増やしすぎると、連絡に追われそうで不安
1社だけで決めて、あとで後悔しないか心配
エンジニアの転職エージェントは、2〜3社の登録が基本です。1社では担当者の提案が妥当か確かめようがなく、4社を超えると面談と連絡の対応だけで平日の夜が埋まってしまいます。それでも窓口を増やしたくなったら、4社目のエージェントではなく、スカウト型サービスを1つ足してください。
社数と同じくらい結果を左右するのが、登録のタイミングです。最初の1〜2週間で2〜3社の登録と初回面談をまとめて済ませ、3〜4週目に入ったら使い続ける1〜2社へ絞る。この順番で進めれば、比較と選考準備を無理なく両立できます。
この記事では、エンジニア採用の面接官としてエージェントからの推薦文を受け取る側にも立っている筆者が、社数ごとのメリット・デメリット、経験や年代に合わせた組み合わせ方、複数登録したエージェントの管理方法、使わなくなったエージェントの断り方まで解説します。
エンジニア歴16年、スマホアプリ開発会社で主にバックエンドを担当していますが、好きなのはフロント側です。最近ではエンジニア採用の面接官や新人教育も担当しています。運営者ページはこちら
1社目をどこにするかは、実務経験の有無で変わります。経験者は技術の話が通じるIT特化型から、未経験の方は未経験者の支援に慣れたエージェントから始めると、あとで比べるときの軸がぶれません。
テックゴー:経験者の2社目に。回数無制限の模擬面接と年収交渉が強み
ユニゾンキャリア:未経験からの1社目に。IT業界に詳しい担当者が転職をサポート
ほかのサービスも含めて比べたい方は、エンジニア転職におすすめなエージェント・サイト27選―未経験OKありをご覧ください。
目次
結論:エンジニアの転職エージェントは2〜3社。4社目を足す前にスカウト型を1つ
なぜ2〜3社なのか。比べられる数、無理なく回せる数、そしてエンジニアという職種の事情の3つから説明します。
2〜3社が「比べられる数」と「回せる数」の重なるところ
1社だけで動くと、その担当者が出してきた求人と想定年収が、そのまま自分の市場価値に見えてしまいます。ところが同じ職務経歴書を渡しても、ある担当者はバックエンドの開発経験を軸に求人を探し、別の担当者はチームリーダーの経験を拾ってPL候補のポジションを持ってくる、といったことは普通に起こります。2社目がいて初めて、どちらの見立てが自分の進みたい方向に近いのかを選べるのです。
かといって、窓口を増やすほど有利になるわけでもありません。doda「転職成功者の平均応募社数」によると、2025年4月〜2026年3月にdodaのエージェントサービスを使って内定を得た人は、平均31.9社に応募していました。2社以上に応募した人が94.9%、11社以上も66.4%にのぼります。書類選考と一次面接の通過率から逆算すると、約27社に応募して5社の面接に進み、ようやく1社の内定にたどり着く計算です。
応募が数十件の規模になる以上、エージェントを1社増やすごとに、求人の確認も日程調整も選考結果の連絡も丸ごと1セットずつ増えていきます。2〜3社までなら担当者ごとの提案を見比べる余裕が残りますが、4社、5社となれば、どの求人をどの担当者から紹介されたのかを追うだけで手一杯になるでしょう。4社以上をおすすめしない理由は「IT転職エージェントおすすめ39社を比較ランキング!未経験OKあり」でも触れています。
エンジニアは他職種よりエージェントを頼る比率が高い
(PDF)マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」で、直近の転職の応募段階で人材紹介会社を使った人の割合を見ると、転職者全体では19.2%でした。前職がクリエイター・エンジニアだった人に絞ると33.9%。内定承諾を検討する段階でも、全体の16.0%に対して30.4%と、ほぼ倍の開きがあります。
技術スタックやチームの体制、任される工程といった、求人票からは読み取りにくい情報を持っていること。これがエンジニアにとってエージェントを使う一番の理由です。
ただ、頼る比率が高い職種ほど、何社に任せるかを決めないまま動き出すと担当者のペースに引きずられます。届いた求人に返事をするだけで1日が終わる、という状態を避けるためにも、登録する前に社数の上限を決めておいてください。
社数より「登録時期をそろえる」ほうが比較の精度を左右する
意外と見落とされるのが、登録のタイミングです。1社目の面談から2週間以上たって2社目に登録すると、その間に1社目から届いた求人が頭の中の基準になり、2社目の提案を公平に見られなくなります。登録は同じ週のうちに済ませ、遅くとも2週間以内に全社の初回面談を終えるのが理想です。
各社には同じ職務経歴書を渡し、希望年収や転職理由、希望する働き方も同じ内容で伝えます。条件をそろえておけば、A社は自社開発企業ばかり、B社は受託開発企業が中心、といった違いが出たときに、それが保有求人の差なのか、担当者による経歴の読み方の差なのかを切り分けられます。後者なら、自分の経歴がどう評価されうるのかを知る材料にもなるので、ここは手を抜かないでください。
社数別のメリット・デメリット【1社/2社/3社/4社以上】
登録する社数によって、手に入る情報と抱える負担は変わります。まずは全体像を表で整理しておきます。
| 社数 | メリット | デメリット | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 1社 | 面談や連絡の手間が最小 | 求人や想定年収が妥当か確かめられない | 直接応募やスカウトが主軸の人 |
| 2社 | 担当者の提案と想定年収を比べられる | 役割を分ける余地は小さい | 在職中で時間が限られる人 |
| 3社 | 総合型・IT特化型・目的特化型で役割を分けられる | 同じタイプを並べると求人が重なるだけ | 複数の方向性を比べたい人 |
| 4社以上 | 紹介の窓口は増える | 重複紹介、説明のずれ、返信の遅れが起きる | おすすめしない |
1社だけ:手間は最小だが、提案の妥当性を確かめられない
窓口が1つなら、面談も求人の確認も一本で済みます。その代わり、担当者の提案が妥当かどうかを確かめる手段がありません。
希望年収500万円で相談したのに、紹介される求人が450万円前後に集中していたとします。それが市場の相場なのか、その担当者の見立てが低いだけなのかは、1社だけでは判断できません。企業に送られる推薦文で自分の強みがきちんと伝わっているかも、比べる相手がいなければ評価のしようがないのです。
1社で足りるのは、志望企業が決まっていて直接応募を主軸にしている人や、スカウト経由の選考がすでに進んでいる人です。そもそもエージェントを使うべきか迷っている方は、「エンジニアは転職エージェントを使わない方がいい?向かない人と使わずに転職する方法を徹底解説!」を先に読んでおくと判断が早くなります。
2社:比較が成立する最小単位
在職中に転職活動を進めるエンジニアなら、2社から始めるのが現実的な線です。同じ経歴を見た2人の担当者がどんな求人を持ってきて、想定年収をいくらと見るのか。この差を見るだけで、自分の経歴のどこが評価されているのかがかなり見えてきます。
片方が上流工程に挑戦できる求人を出し、もう片方は今の経験をそのまま活かせる即戦力枠を中心に提案してきた。こうしたケースで、どちらが正しいという話にはなりません。担当者によって経歴の読み方が変わると分かったうえで、自分が進みたい方向に近い提案を選べばいいのです。2社なら、連絡や面談も平日夜と週末で十分に回せます。
3社:タイプを分ければ役割を持たせられる
3社になると、エージェントごとに役割を分けられます。技術スタックや開発体制を踏まえた求人はIT特化型に、IT業界以外の事業会社の社内SEや地方の求人まで含めた情報は総合型に任せ、3社目にはハイクラス転職やゲーム業界など目的に特化したサービスを置く。こう組めば、3社それぞれから違う情報が入ってきます。
気をつけたいのは、同じタイプを3社並べる登録の仕方です。IT特化型を3社登録しても、似た求人が3通届くだけで、比べられる材料はほとんど増えません。3社目を足すときは、今の2社では手に入らない情報やサポートがあるかどうかを基準に選んでください。
4社以上:管理が崩れ、選考準備の時間を削る
4社を超えると、同じ求人を別々の担当者から紹介される、担当者ごとに伝えた希望条件が少しずつずれていく、といった問題が目に見えて増えます。厄介なのは、そのずれが企業に届く推薦文にまで及ぶことです。担当者によって強調する実績や転職理由の書き方が違えば、企業が受け取る情報の一貫性も崩れます。
もうひとつは返信の遅れです。採用する側から見ると、面接日程の返事がなかなか来ない候補者は、志望度が低い人として扱わざるを得ません。連絡が多すぎて後回しにしているだけでも、企業にはそう映ります。比べられる範囲を超えて社数を増やしても、得をする場面はほとんどないと考えてください。
【経験・目的別】自分に合う登録社数と組み合わせの考え方
ここでは経験年数や転職の目的ごとに、どのタイプのエージェントを何社組み合わせるかを整理します。具体的なサービス名を挙げた組み合わせは「IT転職エージェントおすすめ39社を比較ランキング!未経験OKあり」の目的別の章で紹介しているので、あわせて参考にしてください。
実務3年以上で方向性が明確な人:エージェント2社+スカウト型1つ
実務経験が3年以上あり、使いたい技術や働き方がはっきりしている人は、IT特化型を中心にエージェントを2社、そこにスカウト型サービスを1つ加える形が最も効率的です。
経験を積んだエンジニアほど、転職先への条件は具体的になります。Goでのバックエンド開発、自社サービス、フルリモート、年収700万円以上。こうした条件を掛け合わせるほど、当てはまる企業は一気に減ります。ここでエージェントを3社、4社と増やしたくなるところですが、求人を探す窓口を増やしても、同じ企業の求人が重なって届くだけです。
網を広げたいなら、企業の側から見つけてもらう経路を持つほうが効きます。(PDF)レバテック「IT人材白書2026」でも、企業が新たに注力している採用チャネルは、転職エージェント(27.2%)の次にスカウト型の求人媒体(22.4%)が挙がっていました。エージェントには求人を出さず、スカウトと自社採用だけで採用を回しているWeb系企業もあります。そうした企業とは、エージェントを何社増やしても出会えません。
スカウトが思うように届かない方は「エンジニアにスカウトが来ない原因は?採用する側から見た来る人・来ない人の違いと改善策」も参考にしてください。
SES・客先常駐から抜けたい人:IT特化型2社で始め、総合型は必要になってから
SESや客先常駐から自社開発企業や社内SEを目指すなら、まずはIT特化型を2社です。総合型は、IT業界以外の事業会社まで視野に入れたくなった段階で足せば間に合います。
この層が2社を比べるときは、求人数よりも、常駐から抜けたいという希望を担当者がどこまで理解しているかを見てください。自社開発を希望しているのに客先常駐の求人が混ざってくるなら、求人選びの方向がずれています。反対に、SESと自社開発で評価される経験がどう違うのか、配属先の開発体制や担当工程はどうなっているのかまで説明したうえで求人を出してくる担当者なら、任せて大丈夫です。タイプの違う2社を並べておくと、この差がはっきり出ます。
未経験・実務1年未満の人:未経験対応の特化型1〜2社+総合型1社、直接応募も並行
未経験や実務1年未満の人は、未経験者の支援に対応した特化型を1〜2社、総合型を1社にして、転職サイトからの直接応募も並行して進めます。
知っておきたいのは、何社に登録しても、似たような未経験歓迎の求人ばかり届くことがある点です。エージェントの報酬は採用が決まったときに企業から支払われるため、担当者は経歴と企業の採用要件が合いそうな求人から提案します。未経験者を受け入れている企業はある程度限られるので、どのエージェントからも同じような会社を勧められるのは、仕組みの上で自然な結果です。
同じ求人を複数社から紹介されたら、なぜその企業を勧めるのか、入社後はどんな業務から始まるのかを担当者ごとに聞いてみてください。説明の具体性に差が出れば、それがそのまま担当者を選ぶ材料になります。未経験者の場合、エージェント経由より直接応募のほうが通りやすい場面がある点は「IT転職エージェントおすすめ39社を比較ランキング!未経験OKあり」で解説しています。
年収アップ・ハイクラスを狙う人:ハイクラス型1社+IT特化型1社+スカウト
年収アップを第一に考えるなら、ハイクラス向けとIT特化型を1社ずつ、そこにスカウト型を加えます。ハイクラス型ではマネジメントや技術責任者のポジションを、IT特化型では技術の専門性を評価してくれる求人を探す、という分担です。
この層ほど、2社目の存在が効いてきます。提示された年収が経験に見合っているかは、ほかの提示額と並べないと判断できないからです。複数の担当者から想定年収を聞き、スカウトで届いた提示額も手元にあれば、希望年収を伝えるときの根拠がそろいます。
地方在住・フルリモート希望の人:対応地域の外は数に入れない
地方在住の方やフルリモートを希望する方は、社数を考える前に各サービスの対応地域を確認してください。IT特化型の多くは首都圏や関西が中心で、対象外の地域から登録しても紹介はほとんど届きません。そうしたサービスは、登録したとしても2〜3社の数には入らないと考えるべきです。
フルリモートの求人も、リモート可という表記だけで判断するのは危険です。入社直後から完全在宅なのか、研修期間だけは出社するのか、月に数回の出社日があるのか。この線引きは、初回面談の段階で担当者に伝えておきましょう。
エージェントは1社でいい人もいる
ここまで2〜3社をすすめてきましたが、全員に当てはまるわけではありません。スカウトや企業への直接応募が主軸で、エージェントには相場の確認と年収交渉だけを頼みたい人なら、1社で十分です。応募したい企業が決まっていて、その選考を優先したい人も同じです。
社数を決める前に、エージェントに何を任せたいのかをはっきりさせてください。その判断の仕方は「エンジニアは転職エージェントを使わない方がいい?向かない人と使わずに転職する方法を徹底解説!」で詳しく解説しています。
1社目と2社目で役割を分けるなら、次の3社から選ぶと組み合わせを考えやすくなります。
テックゴー:経験者の2社目に。選考対策と年収交渉を厚くしたいときに
ユニゾンキャリア:未経験からの1社目に。総合型と組み合わせて使う
【年代別】20代・30代・40代で変わる最適な社数
年代が上がるほど、登録できるサービスの範囲と、評価される経験の中身が変わります。ここでは社数の目安と、年代ごとの注意点だけを押さえておきます。
20代:IT特化型2社まで
実務経験のある20代は、IT特化型を2社までにとどめるのがちょうどいいバランスです。20代の転職では、今の経験だけでなく、これからどんなエンジニアになりたいのかも評価の対象になります。求人を大量に出してくる担当者より、3年後、5年後のキャリアを踏まえて提案してくる担当者を1人見つけるほうが、結果的に転職先選びで迷わずに済みます。
注意したいのは年齢の上限です。20代向けのサービスには、30歳を境に登録できなくなるところがあります。20代後半で転職を考え始めたなら、登録だけでも早めに済ませておいてください。未経験の20代は、前の章の未経験の組み合わせを参考にしてください。
30代:2〜3社で提示額を比べる
30代は、IT特化型を軸に2〜3社です。この年代になると、開発経験に加えて設計や要件定義、プロジェクト管理、後輩の育成といった経験も評価の対象になり、担当者によって提案されるポジションと想定年収の幅が大きく開きます。
先ほどのIT人材白書2026では、転職によって年収が増えたIT人材の割合が30代で63.4%と、年代別で最も高い結果でした。年収を上げやすい年代だからこそ、1社の提示額だけで決めてしまうのはもったいない。少なくとも2社から想定年収を聞き、比べたうえで交渉に臨んでください。
40代:社数より対象年齢に入っているかが先
40代は、何社登録するかより、そのサービスの対象年齢と求める経験に自分が入っているかを先に確かめます。目安は、ミドル層に特化したエージェントを1社、求人の母数を確保する総合型を1社、そこにハイクラス向けのスカウト型を1つです。
40代の転職で問われるのは、マネジメントの経験や専門領域での実績、プロジェクトを動かしてきた経験です。対象から外れたサービスに登録すると、面談のあとで紹介できる求人がないと言われて終わることもあります。対象条件の確かめ方は「IT転職エージェントおすすめ39社を比較ランキング!未経験OKあり」の選び方の章で解説しています。
複数登録したエージェントを管理する方法
2〜3社に絞っても、応募先が増えれば管理は一気に複雑になります。ここからは、複数登録を最後まで崩さずに続けるための運用方法を紹介します。
初回面談で「他社も使っている」と一言伝える
初回面談では、ほかのエージェントも使っていることを最初に伝えておきます。社名まで出す必要はありません。目的は担当者を競わせることではなく、同じ求人への重複応募を防ぐことです。伝え方は、次のような一言で十分です。
最初に言っておけば、あとで同じ求人を紹介されたときも気まずくならず、担当者のほうから応募状況を確認してくれるようになります。
同じ求人を複数社から紹介されたときの経路の決め方
同じ企業の同じ求人が2社から届いたら、応募する経路は必ず1つに決めます。判断の基準は2つで、先に具体的な紹介を受けたのはどちらか、そして企業の採用背景や仕事内容をより深く把握しているのはどちらかです。
企業側では、同じ候補者の推薦が2つのエージェントから届くと、どちらの経路で選考を進めるかを確認する作業が発生し、先に届いた推薦を正として扱うのが一般的です。あとから推薦文の出来がいいほうに切り替えたくても、順番で決まってしまうことがあります。どちらから応募するか迷ったら、応募する前に両方の担当者へ伝え、片方からのみ応募すると明言しておきましょう。
応募管理は1枚にまとめ、週1回だけ棚卸しする
応募管理は、エージェントごとに分けず1枚の表にまとめます。表に入れる基本の項目は「エンジニアは転職エージェントを使わない方がいい?向かない人と使わずに転職する方法を徹底解説!」で紹介しているので、ここでは運用のコツだけ書きます。
ぜひ足しておきたいのが、どの担当者に何を伝えたかの列です。A社には希望年収を上方修正して伝えたのに、B社には古い金額のまま、という状態はすぐに起きます。共有した日付と内容を残しておけば、担当者ごとの認識のずれを防げます。
表の更新は毎日でなくて構いません。週に1回、時間を決めて、紹介求人の重複、担当者ごとの希望条件のずれ、各社の選考状況、翌週の面談と面接の予定をまとめて見直してください。
週1回で足りるのか。応募の規模を考えると、むしろこのほうが続きます。dodaのデータでは平均31.9社でしたし、マイナビ「中途採用・転職総括レポート2026年版(2025年実績)」でも、エージェント以外の経路を含めた転職者全体で、応募数は平均13.6件、面接数3.8件、内定獲得数2.3件でした。調査の対象が違うので単純には比べられませんが、どちらにしても十数件から数十件の応募を並行して抱えることになります。毎日少しずつ更新するより、週1回まとめて全体を見渡すほうが漏れは確実に減ります。
転職用のメールアドレスとカレンダーを分ける
2〜3社に登録すると、求人紹介や日程調整のメールが毎日のように届きます。普段使いのアドレスに流れ込むと、仕事のメールに埋もれて面接日程の返事が遅れる原因になるので、転職活動専用のアドレスを1つ作っておきましょう。面談や面接の予定も専用のカレンダーに入れておけば、複数の担当者と同時に日程を調整してもダブルブッキングを防げます。
経歴・希望年収・転職理由は担当者ごとに変えない
各社に伝える職務経歴、使ってきた技術、希望年収と最低ライン、転職理由、希望する働き方は、1枚の文書にまとめて基準にしておきます。担当者から聞かれて補足するのは構いません。問題になるのは、A社には年収アップを、B社には仕事内容への不満を転職理由として伝える、といった話の食い違いです。
面接官は、手元の推薦文と本人の話が違えば、まずそこを質問します。悪気のない言い方の違いでも、説明に一貫性がない候補者という印象は、その後の質疑でなかなか消えません。
登録したエージェントを絞り込むタイミングと判断基準
比較のために登録したエージェントを、最後まで全部使い続ける必要はありません。どこで、何を基準に絞るのかを決めておきましょう。
絞るのは登録から3〜4週目、応募候補が出そろったころ
目安は登録から3〜4週目です。このころには各社の初回面談が終わり、紹介される求人の傾向も、担当者の対応のクセも見えています。応募したい企業が3〜5社ほど出てきた段階か、複数の担当者から似た求人が届き始めた段階で、比較の期間は終わりと考えてください。そこからは相性のいい担当者を残し、応募先の企業研究と選考対策に時間を回します。
残すエージェントを決める4つの基準
求人数の多さだけで残すエージェントを決めると、外します。判断の基準は次の4つです。
- 希望条件とキャリアの方向性を理解しているか
- 求人を紹介する理由を具体的に説明できるか
- 書類添削と推薦文の質が高いか
- 必要な連絡に適切な速さで返信してくるか
中でも差が出やすいのが、紹介理由の説明です。経験を活かせる求人です、で終わる担当者と、Javaでの設計経験とコードレビューを回してきた経験がこの企業のテックリード候補の要件に合っています、と具体的に言える担当者とでは、その後の書類添削や推薦文の精度もまるで違います。技術の理解度を初回面談で確かめる質問は「IT転職エージェントおすすめ39社を比較ランキング!未経験OKあり」で紹介しています。
求人が少ないエージェントをすぐ切らないほうがいいケース
紹介求人が少ないことだけを理由に切る必要はありません。件数は少なくても、ほかのエージェントにはない独自求人を持っているサービスはあります。求人紹介より書類添削や面接対策に強い担当者なら、選考対策の相談役として残すのも十分に意味があります。そのエージェントが自分の転職活動の中でどんな役割を果たしているかで判断してください。
選考時期がずれて複数内定が見えてきたとき
第一志望の最終面接を控えているのに、別の企業から先に内定が出そうになる。複数のエージェントを使っていると、こうしたずれはよく起きます。回答期限が迫ってから慌てるのではなく、選考の進み具合が見えた段階で、ほかの企業の日程も含めて担当者に共有しておいてください。
期限の延長を頼む場合も、担当者を通じて早めに打診します。企業にも採用スケジュールがあるので必ず延びるわけではありませんが、早く伝えた人ほど調整の余地は残ります。
使わなくなったエージェントの断り方と退会方法
比較の結果、使わないと決めたエージェントには、放置せず自分から連絡を入れます。伝え方と手続きの違いを押さえておけば、迷わずに済みます。
断るなら早いほうが角が立たない
連絡しないままでいると、求人紹介や状況確認の連絡がその後も届き続け、管理の手間だけが残ります。利用をやめると決めた時点で伝えれば、担当者もほかの求職者の対応に時間を回せるので、お互い気持ちよく区切れます。すでに求人紹介を受けている段階でも、今後は使わないとはっきり伝えて構いません。
そのまま使える断り方の例文
メールなら、次のような文面で十分です。細かい理由を書き込む必要はありません。
〇〇様
お世話になっております。〇〇です。
これまで転職活動のご支援をいただき、ありがとうございました。
転職活動の進め方を見直した結果、貴社のサービスの利用を終了させていただくことにいたしました。今後の求人のご紹介とご連絡は不要です。
短い間でしたが、丁寧にご対応いただきありがとうございました。
電話で伝えるなら、用件を先に言ってしまうのが一番短く済みます。
「紹介停止」と「退会」は別物
紹介停止は、登録情報を残したまま求人紹介や連絡だけを止めてもらう方法です。退会は、登録そのものを取り消します。
数年後にまた転職を考える可能性があるなら、紹介停止にとどめておけば、次に使うときに経歴を一から説明し直さずに済みます。今後使う予定がなく、登録情報の削除まで望むなら退会を選んでください。退会の手続きや個人情報の扱いはサービスごとに違うので、利用しているサービスの案内に沿って進めます。
選考中のエージェントを止めるときの注意
応募済みの企業があるなら、紹介停止と選考辞退を分けて考えてください。新しい求人の紹介だけ止めたいなら、進行中の選考はそのまま続けられるかを担当者に確認します。選考そのものを辞退するなら、その意思を担当者に伝え、企業への連絡を任せます。
進行中の選考を整理しないまま退会だけ先に済ませると、日程調整や結果の連絡が宙に浮きます。選考の整理が先、手続きはその後。この順番だけは守ってください。
エンジニアが複数登録で失敗するパターン
複数登録そのものに問題はありません。失敗する人は、使い方のほうでつまずいています。
同じタイプのエージェントばかり登録する
IT特化型ばかり4社、総合型ばかり3社、といった登録の仕方では、同じ求人が別々の担当者から届くだけで、比べられる情報はほとんど増えません。2社でも、総合型とIT特化型のように得意分野の違う組み合わせにしたほうが、見える求人の範囲は確実に広がります。
登録しただけで面談を受けず、返信もしない
エージェントは、登録フォームの情報だけでは求人を選べません。初回面談で経験や希望を聞いたところから、ようやく提案が始まります。面談を受けず連絡にも返さないままでは、登録していないのと変わりません。登録するなら初回面談まで進める前提で、合わないと感じたら早めに断る。この2つを守れば、登録数が無駄に膨らむことはありません。
担当者同士を競わせて年収を上げようとする
B社ではもっと高い年収を提示されたとA社の担当者に伝え、条件を引き上げさせようとするのは逆効果です。担当者が企業に強く出られるのは、候補者の経験と実績に根拠があるときで、他社の数字をぶつけるだけでは交渉の材料になりません。
ただし、ほかの選考の進み具合や、実際に出ている内定の条件を共有するのは問題ありません。伝えるべきなのは他社名ではなく、自分がどんな条件で転職を考えているか、ほかの選考がどこまで進んでいるかです。そのうえで、希望年収の根拠になる経験や実績を担当者に渡してください。
社数を増やして応募数を稼ぎ、面接準備が雑になる
エージェントを増やせば紹介求人も増えますが、届いた求人に片っ端から応募すると、企業ごとの事業内容や開発環境を調べる時間がなくなります。面接をしていると、この差ははっきり分かります。自社のプロダクトや技術選定について一言も触れない候補者は、経歴がどれだけ立派でも、なぜうちなのかという問いに答えられません。応募の数を稼ぐより、経験を活かせる企業を見極めて応募するほうが、内定までの距離は確実に縮まります。
よくある質問
他社も使っていることは伝えるべき?社名まで言う?
伝えるべきです。ただし社名までは不要で、ほかのエージェントも利用していることと、重複応募を避けたいことの2点が伝われば足ります。
複数登録していることは、担当者や応募先企業に伝わる?
エージェント同士が登録状況を共有する仕組みはないため、自分から言わない限り担当者が知ることはありません。応募先企業に伝わるのは、同じ企業に別々の経路から応募したときです。現職に転職活動を知られないための注意点は「エンジニアの転職サイト登録は現職にバレる?身バレする原因と、在職中に安全に進める方法を徹底解説!」で解説しています。
転職サイトの直接応募と、エージェント何社まで併用していい?
直接応募の併用に制限はありません。エージェントを2〜3社にとどめ、そこに直接応募を足す形が管理しやすい組み合わせです。同じ企業へエージェント経由と直接応募の両方から応募しないよう、直接応募した企業も同じ管理表に記録してください。
同じ企業の別ポジションに、別のエージェントから応募していい?
別の求人として扱われる場合でも、書類を受け取る採用担当は同じ人であることが多く、2つの経路から届くと社内で確認が入ります。同じ企業に複数応募するなら、経路はどちらか1社にまとめてください。
一度退会したエージェントに、また登録できる?
再登録できるかどうか、以前の登録情報が残っているか、改めて面談が必要かは、サービスごとに違います。また使う可能性が少しでもあるなら、退会ではなく紹介停止にしておくと、再開の手間が省けます。
初回面談だけ受けて、その後使わなくても問題ない?
問題ありません。面談してみて相性や求人の方向性が合わないと分かるのも、複数登録する目的のひとつです。使わないと決めたら、その時点で担当者に連絡して紹介を止めてもらいましょう。
まとめ:エンジニアの転職エージェントは2〜3社から始めよう
エンジニアの転職エージェントは、2〜3社が基本です。1社では提案の妥当性を確かめられず、4社を超えると連絡と応募管理に追われて選考準備の時間が削られます。それでも窓口を増やしたいときは、エージェントではなくスカウト型サービスで、企業から見つけてもらう経路を足してください。
進め方は、最初の1〜2週間で同じ経歴と希望を伝えて各社の初回面談をそろえ、3〜4週目に使い続ける1〜2社へ絞ります。応募が始まったら、経路と担当者ごとの共有内容を1枚の表にまとめて週1回見直し、使わなくなったエージェントには早めに紹介停止を伝える。ここまでできていれば、複数登録に振り回されることはありません。
自分の経験や目的に合うサービスをもっと比べたい方は、エンジニア転職におすすめなエージェント・サイト27選―未経験OKありもあわせてご覧ください。
複数登録の1社目・2社目におすすめのエンジニア向け転職エージェント3選
最後に、複数登録の1社目・2社目に置きやすいエージェントを3つ紹介します。経験者が軸と2社目に使うサービスと、未経験者の1社目として検討したいサービスです。
1.レバテックキャリア
- 技術スタックが通じるキャリアアドバイザー
- 年間7,000回以上の企業訪問で得た「企業別面接対策」
- 現役エンジニア・採用担当者による添削サポート
レバテックキャリアは、IT・Webエンジニアの転職に特化したエージェントです。キャリアアドバイザーが技術スタックや開発職種への理解を持っているため、使ってきた言語やフレームワーク、担当工程まで踏まえて求人を出してくれます。
複数登録の中では、経験者の1社目に置くのが最も使いやすいサービスです。年間累計7,000回以上の企業訪問を通じて、現場のエンジニアやプロジェクトマネージャーから開発環境やチーム体制の情報を集めているため、2社目以降から紹介された求人を比べるときの物差しになります。
実務経験を活かして、入社後の開発環境まで納得できる企業を選びたいエンジニアに向いています。未経験者向けの求人は扱っていないので、未経験の方はユニゾンキャリアから検討してください。
| 得意な職種 | アプリケーションエンジニア、フロントエンドエンジニア、サーバーサイドエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、データサイエンティスト 他 |
|---|---|
| 求人数 | 53,000件以上 |
| 対応地域 | 首都圏、東海、関西、九州(福岡) |
| 未経験可の求人 | × |
| 初回の面談 | 電話・オンライン(来社は渋谷・名古屋・大阪・福岡) |
| 公式サイト | https://career.levtech.jp/ |
専門用語が通じるIT/Web系に強いエージェント。徹底した企業研究で面接通過率が高い!
レバテックキャリア
面接対策やポートフォリオへの技術的なアドバイスもあり。専門的な知識が深いからマッチング率が高い!
2.テックゴー
- 模擬面接が回数無制限。納得いくまで対策可能
- 「1Day選考会」で最短ルートの転職活動が可能
- 年収アップ平均144万円・交渉成功率100%
テックゴーは、ITエンジニアのキャリアアップ転職に強いエージェントです。大手企業やメガベンチャー、自社開発企業などの求人を扱い、公式情報によると利用者の平均年収アップ額は144万円にのぼります。
複数登録の中では、経験者の2社目に置くと力を発揮します。模擬面接を回数無制限で受けられるので、応募先が固まってからの選考対策を厚くでき、1社目から聞いた想定年収と比べながら交渉の方向性も決められます。土曜日1日で複数の面接を受けられる1Day選考会もあり、平日に休みを取りにくい在職中の人には助かる仕組みです。
担当者によると、2年以上のIT経験があるかどうかで受けられる支援の内容は大きく変わるそうです。実務経験が浅い人は、面談で支援の範囲を確かめてから使ってください。
| 得意な職種 | IT/Web領域における幅広いエンジニア職 |
|---|---|
| 求人数 | 10,000件以上 |
| 対応地域 | 全国 |
| 未経験可の求人 | × |
| 初回の面談 | 原則オンライン |
| 公式サイト | https://tech-go.jp/ |
【業界TOPクラスの内定率】ITエンジニア専門の転職エージェント!
テックゴー
現役ITエンジニアのキャリアアップに強いエージェント。模擬面接や1Day選考会への参加など「充実のサポート」に定評ありです!
3.ユニゾンキャリア
- Google口コミ4.8点(400件以上)の高評価
- 一人あたり最低5回以上の面談機会
- 完全無料のITスクールを併設
ユニゾンキャリアは、IT・Web・ゲーム業界への転職に特化したエージェントで、未経験からエンジニアを目指す20代の支援に力を入れています。キャリアアドバイザー全員がIT業界に精通しており、企業ごとの開発環境や求める人物像を踏まえて求人を提案してくれます。
複数登録の中では、未経験者の1社目として使い、総合型を1社組み合わせる形がおすすめです。未経験歓迎の求人は、求人票から研修内容や配属先が読み取りにくいもの。そこまで説明してくれる担当者がいると、総合型から届いた求人を見比べるときの判断軸ができます。Google口コミで4.8(自社調べ)の評価を得ている点も、初めての転職で相談先を選ぶときの安心材料です。
対応地域は一都三県と大阪が中心です。それ以外の地域で転職したい人は、全国対応の総合型を軸にしてください。
| 得意な職種 | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、クラウドエンジニア、社内SE 他 |
|---|---|
| 求人数 | 10,000件以上 |
| 対応地域 | 一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、大阪府 |
| 未経験可の求人 | ◎ |
| 初回の面談 | オンライン、または渋谷オフィスでの対面 |
| 公式サイト | https://unison-career.jp/ |
IT/Web/ゲーム業界に特化したエージェント【未経験の支援に強い】
ユニゾンキャリア
業界に精通したキャリアアドバイザーのサポートに定評あり。IT/Web/ゲーム【未経験】の20代におすすめ!
3社以外も含めて比べたい方は、エンジニア転職におすすめなエージェント・サイト27選―未経験OKありをご覧ください。



























