ゲーム業界は今や日本の代表的なサブカルチャーとなっています。人気職業ランキングでもトップ3に入るほど、根強い人気があります。そんなゲーム業界ですが、採用情報を確認してみると「経験者募集」という条件をよく目にします。では未経験者はゲーム業界で働くことが可能なのでしょうか?それとも書類で落選してしまうのでしょうか?
本記事は未経験者からゲーム業界へ就職したい方向けの記事となっております。ゲーム業界といっても様々な分野や職種がありますので未経験者での採用の難易度を交えてそれぞれの分野と職種を紹介します。
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目次
ゲーム業界にはどのような分野があるか
モバイル系(難易度 ★★☆☆☆)
ガンホー(パズドラ)やコロプラ(白猫シリーズ)などのスマホアプリゲームを開発する仕事です。比較的新しい分野で開発環境のしきいも低いため、企業も参入しやすいのが特徴です。
未経験者では最も就職しやすい分野です。
アーケード系(難易度 ★★★☆☆)
ゲームセンターの機体のソフトを開発する仕事です。プログラマやデザイナーの求人はいくつか確認できましたが、ある程度スキルを必要とした分野です。
プログラマはC言語、C++、C#などのプログラミング言語の中でも深い知識が必要な言語です。デザイナーはPhotoshopなどのスキルが必要です。
コンシューマー系(難易度 ★★★★☆)
Nintendo Switch・PS4などの家庭用ゲームソフトを開発する仕事です。任天堂やSONYなどの大企業に就職できる人材はほんの一握りですが、サードパーティのソフトであれば外注も含め携われる可能性は大いにあります。
※サードパーティとは任天堂などのゲーム機開発会社でなく、ソフトのみを開発する第三者の会社のこと。
プラットフォーム系(難易度 ★★★★★)
Nintendo Switch・PS4などのゲーム機本体を開発する仕事です。高い技術力を要するのと会社独自のノウハウがつまっているため、未経験者どころかそもそも求人自体もほとんどありません。
ゲーム業界にはどのような職種があるか
デバッカー(難易度 ★☆☆☆☆)
ゲームが正常に動作するかをテストする仕事です。リリース前の品質チェックですので重要な役割ではありますが専門性を必要としないため、最も未経験者が活躍しやすい仕事です。
具体的には実際にゲームをプレイして、どんな場面で不具合が起きるのか、どんな不具合がどれくらいの頻度で起きるのかをチェックします。ユーザー目線に立ち、1つ1つを漏れなく確認していくため、コツコツした作業が好きな方に向いていると考えられます。
仕事内容ですが、
- テスト計画
- 設計
- 実施
の順に自身で組み立てながら進めていきます。
必須要件もしきいは低く、完全に未経験者でも採用実績があります。 「テスト業務経験」・「チート知識が豊富」・「責任感がある方」ですと更に採用されやすいです。
サポート業務(難易度 ★☆☆☆☆)
開発者をサポートしたり、ユーザーをサポートしたり主に事務作業の仕事です。デバッカーとならび最も未経験者が採用されやすい職種です。
仕事内容は多岐にわたり、ユーザーからのお問い合わせに対する調査および回答、協力会社との対応フローの検討、ディレクターやプログラマーとの施策内容の確認、開発側の調査や調整が必要な問い合わせの課題整理、課題解決までの進行管理や報告等の実施、アプリ・サイトの投稿監視・審査業務、ネット動画審査・広告審査・風評調査、などがあります。
ゲームプランナー(難易度 ★☆☆☆☆)
ゲームの企画・構成を考える仕事です。ゲームディレクターやゲームプロデューサーなどと一緒にユーザーニーズを分析し方向性を決定します。
ゲームのトレンド(流行り)やニーズなどのターゲットを明確にし 作成するゲームの方向性を今どんなゲームが人気なのか、どの年齢層をターゲットにするのかなど、あらゆる視点からアプローチしていき新作ゲームを企画します。
ゲーム全体に関係するルール・キャラクター・画面レイアウト・シナリオ作成・ データ作成・仕様・設計・各種調整役まで業務範囲は多岐にわたります。一見難しい仕事内容に思えますが、未経験者の採用実績は多い職種になります。
必須スキルとしてよく上げられるのは「ゲーム制作経験」や 「仕様書・企画提案書作成経験」や「プランニング経験」などが挙げられます。
そのほかにも歓迎スキルとして「スクリプト経験」や「イラストやサウンドの発注、進行管理経験」・「パラメーター設計の経験」が挙げられます。
プログラマー(難易度 ★★☆☆☆)
ゲームのユーザー画面設計・サーバー構築・ネットワーク構築・などのプログラミングの仕事です。プログラマーの重要な役割としてはどれだけ多くのユーザを素早くさばけるかです。
最近ではスマホアプリ開発において、クロスプラットフォームと呼ばれるiOSとAndroidを出来るだけ1つの言語で書くためのフレームワークも存在します。サーバー構築もそうですが、クロスプラットフォームにはWebの技術を活用する場合があります。そのため、Web業界からの転職者も多い傾向にあります。
ゲーム業界未経験であってもプログラムやWeb技術のスキルが求められるケースがあります。
もちろん、AndroidまたはiOSの開発経験もあれば更に採用されやすいです。しかし、現実としてはデバッカーからのステップアップで仕事を任させるケースが多いです。
データサイエンティスト(難易度 ★★★☆☆)
マーケティングデータのデータ分析・分析結果による提案・更なる改善分析を実施する仕事です。更にデータ分析をするだけで終わらず、提案・その提案結果の分析と担当タイトルの運営に責任をもって取り組んで頂く為、ゲーム運営に深く関わっていくことができます。
具体的な業務内容は、ユーザーの行動履歴分析を通じた各ゲームが抱える問題の抽出とその解決、ユーザーの行動特性を踏まえた新たな企画提案、 企画の成功確率を高めるための論理的なサポート、などが挙げられます。
スキルとしてデータベースのテーブル設計経験や事業理解を元にした仮説構築とその分析/検証経験が必要になります。また、回帰/分類/クラスタリング手法などの統計学の知識もあればさらに採用されやすくなります。
募集人数が少ないため、採用中の企業に巡り合う可能性は低いです。
デザイナー/イラストレーター(難易度 ★★★☆☆)
キャラクター・モンスター・アイテムなどのイラスト制作業務の仕事です。上記仕事ですとゲーム業界未経験での求人はありますが、イラストレーターとしての経験は必須です。
具体的にはPhotoshop、Illustratorなどのグラフィックツールのスキルが問われます。また、上位の仕事となると背景、炎や光などによる演出を施すエフェクト、 動きを付ける3Dモーションなど3DCGのデザインの仕事があります。
経験・スキル重視の求人が多い傾向にあります。
サウンドクリエイター(難易度 ★★★★☆)
サウンドクリエイターは作曲家と、効果音やエフェクトにつき機材を用いて作成していくものとに大別されます。
この仕事をするうえで必須の資格はありませんが、作曲能力はもちろん、DTM(DAW)ソフトを使いこなす力も必要になり、サウンドクリエイターの専門学校や音楽大学を出て、ゲーム関連企業、音楽・アニメ・映像・コンテンツなどの制作会社へ就職する人が多いのでベースの知識やスキルは問われる可能性が高いです。
募集人数が少ないため、採用中の企業に巡り合う可能性は低いです。
グラフィックデザイナー(難易度 ★★★★☆)
キャラクターの原案や背景などのグラフィックを担当します。2Dと3Dとで担当が異なることも多々あるようですが、3Dゲームが増加してからは、仕事量が膨大になり必要とされる人数も増加しています。グラフィックデザイナーの使命はクライアントの意向に沿ったデザインをすることです。
仕事としては、複数の仕事を抱えながら納期に間に合うようにスケジュール管理を行う能力、クライアントが求めているものをしっかりと聞き出すヒアリング能力が求められます。当然のスキルとしてデザインの知識は必須です。
ディレクター(難易度 ★★★★☆)
企画・デザイン・設計・開発・リリースなどの制作の現場を統括するという職業です。ゲーム業界への深い知識が必要のため、未経験者ではあまり採用されにくい職種です。
ゲームメーカーやゲーム開発会社にプログラマーやデザイナーなどの開発職で経験を積んでからステップアップしてディレクターの仕事に就くのが一般的です。更に大学やゲーム企画専攻などのある専門学校卒業といったベースのスキルが必要になります。
プロデューサー(難易度 ★★★★★)
プロジェクト全体を管理し、予算・人員編成を含めて指揮します。プロジェクトの責任を持つのでとても重要な役割です。そのため、ゲーム業界に精通したベテランの人材が望ましいため、未経験者である事を覆すアピールポイントや実績などが無い限りは、採用されるのは困難な職種です。
仕事内容としてはゲーム制作会社のお客様の所へ訪問したり、イラストの納期・ご希望金額などの整合を取ります。接客業のため駆け引きなどの交渉技術のスキルも必要になります。
実際に募集内容を確認してみました
某有名求人サイトにて40件の未経験者のゲーム業界への求人をまとめました。※2019年4月現在
- デバッガー 14件(34%)
- サポート業務 11件(26%)
- プランナー 7件(16%)
- プログラマ 5件(12%)
- ディレクター 2件(4%)
- デザイナー 1件(2%)
デバッガー・サポート業務・プランナーが圧倒的に多いです。その他の職種はある程度ゲーム業界での実績を挙げてからステップアップする傾向にあります。
給料
平均としての年収金額は2,200,000円~4,000,000円となります。給料としてはそこまで低くはありませんが、未経験者ですとだいだい下限値付近の金額になってきます。
雇用形態
一番多かったのが派遣社員、次にアルバイト、最後に正社員の順です。ゲームにも企画によって当たりはずれや閑散期と繁忙期の差が激しいため、どうしても短期で雇う形態が多い業界になっております。
まとめ
完全に未経験者ですと、まずはデバッカーかサポート業務で業界での経験を、ある程度積んだ後に職種転換を考えるとステップアップしやすいでしょう。
どうしても最初からゲームを作りたい!という熱意のある方は個人でゲームを作成しポートフォリオの一つとしましょう、このポートフォリオを面接時に実績として紹介すると採用が有利になるので、悩んでいる方は今すぐ行動することをお勧めします!
ポートフォリオを公開する
これまで自分が作ったゲームや作品を実際にWeb上に公開すると、他者からの評価やアドバイスなども貰えるので積極的にやってみましょう。また面接時にも簡単に実績を見てもらう事ができるので是非準備を検討してください。
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