いません。判断の欄は、指示を受けて実行したことと、自分から提案して承認を得たことを分けておきます。相手の欄は、情報システム部門、ユーザー部門、ほかのベンダーのように部署や立場で書けば十分です。

このメモが、職務経歴書と面接の両方の元ネタになります。現場が多い人ほど古い現場の記憶から薄れていくので、転職を考え始めた段階で早めに書き出しておいてください。

②常駐形態から、狙うポジションを1つに決める

前の表を参考に、まずは狙うポジションを1つに絞ります。開発、インフラ、運用、IT企画を同時に追いかけると、職務経歴書も志望動機も焦点がぼやけ、どの企業にも刺さらない書類になってしまいます。

インフラ運用の経験が中心なら社内インフラ担当、開発経験があるなら内製開発や業務改善、テストやヘルプデスクが中心なら運用改善に関われる社内SE、というのが基本の組み合わせです。

ここで決めるのは、キャリアを一生固定することではありません。今の経験をいちばん評価してもらえる入口を決めて、応募先を選びやすくするのが目的です。

③転職理由は「SESの不満」ではなく「常駐で見えた次にやりたいこと」で組む

転職理由は、本音、常駐先で見えたこと、次に取り組みたいことの順に組み立てると筋が通ります。

案件を選べないという本音は、そのまま言えばただの不満です。ところが裏返すと、導入や改修に関わったシステムがその後どう使われているのかを最後まで見届けられない、という問題意識に置き換えられます。そこまで言葉にできれば、一つの会社のシステムに腰を据えて関わりたいという志望理由に自然につながります。

複数の客先で業務システムの運用やユーザー対応に関わる中で、導入後の現場が継続的に抱える課題を目にしてきました。同じような問い合わせや手順のばらつきが繰り返されても、常駐の立場では根本から運用を変える判断ができません。貴社では、一つの会社のシステムと運用に責任を持ち、現場の課題を改善まで担う社内SEとして働きたいと考えています。

この例文はそのまま使うためのものではありません。実際に担当してきた業務と、応募先で実現したいことに合わせて組み直してください。

面接での答え方は、社内SEの面接で聞かれる質問25選と回答例やエンジニアの転職理由と面接での伝え方も参考になります。

④在職中に動き、退職は内定後に自社の上司へ

社内SEの求人は数が多くないので、退職してから探すより、在職中に求人を比べながら応募を進めるほうが条件で妥協せずに済みます。収入が途切れない状態で選べることは、名前だけ社内SEの求人を落ち着いて見送れる余裕にもつながります。

SESの契約は数か月単位で更新されることが多いため、内定が見えてきたら、今の現場の次の契約更新がいつなのかを把握しておくと退職時期を調整しやすくなります。退職の切り出し方や客先への伝え方、引き止めへの対応は、SESを辞めたいときの退職手順と伝え方で詳しく解説しています。

平日は常駐先にいて時間を取りにくいSESの人ほど、求人探しと勤務場所の確認は転職エージェントに任せたほうが効率よく進みます。社内SEの求人に強いサービスは、社内SEへの転職におすすめな転職サイト19選で比較しています。どこに相談するか迷ったら、IT業界に詳しいアドバイザーが常駐経験の伝え方から一緒に考えてくれるレバテックキャリアから始めるのが手堅い選び方です。

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社内SEより別のルートが合うSES出身者もいる

客先常駐から抜けることと、社内SEになることは同じではありません。転職で解決したい問題によっては、別のルートのほうが目的に近い場合があります。

コードを書くこと自体が仕事の一番のモチベーションなら、社内SEより自社開発企業を優先して探してください。社内SEは要件の整理やユーザー対応、ベンダーとの調整も担うため、開発だけに集中できるとは限りません。自社開発を目指す人は、SESから自社開発へ転職する方法を確認してみてください。

客先常駐そのものに抵抗はなく、不満の中心が案件の選び方や給与の仕組みにあるなら、別のSES企業へ移るほうが早く解決します。年収を上げたい場合も同様で、元請に近い案件を多く持つ会社へ移るほうが、社内SEへの転職より近道になることがあります。案件選択の自由度や待機時の扱い、評価制度は会社によって大きく違うので、ホワイトSES企業の見分け方を参考に比べてください。

社内SE、自社開発、別のSES企業のどれが合うのかまだ判断できないなら、最初から社内SEだけに絞る必要はありません。今の仕事で変えたいことと次の職場で優先したい条件を書き出し、それぞれのルートと照らし合わせてみてください。SESからのキャリアパスと選択肢では、方向性ごとの考え方を整理しています。

SESから社内SEへの転職でよくある質問

SES経験1〜2年でも社内SEに応募できますか?

応募はできます。ただ、経験1〜2年で通りやすいのは運用やヘルプデスク寄りの求人が中心です。

分かれ目になるのは年数より、何を任されてきたかを具体的に話せるかどうかです。問い合わせ対応、アカウント管理、端末設定など担当してきた業務を洗い出し、切り分けや改善に関わった場面があれば1つでも話せるようにしておいてください。

テストや監視しかしていなくても社内SEになれますか?

狙えます。ただし、最初から企画や開発寄りの社内SEに入るのは難しく、運用やヘルプデスク寄りのポジションから入って改善の実績を積むのが現実的なルートです。

今の会社で別の工程に移れる見込みがあるかどうかで判断が変わるので、本文のテスト・QAとインフラ運用・監視の項目もあわせて確認してください。

常駐先から「うちの社員にならないか」と誘われたら、受けてもいいですか?

常駐先の業務も人間関係も分かったうえで入社できるのは、転職先としては大きな利点です。仕事の実態を知っているので、入社後のギャップもほとんどありません。

一方で注意したいのが、所属会社と常駐先の間の契約や、自社の就業規則に、直接雇用に関する取り決めが設けられている場合があることです。誘いを受けたら、まず自社の就業規則と契約上の扱いを確認し、関係者に確かめないまま話を進めないでください。法的な扱いに不安があるなら、専門家に相談してから判断しましょう。

30代後半・40代のSES経験者でも社内SEに転職できますか?

転職は可能です。この年代になると、年齢そのものより、常駐先でどこまで判断し、どんな業務改善や関係者の調整を担ってきたかが厳しく見られます。

即戦力を求める求人では、入社後に任せられる仕事を採用側が具体的に想像できるかどうかが勝負です。年代別の詳しい戦略は、SIerから社内SEへの転職や社内SEへの転職は難しい?理由と対策を解説を参考にしてください。

SESの経歴は書類選考で不利になりますか?

SESであること自体が不利になるわけではありません。不利を生むのは、担当業務を並べただけで、自分が何をできるのかが伝わらない書き方です。

業種や規模、チームの体制、自分の担当範囲、改善に関わった内容を整理すれば、常駐経験は社内SEに必要な実務経験として伝わります。書き方を見直すときは、本記事の職務経歴書の章を参考にしてください。

まとめ

SESから社内SEへの転職は十分狙えます。大切なのは、SESという経歴を隠すことではなく、常駐先で見てきた発注側の事情、担当業務、自分が判断した範囲、改善への関わりを整理して伝えることです。

そして、社内SEという職種名だけで転職先を決めないでください。雇用主と勤務場所が同じか、客先常駐がないか、入社後にどんな仕事を担当するのか。この確認を怠らなければ、転職したのにまた常駐という失敗は防げます。

最初の一歩は、これまでの常駐先ごとに立場、判断範囲、関係者を書き出すことです。それができれば、狙うポジションを決め、職務経歴書と志望動機を組み立てる準備が整います。

もう一度「SESから社内SEへ転職できる?客先常駐の経験が評価される理由と、失敗しない求人の選び方!」を読む ↑

SES出身者の社内SE転職に強い転職エージェント

SESから社内SEへ転職するなら、求人の数よりも、客先常駐の有無を確かめながら応募先を選べるかどうかが重要です。

ここで紹介する3社は、どれも社内SE専門のサービスではありません。そのため、面談の最初に客先常駐なしを必須条件として伝え、紹介された求人ごとに勤務場所と実際の担当業務を確認してもらうのが使い方の前提です。そのひと手間さえ押さえれば、ITエンジニアの転職に詳しいアドバイザーから、常駐経験の伝え方や年収の相場まで具体的な助言を受けられます。

レバテックキャリア

レバテックキャリアは、ITエンジニアに特化した転職エージェントです。IT業界に精通したアドバイザーが多く、常駐先で扱ってきた開発やインフラの技術が転職市場でどの程度評価されるのかを、専門用語が通じる相手と具体的に詰められます。

SES出身者にとって特に心強いのが、応募企業ごとの書類対策です。客先名を出せない職務経歴書や、現場が多くて焦点がぼやけた経歴を、応募先が重視するポイントに合わせて組み直す作業を一緒に進めてもらえます。社内SEと自社開発のどちらに進むか迷っている人なら、両方の求人を並べて比べながら相談できる点も強みです。

対応地域は首都圏、東海、関西、福岡が中心です。それ以外の地域で探す人は、面談の段階で紹介できる求人のエリアを確認しておいてください。サービスの詳細は、レバテックキャリアの公式サイトから確認できます。

ギークリー(Geekly)

ギークリーは、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。職種ごとに専門のコンサルタントがつくので、インフラ運用の常駐経験なら社内インフラ担当、開発の常駐経験なら内製開発というように、自分の経歴に合う社内SEのポジションを絞り込む段階から相談できます。

SES出身者がギークリーを使う価値は、求人票だけでは分からない情報を引き出せるところにあります。応募先の社風や働き方、過去の面接で聞かれた質問などを共有してもらえるため、情報システム部門の体制や、入社後に客先へ出る可能性がないかといった点を応募前に確かめやすくなります。情シス常駐の経験について判断の範囲を深掘りされる面接への準備にも、過去の質問の情報が役立ちます。

経験を積んだエンジニア向けのサービスで、対応地域は一都三県と関西です。SES経験が浅い人や、それ以外の地域で探す人は、ほかの2社と組み合わせて使ってください。サービスの詳細は、ギークリーの公式サイトから確認できます。

テックゴー

テックゴーは、ITエンジニア専門の転職支援サービスです。年収アップを重視した支援と面接対策に力を入れていて、模擬面接を回数の制限なく受けられます。SES時代の単価と年収の差に不満を持っていた人が、今の経験でどのくらいの年収を狙えるのかを確かめる相談先として使えます。

平日に常駐先を抜けにくいSESの人と相性が良いのが、土曜日1日で面接を終えられる1Day選考会です。参加するには書類選考の通過とアドバイザーとの面談が必要ですが、有給休暇を何度も取らずに選考を進められるのは、在職中に転職活動をするSES出身者にとって大きな利点です。カウンセリングは原則オンラインで、全国から利用できます。

支援の手厚さはIT経験が2年以上あるかどうかで変わるため、経験の浅い人はその点を面談で確認しておいてください。サービス内容は、テックゴーの公式サイトから確認できます。

3社とあわせて、社内SEの求人だけに絞って探せる特化型のサービスも使いたい人は、社内SE転職ナビの評判まとめも確認してみてください。そのほかの社内SE向けの転職サイト・エージェントは、社内SEへの転職におすすめな転職サイト19選で比較しています。

社内SEへの転職におすすめな転職サイト19選【未経験OKも!】

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