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技術力が何よりも大事
web業界はIT業界の中でも技術の廃り流行りが早い業界です。そのため、現時点で最先端の技術を習得しているだけでなく、これからも最先端を追い続ける人材かどうか、という点が非常に重視されます。一方で、webシステムエンジニアの場合、社内システムエンジニアのような細かい調整力について詳しくアピールする必要はありません。もちろんあるにこしたことはないのですが、技術力に比べればさほど重要視されないのです。
それでは、webシステムエンジニアに転職する場合、職務経歴書で抑えるべきポイントについて詳しく見ていきましょう。
利用できる技術をアピールする
利用できる開発環境の多さは、入社後に任せられる仕事の多さと同義であり、採用されやすさに直結します。職務経歴書を作成する際は、以下の内容について必ず言及するようにしましょう。
《使用言語》
単純に多くの言語を使用できることも重要ですが、ユーザーから見える部分の処理であるフロントエンドとリクエストの処理などの動的な処理を行うバックエンドで用いられる開発言語が両方とも記載されていると、人事担当からの評価は上がります。フロントエンドの言語としてはHTMLやCSS、JavaScriptなどが挙げられます。バックエンドの言語としてはPerl、PHP、RubyやPythonが良く知られています。但し、while文を使えるといった、プログラミング言語の中のある機能を利用できる、といった表現は好ましくありません。
これだけでは実務で役に立てることができたのかどうか、人事担当によっては判断できないためです。それよりも、開発環境を利用して生み出したアプリケーションについて、実績と絡めて説明するようにしましょう。
なお、最近生み出された開発言語についても記入があると、あなたが現状に甘えず最新の技術を学び続けていることを強く主張できます。このような言語は開発に使う機会こそ少ないかもしれませんが、自宅で学習してその旨追記しておくと好印象です。
《フレームワーク》
webシステムの開発では、例えばPHPならCakePHP、RubyならRuby on Railsといったように必ずフレームワークの使用を伴います。そのため、職務経歴書には、プログラミング言語と共に利用できるフレームワークも記入しなければなりません。
また、フレームワークはバージョン番号も明記すると良いでしょう。フレームワークによってはバージョンによって利用できる機能が大きく変わりますし、最新のバージョンを記入しておくことで、情報収集を欠かしていないこともアピールできるようになります。
《データベース》
webシステムエンジニアであれば、データベースへの言及は欠かせません。MySQLやOracle DBなど、利用できるデータベースの名前と、それを使った実績について記入しましょう。
《負荷分散》
SNSやソーシャルゲームといった大規模なwebサービスを提供する会社に応募する場合、サーバーの過負荷を避ける負荷分散に詳しい技術者は人事担当にとって喉から手が出るほど欲しい人材です。もしあなたに実績やスキルがあるのであれば強みになりますので必ず記入しましょう。
あなたのやる気をアピールする
やる気、というのは単に「やりたいです」と口で言うことではありません。人事担当が知りたいのは、あなたがweb業界の技術の荒波についていこうとするモチベーションを持っているかどうかです。したがって、仕事での実績と同様、より客観的な事実でやる気があることを主張しなければなりません。以下の経験があれば、あなたのやる気を証明するものとしてアピールしてみましょう。
《独自サービスの開発》
独自にサービスを開発することは、あなたのやる気を証明する最も有効な手段です。webシステムエンジニアはwebを利用して動作するシステムを作るため、他のシステムエンジニアに比べても自身の成果物を広く公開しやすいです。もちろん、業務で作成したシステムを勝手に公開してはいけませんが、自分が独自に開発したサービスであれば問題ありません。
転職を考えているのであれば、自身の持ちうるスキルを総動員してwebサービスを作り、それを広く公開してみましょう。たとえ少々使っている技術の程度が低かったとしても、実際にサービスを完成まで漕ぎ着けることができたのであれば、それはあなたの熱意や粘り強さを客観的に証明する格好の材料となるのです。当然、独自サービスの開発により、あなたのスキルについても客観的な評価を受けることができるでしょう。
《資格の取得》
Ruby技術者認定試験といった、webシステムに関連しうる資格を持っているのであれば、自分のやる気を示す材料としてアピールして損はありません。特に、web業界ではOracle MASTER Databaseのように、ソフトウェアベンダーにより認定される資格もその有効性が広く知られています。一方で、資格にはそれに見合った実績が要求されます。無いよりはあったほうがいいのですが、実績がないと資格勉強を頑張っているだけで実務能力はないと判断されることもあります。
《講習会への参加》
有志で開かれる講習会への参加実績も、やる気を示す材料にはなります。ただ、実績が伴わなければ資格以上に白い目で見られやすい経験である点には注意してください。