エンジニアの転職

公開日:2019/04/08  更新日:2019/08/22

《現役キャリアアドバイザー》から見た、40代・未経験からのIT・Web業界への転職チャレンジ

面談をするイメージ

わたしたちの日常はスマートフォンの普及やネットの一般化、いろんなITサービスが生まれ、どんどん生活が便利に変わってきています。

そんなIT業界は華やかそうに見えるのに、自分はこのままずっとこの仕事を続けられるのだろうか…体力は持つのだろうか…10年後、この仕事はあるんだろうか・・・日々の仕事に疲れ、「このままこの仕事を続けていてよいのだろうか・・・」と誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

今回は40代未経験からのIT業界に挑戦するケースについて、ご紹介します。

ここがポイント!
本記事は、在籍する転職エージェントにて、これまで1,000名ほどのエンジニアの転職活動に携わってきた現役キャリアアドバイザーさんに寄稿頂きました!
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IT業界への就職は可能?!

IT業界のイメージ

IT業界はいま、空前の人手不足と言われています。それは、わたしたちの生活がどんどんIT化されていることも理由の1つですが、もう1つの理由は少子高齢化が進んでいることにあります。

今も労働人口不足についてはニュースになっていますが、この問題はなかなか解決には向かいません。日本としてはそんな状況の中でも国際競争力を意識し、国力を落さないために、何とか少ない労働人口の中でも同じだけの生産性を保ちたいと考えています。つまり、これまでの仕事内容でもIT置き換えられるものはITに置き換え、人間にしかできない仕事は人間がする。そのために、国をあげてIT事業に力を入れており、小学校からのプログラミング授業がスタートしています。

そんな状況にあるため、IT化はどこの業界・業種でも進んでいるのですが、一方でその担い手が少なく、システム開発現場は人手不足となっています。転職希望者に対してどのくらいの数の求人があるのかを示す有効求人倍率についてのデータがあります。大手人材会社が発表しているものだと全体平均は2.13倍、これをIT業界だけに絞った場合は7.2倍となっており、エンジニアの転職市場は熱いことが読み取れます。※2019年4月 現在

40代未経験からのキャリアチェンジとなると、正直ITだけではなくどの業界・職種においても、20代・30代に比べると厳しい状況となります。しかし、前述したとおり、IT業界は人手不足の状況となるため、経験や意欲次第で、未経験からでもチャレンジできる業界といえます。

※[未経験からの転職なら]IT/Web業界転職サイトまとめ|現役エンジニアが比較した11選!で詳しく比較する事ができます。

IT業界で求められる人物像とは

では、IT業界で求められる人はどんな人でしょうか?もちろん会社や職種によっても細かく分かれますが、ここでは主にIT業界に挑戦するときに求められる3つの要素について説明していきます。

挑戦することを考え、自分が当てはまるかどうか、ぜひ考えながら確認してみてください。

[1]IT業界への興味関心が高い人

まず、大前提ですがIT業界への興味関心は必須となります。IT業界に挑戦したい、でもまったくよくわからない、では話になりません。少しでもIT業界について、ITの仕事について、エンジニアの仕事について、理解をし、「やってみたい」「面白そう」と思える人でないと難しいでしょう。

これはIT業界だけに限らないですが、採用面接で重要視される項目の1つに「意欲」があります。「ITに興味がある」と口先だけの言葉で評価をされるわけではなく、いろんな角度から興味関心を確認されます。また、40代からの転職となるので、挑戦してみて「やっぱりちがった」となってしまうのはもったいないと思います。ぜひ、ITのことを色々調べてみて、他のいろんな職種やサービスより、ITの方がたのしそう、好きだなと思えるようであれば、挑戦してほしいと思います。

[2]勉強する意欲が強い人

IT業界はデスクワークであり、ガテン系やサービス業などの他業界に比べると年齢関係なく仕事が可能です。しかし、どんどん新しいサービスや技術が生まれてきますので、キャッチアップしていく必要が出てきます。IT業界ではたらく上では、新しいサービス・技術について勉強していくことを覚悟できているとよいでしょう。

ITは「手に職」の世界のため、勉強をし、スキルを習得すれば、自分の財産になります。自己学習を進めた分、スキルが身につけば、仕事はスムーズに進みますし、社内で新しいプロジェクトを任されたり、昇給・昇進にもつながります。「仕事だから」と割り切るのではなく、「手に職」をつける、という意識を持って学習に取り組めるとよいでしょう。

[3]正確な仕事・納期を守ることに意識がある人

どの仕事もそうかもしれませんが、IT業界でも、正確に仕事をしよう、納期を守ろう、という意識が非常に重要です。システムはちょっとしたミスや間違いでシステムが動かなかったり、エラーが生じたりします(バグといいます)。

また、1人でやる作業もありますが、1から10まで一人でやるわけではなく、一部分の業務を終えたら次の工程は別の人が担当する、などチームで動く仕事でもありますので、納期をしっかり守って仕事をすることが求められます。

そのため、正確な仕事・納期通りの仕事をする、という意識、責任感は必要な要素です。これまでの仕事経験で、同じようなことを大事にしていた経験があれば、アピールもできるかもしれません。

いかがでしょうか。3つとも当てはまれば、IT業界にチャレンジできる可能性はあります。

では、実際に40代未経験から転職をするときの活動のポイントについて、次の章で説明していきます。

現場で求められるSE(システムエンジニア)の人物像とキャリアプラン

転職活動のポイント

IT業界に必要なスキル

転職活動はどう進めるのがよいでしょうか。実際にIT業界へ転職しようと考えたら、以下3つのポイントを押さえて活動をすすめていきましょう。これまで多くの方を未経験からエンジニアにご支援してきましたが、このポイントを押さえていると、転職成功の確率はぐっと上がります

難しいことではありませんが、覚悟は必要ですので、「自分だったらできるかな」と考えながら確認してみてください。

最低限の勉強はしておく

IT業界へ未経験からのスタート、しかも40代からとなると、採用面接官からは「本当にやる気あるのだろうか?」「IT業界のことをどこまで理解しているんだろうか?」と思われることがほとんどです。ポテンシャルだけで内定が獲得できる20代と比較すると、40代は一定の社会人経験があるため、ただ「がんばります」「仕事内容に興味があります」という面接でのアピールだけでは、採用に至りません。実際にやる気があること・理解があることを、「行動」で示すとよいでしょう。

たとえば、IT関連の資格を取得してみると、思いつきで急にIT業界に興味をもったわけではなく、しっかり勉強も始めたうえでIT業界を志望していることが伝わるかもしれません。簡単に勉強できるものでは「ITパスポート」があり、会場によりますが毎月受験可能です。もう少し難易度が高いものでは「基本情報技術者」があり、こちらは年2回の受験です。これらの資格を取得しておいたり、勉強を始めておくとよいでしょう。

他には未経験からエンジニアになるためのスクールなどに通うのも効果的です。短いものでは1日単位や、数週間、数か月単位など、さまざまなスクールがあり、無料で学べるもの、有料で学ぶものなどいろんな種類があります。オンラインで勉強できるものや就職支援があるスクールもあり、検索してみるとすぐに見つかります。

実際に勉強を始めてみると、IT業界やエンジニアの仕事内容も理解できるため、就職してから「思っていた仕事と違う」と感じるリスクも少なくなります。少しでも勉強をしてみてから選考を始めるほうが、成功確率があがるといえます。

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応募はたくさんする

未経験から応募可能、と書かれている求人を探すとたくさんの求人がヒットします。いくつかめぼしいものを見つけて、応募を2、3件してみる・・・という方もいますが、応募数を増やすことが、転職成功につながりますので、ぜひたくさん応募してほしいと思います。

※[未経験からの転職なら]IT/Web業界転職サイトまとめ|現役エンジニアが比較した11選!で詳しく比較する事ができます。

求人広告というのは数多くありますが、会社によって事情が異なります。「未経験で募集はしているけど、できれば経験者がいいな・・・」という会社もあれば、「未経験でも全力で育てたい」という会社もあります。「今すぐに採用したい」という会社もあれば、「求人広告を出しておいて、いい人がいれば採用しようか」という会社もあります。

会社ごとに、採用に関して事情が異なりますが、どの会社が「未経験でも全力で育てたい」と思っていて、「今すぐに採用したい」と思っているのかわかりません。そのため数多く応募するのが未経験から挑戦するための鉄則です。

ご経験やご年齢、勉強深度にもよりますが、40代・未経験からの挑戦であれば、30~50社ほど応募してもよいでしょう。100社以上応募する方、中には500社ほど応募をした方もいます。書類選考は面接に行くためのただのチェックだと捉え、あまり深く考えすぎず、応募はどんどんチャレンジすることが、転職成功への近道です。

書類選考ではたくさん応募した方が、内定可能性が高くなりますし、内定が複数獲得できれば、条件なども比較した中で入社先を決定できます

《40代エンジニア》におすすめ!転職エージェント・サイト比較7選!〜大手・外資企業の求人も〜

会社や年収にこだわらない

最後に、会社や年収にこだわり過ぎないこと、これはとても重要なポイントです。

会社規模はこのくらいでないと・・・年収は今よりも多くないと・・・年間休日や福利厚生、社風、ネットの口コミはどうかな・・・など、転職し、実際にはたらくとなると、気になるポイントはたくさんあると思います。しかし未経験からの挑戦ですから、実務経験を積むことがなによりも大事であることを忘れないでください。

まったくの未経験にもかかわらず、所属する会社を気にするのは、はっきりとお伝えすれば、時間の無駄になりがちです。未経験からのスタートの場合、「実務経験を積めるかどうか」、これを最重要視して転職活動をすることをオススメします。

実務経験が積み重なってくれば、いくらでも条件の良い会社に転職することもできますし、フリーランスで活躍する人もいます(※ただし40代フリーランスエンジニアは技術が高くないと仕事も減っているのが現状ですので、フリーランスへの検討は熟考する方がよいでしょう)。

フリーランスSEは会社員SEと何が違う?働き方のメリット・デメリットを比較

経験があれば会社・年収・残業時間・はたらき方など、この先いくらでも選択することができます。「いい会社が見つかるまで転職活動をしよう」と考え、長い期間転職活動をして時間を無駄にしてしまう人もいますが、もらった内定先でまずは頑張り、1~2年でも実務経験を積む方が、よっぽど有意義だといえます。あまりこだわりを持ちすぎず、まっさらな気持ちでまずは頑張ってみるとよいでしょう。

どうでしょうか。少しでもIT業界への転職活動のイメージがつかめましたでしょうか。正直、上記3つに関しても、「そんなことを言われても・・・」と思われる部分はあるかもしれませんが、この3つのポイントを押さえていただくと、格段に転職成功率が上がります。ぜひ、まずは実践してみてくださいね。

40代におすすめの転職エージェント7選

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転職後の現実と覚悟

キャリアステップ

最後にIT業界に転職する上で、覚悟いただきたいことについてお伝えしておきます。IT業界に入っても「思っていたような華やかな業界ではない・・・」「思っていた業界と違う」とならないよう、重要な点についてお伝えしておきます。

勉強はする

前述しましたが、IT業界は日々新しいサービス・技術が生まれています。そのため、そうした新しいものに対する勉強・学習が必要な業界です。転職活動のために事前に勉強をしておいた方がいいですよ、と記載しましたが、入社してからも勉強を継続することをオススメします。

就職することがゴールであれば不要ですが、IT業界で活躍していく、年収をあげていくためには、勉強をしておいた方がよいでしょう。好きになると、「勉強しなきゃ」よりも「勉強したい」「新しい技術について知りたい」と意欲が出てくるようです。IT業界で仕事をしてもその業界での勉強はし続ける、その覚悟は持っておいてください。

残業はある

IT業界はモノづくりの業界ですので、クライアントがいます。クライアントの要望を受けてシステムを作っていきますので、納期があります。うまくいかない時には残業をしてでも納期に間に合わせる必要があります

IT業界はデスクワークのため、在宅でできる仕事が多いのでは、と思われる方もいますが、それはフリーランスや高い技術を得てからのキャリアパスです。最初のうちは社内でシステム開発をする必要があり、また、勤務開始したばかりのころは思っているよりもうまく進まないこともあり、残業が多くなるリスクはあります。

残業を減らしたい、という転職理由であればIT業界は合わないでしょう。

会社により年収は異なる

IT業界は請負構造になっていると言われています。住宅を建てることに似ており、ハウスメーカーが元請けとして仕事を受けると、外壁は〇〇外装会社に、キッチンは〇〇工務店になどと仕事を分けて下請けに出すように、システムも同じように下請けに仕事を出していく構造になっています。

当たり前ですが元請けで仕事を受けていたり、上流で仕事をしたりするほうが年収は高くなり、下請けや孫請けでは利益が少ない分、年収は低くなります。IT業界といっても、年収が高い人もいれば低い人もいるのはそのためです。

まずは実務経験を積むことが重要ですから、IT業界1社目は商流(何次請けで受ける案件がメインなのか)を気にする必要はありませんが、一定経験を積んでからは、より高い年収を求めて商流が上の会社に移ることも検討してみてもよいでしょう。

最後に

今回は40代未経験からIT業界への転職について、可能性、求められる人物像、転職活動のポイント、IT業界での覚悟についてお伝えしてきました。人生は1度きり。IT業界にいくことがイコール、幸せとも限りません

IT業界でももちろん大変なこともありますので、実際に転職するかどうかは、内定が出てから考えてみてもいいかもしれません。あなたのキャリアがいい方向に進むことを応援しています。

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